生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

・1294 ・メタンハイドレートのなぞ――日本は資源大国なのか?

2012-06-25 06:22:16 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1294(120625)をお届けします。



・メタンハイドレートのなぞ――日本は資源大国なのか?



 国連の大陸棚限界委員会から今年4月、日本の経済水域の拡大が

認められたこともあって、海底資源への関心が高まっています。レアメ

タルはもちろん、熱水鉱床のあたりには金、銀、マンガンなど多くの鉱

物資源が眠っているのだそうです。なかでもメタンハイドレートは、100

年分があるともいわれ、期待されています。



 「日本海側には、高品質のメタンハイドレートがふんだんに存在するこ

とを確認した」と、青山繁治・独立総合研究所代表がテレビ(関西テレビ)

で話していました。自分たちがチャーターした調査船で、実際に兵庫県

沖や新潟県佐渡島付近の海域を調べた結果だというのです。テレビを

ご覧になった方もおられると思いますが、もし事実なら相当大きな意味

を持つはずですが、その後、音沙汰なしです。



 経産省は、メタンハイドレートの探査に大きな予算を組み、近海を調

査してきました。しかし、その海域は太平洋側に限られています。太平

洋側のハイドレートは砂や泥と混じり合っており、そこから油分だけを

抽出するには高度の技術開発が必要とされる、いわば難物です。



 それに対し、日本海側のはそのまま引き上げて船上で火をつけると、

ポッと火がつくほど高品質。ところが、「こちらは一体どのくらいの埋蔵

量が、どのくらいの範囲にあるのか」さえ調査されていないと、青山氏

は語っています。



 青山氏はさらに、「今回は兵庫県知事と連携して調査ができた。京都

府知事も連携して調査したいと言われている。国に期待できないのなら、

これからは自治体と連携して調査を進めたい」と、今後の方針を語って

います。



 疑問に思うのは、なぜ日本海側のメタンハイドレート調査に力を入れ

ないのか、です。原発再稼働をしなくても、自国産の安価なエネルギー

が開発されれば、電気料金を上げる必要はなくなります。それどころか、

電気料金の値下げも期待できる。さらには、輸出することさえ可能かも

しれない。



 太平洋側調査から方向転換できない理由は、いったん太平洋側で始

めることを決定した経産省と東大の学者チームにとっては、「いまさら転

換できるか」というメンツの問題のようです。



 有望な資源があるなら、徹底的に調査する必要があります。ところが、

日本ではつまらないメンツやしがらみが優先されて、本当に国益を考え

る立場からのプランが進みません。日本の旧体制は、こうした分野でも

制度疲労を改善できないようです。


・1293 ・「怒れ、憤れ。そして公正さ、平等、尊厳を大切に」

2012-06-24 07:19:21 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1293(120624)をお届けします。



