来年の2009年5月までに裁判員制度が始まる。
アメリカで行われている陪審員制度と日本で行われる裁判員制度には一つの大きな違いがある。
陪審員制度では、有罪、無罪のVerdict ( 評決 ) は下すが、死刑とか無期懲役などのSentence (量刑:判決 ) は裁判官が下す。
裁判員制度では、裁判員と裁判官が対等の立場で、Verdict も Sentenceも決めることになる。
日本での裁判員はアメリカでの陪審員よりも重い責任を持つことになる。
僕らは、普通に、
あの人は好きとか、嫌いとか、素直だとか、ひねくれているとか、
優しいとか、厳しいとか、問題児だとか、そうではないとか、
無意識的にも、意識的にも、いつも誰かを裁いている。
裁き裁かれるのは日常茶飯事だ。
ほとんどの場合、勝手な思い込みだから、気にすることはない。
たわい無いウワサ話のようなものだ。
だが、裁判員となると問題は別だ。
量刑までも決めるわけだから、重大責任となる。
日本国憲法の条文すらほとんど理解していない多くの日本国民が、
評決のみならず量刑までも決定するという意味の深さを
よくよく考える必要がある。