今朝6時40分ごろ、「投稿する」をクリックしたつもりでしたが、できていなかったようです。決まりが悪いのですが、再送信いたします。
おはようございます。
生き生き箕面通信1694(130812)をお届けします。
・「なぜ今、集団的自衛権なのか」――NHKスペシャル
海部俊樹首相が本当に頑張っていたんだ!正直、ちょっと感動しました。敗戦の日を控えて昨日8月11日に放映された「自衛隊と憲法9条」というタイトルのNスペです。
アメリカが湾岸戦争に介入した当時、アメリカのブッシュ大統領から直接電話で「自衛隊派遣を要請」され、その後の直接の首脳会談でも、強く求められました。それを、海部首相は丁寧に、しかしきちんと「自衛隊派遣はできません」とお断り申し上げたのでした。
久しぶりに映像に現れた元首相は随分お年を召されたな、という印象でしたが、「私は学徒動員の経験もあり、戦争体験から二度と(戦争を)させてはならない、と思っていた。それが政治の責任でもある、と信じていた」と明瞭に当時を振り返っていました。
続けて、「後藤田(正晴・官房長)さんが、『”アリの一穴”になる』と(自衛隊の派遣に対し)強く反対していた」とも証言していました。それで、そうだったと思い出しました。当時の自民党には、信念をもった強力な平和憲法護持派がいたのでした。
このときは1兆円におよぶ経済支援をしたのですが、それを決断したのは、幹事長だった小沢一郎氏でした。これは、日本として思いきった額の支援でしたが、国際的には「小切手外交」と不評でした。
このあと、小沢氏は「国連のお墨付きがあれば、つまり国連のPKO(軍隊を派遣する平和維持活動)は国際貢献として自衛隊が参加できる」という方向を打ち出しました。
NHKは日米の当時のさまざまな関係者にインタビューしていましたが、「集団的自衛権」について考える場合、この「国連の決議があるかないか」がテーマとして欠かせないはずです。 しかし、NHKはこのPKOにはあえて触れようせず、中途半端な「集団的自衛権」特集にしていしまいました。
なぜ、PKOを避けたのか。PKOとして自衛隊を派遣するなら、あえて集団的自衛権を持ちだす必要がなくなる”懸念”があるからです。安倍政権は、あくまでも集団的自衛権に疑問を呈するような内容は許さないのです。
アメリカは、国連が自分の意のままに動かないという理由で、自分だけで勝手に戦争を起こせるようにしたうでで、日本に同調を求めるのが集団的自衛権の正体です。つまり、アメリカ軍に追従する自衛隊の活用が狙いです。
本日は、日中平和条約が結ばれた1978年8月12日から25年目の記念の日です。
この平和条約では、「両国はすべての紛争を平和的手段により解決し、武力または武力による威嚇に訴えないこと。主権・領土の相互尊重、相互不可侵、相互内政不干渉」をうたいました。同時に、「中国側は(戦争で被害を被った)賠償金請求を放棄する。そのかわり日本はODAなどで巨額の経済的支援を行う」と決めました。
平和条約締結から35年を経た今、尖閣諸島の領有権をめぐり、両国は一触即発ともいえる緊張状態を続けています。東日本海の波は立ち騒いでいます。
北朝鮮は核開発を進めるとともに、日本列島を飛び越してミサイルを発射したり、周辺諸国を恫喝し続けています。
韓国とも竹島をめぐる領土問題が深刻です。日本海の波も泡立っています。
そうした状態の中で、安倍政権は集団的自衛権を行使できるようにしようと前のめりです。
それを止められるのは、本当は私たちの世論の盛り上がりのはずなのですが、どうでしょうか。