おはようございます。
生き生き箕面通信2360(150610)をお届けします。
・憲法を捻じ曲げて「合憲」と強弁する安倍政権の暗愚
安倍政権は、憲法学者が「安保法案は違憲」と揃って証言したことに対し、「いや、合憲だ」との政府見解をまとめ、昨日6月9日に野党に示しました。
ところがその見解は、これまで答弁してきた内容を一歩も出ず、ただ愚か人の一つ覚えのように「合憲だ」と繰り返すのみ。政府見解のキモは、「論理的整合性と法的安定性は保たれている」というものです。従来答弁の単なる繰り返しにすぎませんよね。
つまり、憲法学者が指摘する、「従来の政府見解の基本的枠内では説明がつかないし、法的安定性を大きく揺るがす」(長谷部恭男・早大教授)、「政府が営々と積み上げてきたものが論理的に吹っ飛んだ。戦場で後ろから参戦するだけの話であり、戦争参加法案だ」(小林節・慶大名誉教授)などには、まともな反論がありません。得意の遁走の術のようです。
問題の核心は、「解釈改憲」にあります。安倍政権が、「安全保障環境が変わったから、憲法解釈を変える」というほどの認識なら、「なぜ、堂々と憲法改定を提起しないのか」です。憲法改定は難しいから、解釈を変えるだけですまそうと、いわば“裏口入学”しようとするから、話がこじれるのではないでしょうか。
本日から国会の委員会審議が再開されます。民主党をはじめ、野党の追及によって、安倍政権を追い込めるか。
問題は、民主党の追及が相変わらずふにゃふにゃにならないかです。民主党の人間は、岡田克也代表をはじめ、枝野幸男幹事長も本当に「安保関連法案は違憲」と理解できているのか、疑問です。
憲法学者が、それも自民党推薦の学者までもが「安保法案は違憲」と国会の審議の中で証言したのです。問題の核心をきちんと指摘し直してくれたのです。今国会の本当の焦点がすっきりと整理されたのです。あとは、野党がどこまで力を発揮できるか、試されます。
民主党、共産党、維新の党、そのほかの野党も力を合わせて安保法案を廃案に追い込んで下さるようがんばっていただきたいものです。応援します。