おはようございます。
生き生き箕面通信1271(120601)をお届けします。
・「原発ムラ」の完勝――大飯は”晴れて”再稼働
橋下徹・大阪市長は一転して、大飯原発の再稼働を容認する考えを
示しました。脱原発への裏切りです。結局、「(再稼働に)反対したまま
夏を迎え、停電が起きたら、自分が批判される」と先読みしたのでしょう。
「自分が批判され、大衆の人気が離れたらまずい」という思惑が働いた
ことは、容易に想像できます。大衆迎合主義、つまりポピュリズムの面
目躍如です。自分の信念などあったものじゃない。大衆の人気が離れ
ないように気を配りつつ、世論操作する手法だけがカッポしています。
夏場のピーク時だけ限定的に動かすという妥協案も、政府によって
あっさり否定されました。そして、全面的な再稼働が動き出します。
「原発ムラ」の大勝利。完勝といえるでしょう。
わずかに民主党内の「作業チーム」が、野田首相に「再稼働は慎重に
判断するように」と申し入れましたが、そんなものは一顧だにするつもり
もないのが同党の主流派です。
関電は、橋下市長らがあくまでも再稼働に反対するつもりなら、「計画
停電」という人為的な「大停電」を起こすつもりだったようです。ひそかに
「停電プロジェクト案」も作成していたのではないでしょうか。原発抜きで
乗り切る努力は、徹底的にサボり通しました。
事実、「夏場に15%不足」の詳細な中身はついぞ明らかにしません
でした。橋下市長らが拠点とした「関西広域連合」が詳細なデータを出
すよう迫っても、ガンとして拒否。他の電力会社からの融通してもらう努
力もサボりました。大手の工場が、自家発電装置を新設し自衛に乗り
出した効果も測定はしませんでした。そうした努力をすれば、原発なし
で乗り切れることが明確になるからです。
橋下市長の特別顧問として、飯田哲也さんがついていましたが、関電
に要求した詳細なデータを出させることはできませんでした。関電として
は、ただ一点、「大飯再稼働」だけに向けて、攻勢をかけてきたのでした。
これに対して橋本市長は、本来なら「原発は再稼働させず頑張りましょ
う。場合によっては、停電も覚悟しましょう」と市民に呼びかけ、市民の応
える力で関電の謀略を突破すべきでした。橋下氏の政策にはほとんど反
対で、唯一、脱原発だけは、黒猫論で支持しました。
いまとなって悔やまれるのは、橋下氏が「原発に対する住民投票」を
今年初め、葬り去ったことです。大阪市民が署名して法定数に達し、本
来なら「原発是か、非か」の住民投票を実施しなければならなかったは
ずです。それこそが民主主義というものでした。それを「独裁者きどり」
の橋下氏が拒否したのでした。もし、もしもですね、住民投票が実施さ
れ、その結果、「原発ノー」の住民判断が出ていたら、こうもあっさり豹
変はできなかったはずです。
もうひとつ酷いのが、読売新聞の本日6月1日の社説です。「大飯3,4
号機の再稼働に、ようやくメドがついた」と、あんどの書き出しで、締めく
くりは「大飯原発が動いても全国的な電力不足は続く。安全確認できた
原発を順次、再稼働させることが不可欠である」としました。原発推進至
上新聞です。なんという情けない新聞になったことか。
そして、日本という国は、もう1、2回、過酷な原発事故が起き、日本自
体がつぶれるまで、原発路線を突っ走るのでしょうか。
生き生き箕面通信1271(120601)をお届けします。
・「原発ムラ」の完勝――大飯は”晴れて”再稼働
橋下徹・大阪市長は一転して、大飯原発の再稼働を容認する考えを
示しました。脱原発への裏切りです。結局、「(再稼働に)反対したまま
夏を迎え、停電が起きたら、自分が批判される」と先読みしたのでしょう。
「自分が批判され、大衆の人気が離れたらまずい」という思惑が働いた
ことは、容易に想像できます。大衆迎合主義、つまりポピュリズムの面
目躍如です。自分の信念などあったものじゃない。大衆の人気が離れ
ないように気を配りつつ、世論操作する手法だけがカッポしています。
夏場のピーク時だけ限定的に動かすという妥協案も、政府によって
あっさり否定されました。そして、全面的な再稼働が動き出します。
「原発ムラ」の大勝利。完勝といえるでしょう。
わずかに民主党内の「作業チーム」が、野田首相に「再稼働は慎重に
判断するように」と申し入れましたが、そんなものは一顧だにするつもり
もないのが同党の主流派です。
関電は、橋下市長らがあくまでも再稼働に反対するつもりなら、「計画
停電」という人為的な「大停電」を起こすつもりだったようです。ひそかに
「停電プロジェクト案」も作成していたのではないでしょうか。原発抜きで
乗り切る努力は、徹底的にサボり通しました。
事実、「夏場に15%不足」の詳細な中身はついぞ明らかにしません
でした。橋下市長らが拠点とした「関西広域連合」が詳細なデータを出
すよう迫っても、ガンとして拒否。他の電力会社からの融通してもらう努
力もサボりました。大手の工場が、自家発電装置を新設し自衛に乗り
出した効果も測定はしませんでした。そうした努力をすれば、原発なし
で乗り切れることが明確になるからです。
橋下市長の特別顧問として、飯田哲也さんがついていましたが、関電
に要求した詳細なデータを出させることはできませんでした。関電として
は、ただ一点、「大飯再稼働」だけに向けて、攻勢をかけてきたのでした。
これに対して橋本市長は、本来なら「原発は再稼働させず頑張りましょ
う。場合によっては、停電も覚悟しましょう」と市民に呼びかけ、市民の応
える力で関電の謀略を突破すべきでした。橋下氏の政策にはほとんど反
対で、唯一、脱原発だけは、黒猫論で支持しました。
いまとなって悔やまれるのは、橋下氏が「原発に対する住民投票」を
今年初め、葬り去ったことです。大阪市民が署名して法定数に達し、本
来なら「原発是か、非か」の住民投票を実施しなければならなかったは
ずです。それこそが民主主義というものでした。それを「独裁者きどり」
の橋下氏が拒否したのでした。もし、もしもですね、住民投票が実施さ
れ、その結果、「原発ノー」の住民判断が出ていたら、こうもあっさり豹
変はできなかったはずです。
もうひとつ酷いのが、読売新聞の本日6月1日の社説です。「大飯3,4
号機の再稼働に、ようやくメドがついた」と、あんどの書き出しで、締めく
くりは「大飯原発が動いても全国的な電力不足は続く。安全確認できた
原発を順次、再稼働させることが不可欠である」としました。原発推進至
上新聞です。なんという情けない新聞になったことか。
そして、日本という国は、もう1、2回、過酷な原発事故が起き、日本自
体がつぶれるまで、原発路線を突っ走るのでしょうか。