生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

・1293 ・「怒れ、憤れ。そして公正さ、平等、尊厳を大切に」

2012-06-24 07:19:21 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1293(120624)をお届けします。



・「怒れ、憤れ。そして公正さ、平等、尊厳を大切に」



 「怒れ、憤れ、そして公正さ、平等、尊厳を大切にしよう」という呼びかけ

をしたのは、サルコジという現職大統領を破って当選したオランド新大統

領です。



 日本の首相、野田佳彦氏は昨日6月23日、沖縄慰霊の日の式典に

出席し、「戦争という人間自らが引き起こす災禍において、いかに人間

の『尊厳』が踏みにじられてしまうのか。美しい沖縄の大地に刻まれた

悲惨な歴史を決して忘れてはならない」とあいさつしました。しかし、こ

の言葉が、沖縄の人はもちろん、本土の人々にも届いたでしょうか。

言葉だけ飾る魂のぬけがらを吐き散らす総理大臣。総理の言葉など、

「どうせ挨拶用の美辞麗句。国会答弁みたいなもの」と、心からの言葉

などと信じる人は誰ひとりいないというおぞましい現実。



 そのせいもあるのでしょうか、本日の読売新聞朝刊は、「民主造反60人

超す」「棄権・欠席広がる」を一面トップの見出しにせざるを得ませんでし

た。昨日、「小沢夫人の手紙」とされる怪文書を麗々しく取り上げた効果

はまったくなかったようです。読売の悪質な反小沢キャンペーンは空振り

だったように見えます。それどころか、造反が加速しているように見える

動きには、「怒れ、憤れ」に通底する感情が反映しているように感じます。



 実は、「怒れ、憤れ」は、フランス・レジスタンス(対独抵抗運動)の元

闘士、ステファン・エセル氏が2年前の2010年10月に刊行した、本文

わずか14ページの小冊子の題名です。このことは、共同通信の軍司

泰史さんが月刊誌「世界」の7月号で紹介しています。それによると、

「『93歳。たぶん人生最後のステージだ』で始まる『怒れ! 憤れ!』は、

(中略)元外交官のエセル氏が、世界の現状に切り込んだ憤激の書だ

」と指摘しています。



 そして、怒りと憤りの対象を明らかにしています。「年金や社会保障が

縮小されるような社会、メディアが金持ちの手に握られるような社会に

なってはならない。レジスタンスの真の後継者なら、このような社会を

けっして容認しなかったはずだ」「若者たちよ、松明を受け取れ。憤れ。

(中略)金融市場が世界を支配し平和と民主主義を脅かすのを容認し

てはならない」と。



 つまり、怒りの対象は、格差を生む政治であり、そうした政治を強要

する金融資本であり、そのお先棒を担いでプロパガンダに励むメディア

なのです。



 オランド氏も選挙中の演説で、「私の真の敵対者、それは金融界だ」

(1月23日、ブルジェの集会)と明言。この集会では、「平等」という言葉

を17回繰り返しました。「公正さ、尊厳」といった理念も訴えたのですが、

それは単なる選挙用の宣伝文句としてではなく、人々の心に届いたよう

です。フランスの有権者が、オランド氏の言葉の中に、サルコジ時代に

感じた「新自由主義」への傾斜、貧富の格差、公正さの後退とは異なり、

世の中のゆがみを是正する希望を見いだしたからと言えるだろう。共同

通信記者はそうリポートしています。



 私たちも、素直に怒りましょう。憤りましょう。そして、行動しましょう。

それが、次代の子供たちに希望のある社会を残すことになります。


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