生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

・1296 ・ジャーナリズムがこの国をダメにする

2012-06-27 06:42:18 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1296(120627)をお届けします。



・ジャーナリズムの貧困がこの国をダメにする



 

 

 「よしっ」と小沢一郎氏。昨日6月26日に本会議場を出る小沢氏は一言、

そうもらしたそうです。増税法案に対する投票結果は、民主党からの造反

が57票と、目安とされた54票を上回りました。この結果に、一定の満足感

を示したものでしょう。さらに、「よしっ、やるぞ」と今後の取り組みへの決意

を示したものでもあるようです。



 昨日の投票結果は歴史的な意義をもつものでした。しかし、今朝の各紙

社説をみると、相変わらず政局時評をひねくりまわす内容で、そのお粗末

さは目をおおうばかりです。



 まず、朝日新聞。見出しは「緊張感もち、政治を前へ」です。この期に

およんで、いまさらその程度のことしか打ち出せないのか。「緊張感を

もって政治を前に進めなければならない」のは、政治の基本中の基本、

いろはのい、ではないですか。昨日の投票結果を踏まえて社説で取り

上げるべきは、「増税という選択によって日本の未来は開けるのか」で

はないでしょうか。しかし、朝日は、「3党が国の将来に直結する重要

政策で歩み寄り、共同責任を負う意義は大きい」と、持ち上げるだけ

でした。3党合意はもともと、「密室談合政治」そのものです。「大政翼

賛政治」とほとんど変わりません。国会の公開の場で議論するのでは

なく、メディアも排除して3党だけで決めていくなら、そして国会は単な

る形式的に賛否を問うだけの場なら、国会は無用です。それを持ちあ

げて見せるとは、何を考えているのですかね。それに、今回の増税法

案がどれほど欠陥だらけであるのかは、朝日も承知の上だと思われ

ます。それでも手放しで採決結果を歓迎する社説を掲載するのだから、

ジャーナリズム精神の放棄もはなはだしい。



 読売新聞。これまた体制翼賛政治のたいこ持ち。見出しからして「民

自公路線で確実に成立を」です。もともと同紙の主筆、渡邉恒雄氏が

「大連立推進論者」だから、当たり前といえば当たり前。もちろんその

大連立、大政翼賛政治が民主主義と相いれないものであるかは、ま

ったく考慮しません。つまり、ファシズムであり、ヒトラー主義なのです。

副見出しも「造反には厳正な処分が必要だ」です。「邪魔者は消せ」と、

あからさまです。そういえば、ナベツネ氏に反抗した社会部出身の清武

という元腹心は、いま徹底的に個人攻撃が行われています。



 税金に群がる官僚OBの天下りシロアリはそのままに、税金を上げれ

ば、シロアリは高笑いするだけ。それにも、朝日、読売の社説はひとこ

とも触れません。官僚にいいように転がされて、庶民から税金を巻き上

げる役割を恥じることなく演じる。このジャーナリズムの貧困が、日本丸

を沈没へといざなっています。わずかな救いは、朝日の本日の「天声人

語」が、「過半の有権者がとっくに青票(反対票)を握りしめている。恐る

べきは、民の造反である」と指摘したことでした。