いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

加藤紘一 訪中

2005年06月11日 06時35分07秒 | 日本事情
加藤紘一が訪中するそうだ。

橋本龍太郎も訪中してるそうで、小泉に人気・政治力で負けただけでなく、あやうく犯罪容疑者になりそうだったり、秘書一人管理できないへたれどもが、すこしでも自分の株を上げようようと必死である。

で、支那にころがりこむ。 最低だ。

その昔、加藤六月が三塚との派閥継承闘争に負けて、金丸・小沢のところに走って嘲いものになった。

やくざ映画でも、若頭になりそこねた倭人(ねいじん:ちんけな奴)が、対抗する組にけしかけられ内紛を起こさせられ、自分がワカガシになれなかった組でドンパチおこすというのは凡庸な筋書きではある。

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さて、関心は加藤の「戦略」である。

加藤はチャイナサービスの外交官。大卒後役人になってからのチャイナサービス。当時は日中国交回復前。だから、加藤は台湾でチャイナサービスの研修をした。その時、あのキッシンジャー極秘・電撃訪中があった。日本政府は全く知らされていなかった、知らなかった、という驚愕の現実に紘一は遭遇したはずである。この驚愕の事実はのちの政治信条に相当影響していると思われる。

日中国交回復。
マオさん、元バイニンと握手。


マオ、角栄、大平正芳(外相)。

この外交劇で加藤がなにをしていたのかはわからない。一兵卒としてはたらいてのだろう。そして、その活躍が大平の目にとまって、国会議員になったのだろう。加藤が大平の愛弟子であったことは周知。のち、大平内閣の官房副長官。当選2回目。

この時の中国の状況。文化大革命という日常テロが反文革派の勝利で収束。四人組を操っていたマオは権力闘争には負けて丸裸にされたが、マオ自身はおとがめなしとされた。もし、マオを訴追することになれば中国共産革命そのものが水泡に帰すと反文革派は考え、文革主導の張本人のマオには手がつけられなかった。だから、マオは形ばかり国家主席。そのマオ国家主席と角栄、大平との写真。

つまり、当時中国は悪夢の文革時代から次の時代へ、国内的にも、以降しなければならなかった。行く方向は近代化、自由・民主・資本の世界である。そして、開放改革路線というものが出来上がった。この開放改革路線というのは、その美名とはうらはらに、中国の資本主義化である。「資本主義」と「開放」が組み合わさっている点が重要である。なぜなら、中国には資本がないからである。ゲンチクなしの資本主義!

 ゲンチク:まだ資本主義が発達していない農村社会から、工場建設資金とそこで働く労働者を作りだし、資本主義経済が自立的に発達するようになるまでのプロセス、つまり無資本の状態から資本主義社会が稼動するプロセスのことを、資本の本源的蓄積という。ゲンチクの肝心な点は資本そのものをつくりだすことだけでなく、資本主義を行う社会的環境を作り上げることである。

その資本のない中国に日本がさしだしたのがODAである。つまり、日本政府は中国で資本主義が発達するように策を打ったことになる。もちろんODAだけでなく実際に日本民間資本の中国「進出」を促進した。この促進のためODAによる中国のインフラ整備は必要であった。これは先日、加藤がテレビで明快に説明していた。

しかしながら、加藤は中国での資本主義の発達がどれだけ社会を破壊し、国家そのものの安定を損なわせているのか。ひいてはどれだけ日本に被害が及ぶのか全く考慮していないようである。資本主義のせいで貧富の差が拡大する、地域差が生じる、なにより自由や民主制のないところで賃金労働はありえず、それは奴隷労働となる。その奴隷労働を管理しているのが中国共産党ということになる。これでは人民の怨嗟の的になる。そこで、煙幕を張るため使われのが、反日教育である。その挙句が靖国参拝へのいいがかりである。

ところで、靖国神社参拝はそんなに害悪であろうか? もし、日本政府を非難したいのであれば、現在日本政府のやっている顕著な帝国主義的政策は「イラク出兵」と「中国への資本侵略」ではないだろうか?その日本の官民あげての「資本侵略」を歓迎、推進しているのが中国共産党である。で、そういう日中関係を作り上げ、欺瞞を糊塗して、今後も続けたいのが加藤紘一であり、車屋・奥田である。

加藤紘一も親中派とかハト派とかのイメージをかもし出しているが、ただのばかな無定見な帝国主義者である。

もっとわらえるのが、加藤紘一の政治家としての親の大平正芳は実は戦争中、中国で、
アヘンの製造・販売、支那人シャブ漬け
をやっていたらしいのである。


定見ある帝国主義者?

で、靖国に行かない加藤さん。大平さんの墓参りに行きますか?

■加藤の対中戦略:もしかして、大平が支那人シャブ漬けで支那滅裂を謀ったように、加藤は資本による中国社会の破壊、中国支那滅裂を構想しているのかな? 帝国主義者: 定見か?、無定見か?、それが問題だ。