いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

『皇統断絶』 中川八洋

2005年06月04日 19時54分46秒 | 


本屋で、中川八洋著、『皇統断絶』なる本を見る。中川八洋センセの御本である。立ち読み。

おいらは、皇室とか皇位継承とかよくわからないけど、

八洋(やつひろ)センセの言いたいことは、「愛子内親王の即位はいけない。旧宮家から男子をむかえ帝にかつげ!」というものらしい。これならば、八木秀次センセと主張は同じ。別に買う必要もないのだが、

本の一節に、

明治維新が”武士階級つぶし”という過激な革命であったことは、多くの歴史家が忘れている。明治維新こそは、日本のなかにアナーキズムの大マグマを作った左翼革命でもあった。

とあり、買うことにした。明治維新が左翼革命! まったくもってその通り!

明治維新こそちんぴら兄ちゃんの日本乗っ取りであり、大日本帝国には正統性なぞないのではないか!?、といのがこのブログのひとつの柱である。

これまで、保守正統を問うてきた八洋センセが、まったく保守的でも正統性もないちんぴらにーちゃんのクーデターである明治維新をなぜ糾弾しなのか不思議に思っていた。例えば、しかしながら、この『皇統断絶』でも、前著『正統の憲法 バークの哲学』でも、明治憲法を絶賛している。明治憲法こそ明治維新がなければありえないものである。

さて、八洋センセの「思想の本籍」もよくわからない。八洋センセは;
■朝鮮併合はとんでもない誤り
■対米英戦争もとんでもない誤り。東条首相以下責任者は断罪されるべき
など、必ずしもわかりやすい極右的主張はしていない。

一方、対米英戦争はアカの大巨悪人の近衛文麿の責任。(もしそうだとすると、天皇の次に偉い公爵筆頭さまがアカということになる)。と主張。これはある意味、おいらも、禿同である。

が、日本の悪いところ失敗はすべて共産主義者の仕業であり、八洋センセと違う主張と行動をしたものはみんな共産主義者である。この『皇統断絶』で共産主義者であるとして罵倒されているのは、前述の近衛はもちろん、

中曽根康弘さん、中西輝政さん、福田和也さん、高森明勅さん、などなど。アカとは言われていないが罵倒されているのは小堀桂一郎さん。 内ゲバですよ。内ゲバ。

例えば、中西輝政さんについては、

中西は、京大法学部で目立つほどの劣等生であり全共闘のゲバ学生でもあった。学問業績は劣悪というよりは皆無に近い。
 元ゲバ学生?

などなど暴言をもって八洋センセは大爆走!

八洋センセはアカとならんでアナーキストを警戒、罵倒している。しかしながら、尊皇さえ言えばニヒリストとではないとお考えかわからないが、遠くのアカ、身近な「アカ」に罵倒テロの銃を乱射しているアナーキストこそ八洋センセではないだろうか?

でも、ちょっぴり素敵