水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」
カルテ番号 れ・1(21)
美和は思った。
10秒でも、本気で自分の身体に手を当てた事があったろうか?
痛い時、そこに手を当てる事はある。
顔や足のマッサージもする。
それらは、早く良くなれ、綺麗になれ、と思ってしている。
でも、それらは気配りではない。
気配りとは、相手側に立ってする事だ。
こちらの願望ではない。
早く治れ、も、もっと綺麗になれ、も自分側の願望だ。
自分と、自分の身体。
同じだと思っていた。
思い込んでいた。
同じなら、早く治れ、なんて思わない。
もっと綺麗に、なんて思わない。
本当は違うと知っていたのだ。
深い意識では、身体は別だと知っていたのだ。
自分と自分の身体は、他人から見れば同じ。
同じだと思い込んでいたから、尊敬していなかった。
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カルテ番号 れ・1(20)
美和は一瞬考えた。
10秒でケア?
「そんな短い時間でケアなどできるのでしょうか?」
院長は笑って言った。
「ケアというのは、手当の事ですよ。
更に言えば、気配りが伴う事です。
氣を込めて、手を当てる。
時間は使えるだけ。
10秒しか使えなくても、10秒のケアはできますね。
5時間使えれば、5時間のケアができますね。
ここで重要なのは、ケアをする、という事です。
つい、早い結果を求めてしまう傾向があります
その為には長い時間が必要。
短ければ、役に立たない、と思い込みます。
第一優先は、身体に対する気配り、なのです。
時間や方法は次の話です。
第一優先が出来ていれば、生命の回復、増幅目的の半分はクリアです。
逆に、気配りができていないケアは、効果が薄くなります。
気配りですから、時間があればそれだけしますね。
短くていい、なんていう気配りはありませんから。
時間が無くても、5秒でもするのがケアです」
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カルテ番号 れ・1(19)
無理は仕方ない。
重要なのは、その後。
油断したままでいない。
ケアを無理した分、上乗せする。
ケアは無理をしていなくても、する。
病になるのも、回復するのも、ケア、にかかっているのだ。
美和は言った。
「ケアの重要性はわかりました。
でも、時間が取れない、ケアをする前に疲れて動けない場合もあります。
ケアの代わりはないのですか?」
院長は即座に言った。
「ありません。
でも、ケア、のイメージが固定されているようですね。
ケアは時間がかかる。
独立したケアの時間が必要。
それなりの方法が必要。
そう思い込んでいませんか?
でも、例えば10秒でもいい、となったらどうでしょう?
10秒も使えませんか?」
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カルテ番号 れ・1(18)
美和は母を思い出した。
美和がまだ幼児の頃、母の母、つまり祖母が病になった。
幼い美和を背負い、母の実家で祖母を看病していたらしい。
それが10年以上続いた。
というのは、やがて祖父も病に倒れたからだ。
母はかなり無理をしていたのだ。
「先生、無理もしなくてはならない時があります。
代わりの人がいない場合などです。
そういう時、どうすればよかったのでしょうか?」
院長は言った。
「時代や状況、環境で無理を続けざるを得ない事が多々あります。
私の母もそうでした。
詳しい状況は省きますが、母の無理のお陰で私は生きているのも事実です。
やがて母は難しい病になりました。
原因は無理の連続だったからでしょう。
何度も言いますが、無理をするのが悪いわけではありません。
仕方のない事は、沢山あります。
理不尽な事は沢山あります。
私は単純に病の原因を言っているのです。
それで、防げる立場や環境があれば、防いだほうがいいでしょう」
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カルテ番号 れ・1(17)
美和は言った。
「頑張ったり、生真面目な生き方はダメなのですか?」
院長は少し笑った。
「ダメとかいいとかではないのです。
頑張る、無理を続ける、生真面目な生き方は、病になりやすいのです。
癌にとっては、育ちやすい肉体なのです。
人の生き方としては、いろいろでしょうが、なりやすい生き方はあります」
美和は自分を振り返った。
顔や話し方は穏やかと言われる。
だが内心は負けず嫌いだ。
実家から飛び出したのもそうだった。
京都から東京に移ったのもそうだった。
仕事が好きだから頑張ったのではない。
出来ないと思われるのが嫌だった。
大分落ち着いたとはいえ、今もある。
偉くなりたいのではなく、下に見られるのが嫌だった。
気が付くと、一人で何でも出来るようになった。
結婚しても、夫に頼るなんて考えられない。
だが・・・
院長の言う意味はわかる。
その分、身体には厳しくあたってきた。
自分の心を優先して、身体を犠牲にしてきた。
有無を言わせず、働かせた。
ある意味、パワーハラスメント。
自分の肉体を奴隷のように扱ったのかもしれない。
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カルテ番号 れ・1(16)
美和は質問した。
「癌になりやすい家系とか遺伝子とかあるのでしょうか?