・「怒れ、憤れ。そして公正さ、平等、尊厳を大切に」



 「怒れ、憤れ、そして公正さ、平等、尊厳を大切にしよう」という呼びかけ

をしたのは、サルコジという現職大統領を破って当選したオランド新大統

領です。



 日本の首相、野田佳彦氏は昨日6月23日、沖縄慰霊の日の式典に

出席し、「戦争という人間自らが引き起こす災禍において、いかに人間

の『尊厳』が踏みにじられてしまうのか。美しい沖縄の大地に刻まれた

悲惨な歴史を決して忘れてはならない」とあいさつしました。しかし、こ

の言葉が、沖縄の人はもちろん、本土の人々にも届いたでしょうか。

言葉だけ飾る魂のぬけがらを吐き散らす総理大臣。総理の言葉など、

「どうせ挨拶用の美辞麗句。国会答弁みたいなもの」と、心からの言葉

などと信じる人は誰ひとりいないというおぞましい現実。



 そのせいもあるのでしょうか、本日の読売新聞朝刊は、「民主造反60人

超す」「棄権・欠席広がる」を一面トップの見出しにせざるを得ませんでし

た。昨日、「小沢夫人の手紙」とされる怪文書を麗々しく取り上げた効果

はまったくなかったようです。読売の悪質な反小沢キャンペーンは空振り

だったように見えます。それどころか、造反が加速しているように見える

動きには、「怒れ、憤れ」に通底する感情が反映しているように感じます。



 実は、「怒れ、憤れ」は、フランス・レジスタンス(対独抵抗運動)の元

闘士、ステファン・エセル氏が2年前の2010年10月に刊行した、本文

わずか14ページの小冊子の題名です。このことは、共同通信の軍司

泰史さんが月刊誌「世界」の7月号で紹介しています。それによると、

「『93歳。たぶん人生最後のステージだ』で始まる『怒れ! 憤れ!』は、

(中略)元外交官のエセル氏が、世界の現状に切り込んだ憤激の書だ

」と指摘しています。



 そして、怒りと憤りの対象を明らかにしています。「年金や社会保障が

縮小されるような社会、メディアが金持ちの手に握られるような社会に

なってはならない。レジスタンスの真の後継者なら、このような社会を

けっして容認しなかったはずだ」「若者たちよ、松明を受け取れ。憤れ。

(中略)金融市場が世界を支配し平和と民主主義を脅かすのを容認し

てはならない」と。



 つまり、怒りの対象は、格差を生む政治であり、そうした政治を強要

する金融資本であり、そのお先棒を担いでプロパガンダに励むメディア

なのです。



 オランド氏も選挙中の演説で、「私の真の敵対者、それは金融界だ」

(1月23日、ブルジェの集会)と明言。この集会では、「平等」という言葉

を17回繰り返しました。「公正さ、尊厳」といった理念も訴えたのですが、

それは単なる選挙用の宣伝文句としてではなく、人々の心に届いたよう

です。フランスの有権者が、オランド氏の言葉の中に、サルコジ時代に

感じた「新自由主義」への傾斜、貧富の格差、公正さの後退とは異なり、

世の中のゆがみを是正する希望を見いだしたからと言えるだろう。共同

通信記者はそうリポートしています。



 私たちも、素直に怒りましょう。憤りましょう。そして、行動しましょう。

それが、次代の子供たちに希望のある社会を残すことになります。


・1292 ・ついに朝日も、読売新聞もここまで落ちたか

2012-06-23 06:54:29 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1292(120623)をお届けします。



・ついに朝日も、読売新聞もここまで落ちたか



 読売新聞が本日6月23日の朝刊で、小沢一郎氏の「妻の手紙」などと

いういい加減な怪文書をまともに取り上げ、反小沢キャンペーンを大々的

に展開しました。朝日新聞は本日の社説で、「小沢氏の造反は、大義なき

権力闘争だ」という見出しの、大本営におべっかの”論陣”を張りました。両

紙とも、アンシャンレジーム(旧体制派)のお先棒担ぎにすぎません。



 まず読売は、2面と4面に書き分け、「小沢氏が放射能が怖くて逃げた」

と妻が告発し、離婚した、と要旨を紹介。「新党結成に影響も」と、このタ

イミングでの記事の狙いを率直に書きました。そのうえで、4面では、「『小

沢新党』に打撃」という見出しを立て、2面とダブりのキャンペーンです。

ご丁寧に、「手紙の要旨」も写真入りで掲載しました。怪文書を、これほ

ど念入りに取り上げる執念は見事というほかありません。まったく、へど

が出ます。



 朝日の社説は、「わたしたちには今回の行動は『大義なき権力闘争』に

しか見えない」と、一方的に権力闘争のレッテルを貼り、「小沢氏がいま

『公約こそ大義』と叫ぶのは、驚きを通り越してこっけいですらある」と、

こっけい呼ばわり。そして、結論は、「首相の置かれた状況は厳しいが、

妥協は不可能だし、すべきでもない。たじろぐことなく採決に臨むほかな

い」と断じました。



 よくいうよ。朝日は、「公約をないがしろにすることこそ大義だ」と主張

しているのです。「国民生活を第一に考えるなら、いま急いで増税する

ことはよくない」という主張は、大義がありませんか?「公約をないがし

ろにしろ」と主張することこそ、こっけいなのではありません?朝日の主

張は、現政権のやり方を持ちあげ、現実には国民に思い負担を押し付

けることに手を貸すだけです。「たじろぐことなく採決へ」にいたっては、

民主主義の破壊もここまでいうか、という暗たんたる思いにさせられま

す。権力にすり寄った情けない「にせジャーナリズム」の姿です。しかし、

てんとして恥じるところがない。朝日がここまで落ちぶれるとは、滑稽を

通り越して、情けない。



 読売の怪文書の扱いといい、朝日の珍妙な小沢バッシングといい、

いやらしい意図はその抜群のタイミングです。小沢グループが新党も

視野に入れた行動を起こすや、直ちに大バッシングを展開して、現在

の権力に肩入れする。



 本日は、「沖縄慰霊の日」です。組織的な戦闘が終了した日です。沖縄

では、実に4人に1人が犠牲になりました。当時新聞は「1億玉砕」を叫ぶ

だけでした。大本営が本土決戦に備えて準備をするためだけの「時間か

せぎ」に沖縄を犠牲にしたことも、新聞は充分に検証をしていません。権

力と一体となって「既得権益勢力の一翼」を担う体制はいまもまったく変

わっていません。新聞が「真実を報道する」などは、うそっぱちです。ご自

分の頭で報道を読み解くことが極めて大切です。とくに、怪文書を麗々し

く取り上げる新聞には眉につばをつけて「読み解く新聞」にする必要があ

るようです。




・1291 ・討議より弾圧を正当化する読売新聞

2012-06-22 06:28:56 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1291(120622)をお届けします。



・討議より弾圧を正当化する読売新聞



 「民主は厳正処分を事前に示せ」が読売新聞の本日の社説見出しです。

要するに「討議よりも処分(弾圧)を優先せよ」という主張です。言論を命

とし、民主主義を守り抜かなければならない使命を託されたはずの新聞

でありながら、この乱暴な物言いは何んとしたことでしょう。



 この社説では、民主党執行部が強引に議論を打ち切ったことには、何

の言及もありません。読売の論説子には、「打ち切りは当然」という認識

があるのでしょう。



 一般の市民の感覚としては、「社会保障が安心できるものになるなら、

増税もやむを得ない」ということではなかったでしょうか。つまり、老後の

安心のためには増税を認める、ということだったといえます。何が何でも

増税に反対ということではありませんでした。



 しかし、増税を採決しようという今、社会保障の姿はほとんど先送りで、

将来の不安が取り除けるような納得できる内容はありません。



 さらに根本をたどれば、「日本のあるべき姿」という理念の論議を置き

去りにしたまま、ただただ目の前の案件処理だけにとらわれて右往左往

している。これが今の民主党政治の実態といえるのではないでしょうか。

新聞は、そしてジャーナリズムは、その理念を常に大切にした論調で、

現実の政治を論評すべきです。



 ところが、読売の論説委員は、ただただ目の前の案件を処理するだけ

にとらわれた論調を掲げています。目の前の案件処理を、理念もなく、

単なる「数合わせ」で乗り切れば良しとする論調です。「理念なき数の

論理」は、形は民主主義の姿を見せかけながら、中身は全体主義、ファ

シズムです。この21世紀の日本で、現実にファシズムがまかり通りはじ

めたといえます。



 

 本日の読売新聞の社説は、どっかりとファシズムのうえに腰を下ろした

内容です。読売新聞の論説陣は、渡邉恒雄という頭目のもとに一糸乱れ

ぬ全体主義者で固められ、その論調はファシズム新聞というほかない恐

ろしい姿で立ち現われていると結論できます。論説に関する限り、読売新

聞は、反国民的な役割を鮮明にしてきました。極めて危険な新聞に変身

してしまいました。




・1290 ・政界再編が始まった――小沢氏、新党準備を指示

2012-06-21 06:36:27 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1290(120621)をお届けします。



・政界再編が始まった――小沢氏、新党準備を指示



 民主党内の路線対立がついに抜き差しならぬ段階まで達し、分裂が

現実味を帯びてきました。本日6月21日の大手紙朝刊は一斉に、「小沢

一郎氏は消費増税関連法案に反対票を投じた後、グループの議員に

新党結成を視野に入れた結束を呼びかけた」と、事実上の新党結成準

備を報じました。採決は26日に行われる予定です。



 したがって本日からは、民主党執行部からの小沢グループへの切り

崩し工作が熾烈をきわめることになると想定できます。それに耐えて

なお、何名が行動を共にするか。ここに、明日の日本の運命がかかっ

ていると言っても過言ではないのではないでしょうか。すでに先行して

民主党を離れた議員も結構多くなっています。民主党が、衆院で過半

数割れとなる54人がまとまるかがひとつの勝負です。



 永田町の空気は、増税へ「行け行けドンドン」です。自公が野田増税

支持に転じたため、永田町では一見、増税派が圧倒的であるかのよう

な印象をまき散らしています。しかし、社会保障をどうするのか、軽減

税率はどう扱うのか、説く熱減税は?など、何も明らかにしないままの

きわめてずさんな増税プラン。まさに「増税ありき」です。このような政

治を許していては、日本が壊れるだけです。悲惨な社会を時代に残す

ことになります。それを肌で感じとっている庶民は、「どうもおかしいぞ」

という思いを強めているようです。永田町以外では、異なる政治マグマ

が不気味さを増しています。



 私たち有権者の審判は、きたるべき総選挙で示すことになります。



 これからの政界再編の動きをよく見ておきましょう。どの勢力が、

私たち有権者の望む方向を実現してくれそうなのか。世界に誇る

べき国としての日本創造を真剣に努力しようとしているのか。