私の両親も親戚も癌になってしまいました。
遺伝でも大丈夫なのですか?」
ずっと自分の中のモヤモヤする思いだった。
親がそうだったから、自分もなるのかもしれない。
歳を重ねるにつれ、次第にモヤモヤは濃くなってきていた。
院長は静かに言った。
「大丈夫ですよ。
確かに多い家系があります。
でも、遺伝よりも環境だといわれています。
例えば食事や生活パターン。
それに病に対する対応の仕方などです。
睡眠や食事をおろそかにしても、無理をしてしまう。
それは遺伝よりも、その育つ環境が多いでしょう。
遺伝としても、癌になりやすい遺伝ではないと思います。
無理して頑張ってしまう遺伝。
生真面目な生き方の遺伝。
自分が犠牲になってもいいと思ってしまう生き方」
美和は言った。
「頑張ったり、生真面目な生き方はダメなのですか?」
院長は少し笑った。
「ダメとかいいとかではないのです。
頑張る、無理を続ける、生真面目な生き方は、病になりやすいのです。
癌にとっては、育ちやすい肉体なのです。
人の生き方としては、いろいろでしょうが、なりやすい生き方はあります」
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カルテ番号 れ・1(15)
食事に気を付けている人。
毎日運動をしている人。
定期検診をしっかり受けている人。
それでも病気になる。
それでも癌になる。
医者も栄養士もお坊さんも神父もなる。
「生命を大切にするというのは、無理をした身体をケアする事です。
病気にならない為にケアするのではありません。
身体は自分専用に、毎日生きてくれています。
糧を得る為、家族の為、時には社会の為に無理をしてまで。
そんな身体が有難いし、可愛い。
慈しみ、愛おしむ為のケアです。
それが、生命を活性し、守る事にも通じるのですねぇ」
院長の言う身体は、自分の身体という意味とは少し違うようだ。
自分専用の身体であって、自分の身体とは違う。
何となくうなずける。
自分勝手に使っていいのではなく、自分が責任者なのだ。
専用に働いてくれる、もう一つの自分、というわけなのだろう。
そんな風に思って接してきただろうか?
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カルテ番号 れ・1(14)
話を聞いていると、美和は癌が怖いと思わなくなっていた。
癌は育ててしまうから怖くなる。
育てなければ、少しも怖くない。
しかも育てるには何年もかかる。
油断しなければいい。
毎日ケアをすれば、その他の病まで防げる。
「癌はインフルエンザのように外からうつるわけではありません。
毎日自分の体内で発生して、毎日全滅しています。
それが何の役目で生命に備わっているのかは想像でしかわかりません。
私の想像です。
身体を大切にしないと、癌という病になるようです。
とはいえ、毎日、常に心配性になる必要はありません。
生命は、かなり余裕をもって創られているようです。
無理をしてもいいのです。
というよりも、身体と心と生命を傷つけ、削って働いています。
それで生活の糧を得るわけです。
だから、無理をかけるのは当然です。
大切にする、とは、無理をしない事ではないのです。
現に、無理をしない人でも病になるし、癌にもなります」
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カルテ番号 れ・1(13)
美和は調べた事があった。
癌細胞から、発見されるくらいの大きさになるまで10年くらいかかるらしい。
院長はその事を言っているのだろう。
検査で初期といわれる大きさでも、数年はかかっているらしい。
本人は痛みや違和感が無いから、油断してしまう。
院長は重要なもう一つをケアだと言った。
「言い方をかえましょう。
癌は大切に大事に育てないと死んでしまいます。
そして、数年かかってやっと一人立ちできるわけです。
一人前になってからの成長は加速度がつきます。
時には、あまり大きくならない場合もあります。
個性があるのです。
いずれにしても、人間側が困らないようにするには、育てない事なのです。
とはいっても、何処に、どのくらいの癌があるか判りません。
検査はある程度の大きさにならないと引っかかりません。
だから、毎日のケアが重要になります。
あっても、なくてもケアが必要です。
ケアは癌だけでなく、自分の生命の為なのですから」
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カルテ番号 れ・1(12)
美和は今まで思っていた癌に対するイメージが崩れた。
院長は言葉を続ける。
「癌は弱い生物だからこそ、知恵を絞ってこっそり隠れています。
強くなるには、大きく育たなくてはならない事を知っています。
小さな時では、人間の治療で死んでしまいます。
大きくなるまでは、こっそり隠れています。
だから、宿主の人間に気づかれないように痛みも出しません。
そして大きく育つと、今度は強くなっています。
それからの治療は大変です。
癌は手ごわい相手に変身しています。
皆さんがイメージする癌は、育ってからの癌です。
育って、アチコチに転移という形で分散してからの癌です。
育つまでは、とても弱く卑怯に隠れて、いないと思わせています。
癌との闘い、という見方をすれば、大部分の時間は人間有利です。
癌は特別に狡賢い生物ですから、油断してしまいます。
もっとも、病というのは原因があるからではないのです。
原因など日常生活に数限りなくあります。
何故病になるのか?
それは、原因よりも、ケアをしない事にあります。
もう一つは、油断です。
病は日常生活の中で、少しのケアをすれは防げるのがほとんどなのです」
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