散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

なぜか松江(15)田部

2019年10月23日 17時33分48秒 | ART
そろそろ時間になり、安来から松江へ戻る。安来駅の待合所にはドジョウがいた。私がイメージしているドジョウ(食べる奴)よりかなり大きい。







ちょっと疲れて来たが、松江駅前からレイクラインというバスに乗り、田部美術館へ。





■田部美術館「四季の茶道具 湯気白く」。山林王と呼ばれ、現在でも地元で力を持つ田部家二十四代(最近、二十五代目の当主が襲名したらしい)の調度品を展示する美術館である。話に聞くと、竹下元首相、青木参議院議員もこの家のおかげでその地位に着いたと言われているとか。

展示はあまり説明がなく、私は良く分かっていないのだろうと思うが、有名どころでは、小堀遠州作の花入「竹輪無二重切(再来切)」、野々村仁清作在印の茶入「柿天目ふくべ」があったことをお伝えしておきたい。


→多分、二十三代目くらいの田部さん。



再び堀の辺りを歩きながら、街中に戻る。途中に木の橋が架かっていたが、この上は自動車が通っても良いようであった。


なぜか松江(14)炉端

2019年10月23日 13時29分57秒 | 食べ歩き
美術館の近くで昼食をとるという考え方もあったが、ドジョウ料理をメインにした(安来節の安来なので)店は団体で満席。それ以外の店は、どうも水曜日休みのところが多いようだ。

食事をとるところがなく、シャトルバスに乗り込み、安来駅に戻る。あまり考えていなかったが、安来は「安来節」の地なんだよね。





バスで戻る最中に調べておいた、炉端焼きの店「K」で昼食をとることにしよう。あまり重厚なメニューも夜に影響があるので、軽めに漁師の海鮮丼というのを注文。さほど待たずに、丼がやって来た。

海鮮丼には鯛、サーモン、鰺、とびっこ、光り物(種類は不明)、錦糸卵が乗っており、甘ダレで味をつけるのだが、なかなか美味い。それから味噌汁も熱々で美味く、きゅうり漬けも漬かり過ぎた市販のものではなく、手作り感がある。


→写真じゃ魚がほとんど無くて、美味しくなさそうに見えるな。そんなことは無かったのだ。



店の方の感じもなかなかよろしく、これはいいところで昼食をとることができた。

なぜか松江(13)足立美術館

2019年10月23日 13時00分42秒 | ART
安来に到着すると、駅前には足立美術館行きのシャトルバスが到着していた。私は何とか乗ることができたが、次のバスになってしまった人もいた模様。また、バスはマイクロバスなので、大きな荷物を持ち込んでも載せるスペースがない。じゃあどうするかというと、膝の上に抱えるしかないので、スーツケースを持っている人は大変な目にあっていたことをお知らせしておきたい。


→写真のバスは私が乗ったのではない観光バス。

約20分で足立美術館に到着して、入館。何よりも先にしなければならないのは、帰りのシャトルバスの整理券確保である。わっと人だかりになったが、何とか13時の整理券を確保することができた。これをもらっておかないと、バスの発車の際にあとまわしにされていた人がいたので、これまた要注意である。

美術館は流石に見ごたえがあり、また、庭などには興味が薄い私をもってしても、素敵に思える庭だった。ま、ちょっと人工的にすぎるところもあったように思えるがな。









それから、この美術館には窓から見える景色がまるで絵画作品のように見えるところがあるのだが、もれなくその先には人がいることをお伝えしておきたい。なかなか、テレビ番組や雑誌のように素敵なカットは撮影できないのである。



■足立美術館「名品選III 動物画」。橋本関雪、竹内栖鳳の作品が展示されている。

■足立美術館「<改元記念>名画でふり返る明治・大正・昭和の日本画」。
竹内栖鳳「獅子」:さすが迫力がある作品。
横山大観「無我」:もしかして、三点あるこの作品を全部見たかもしれない。不思議に上手く見えない作品である。
菱田春草「紫陽花」:ほぼ緑に近い単色で描かれた作品。

竹内栖鳳「瀑布」:淡い墨色の細やかな所から、濃い墨色の大迫力の水まで表現されている。
土田麦僊「静物 鮭と鰯」:色鮮やかな鮭と頭の形がキュビスム的な鰯の表現が面白い。
山本春挙「奥山の春図」:流れる水が岩で盛り上がり、また下る描写が素晴らしい。
川端龍子「獻華」:牡丹の花を描いて、これでもかの作品。

■足立美術館「秋の横山大観コレクション選」。
横山大観「紅葉」:賑々しく紅葉が描かれている大きな屏風絵。鶺鴒が飛び立つ余韻も素敵である。

更に新館では「再興第104回 院展」の作品が展示されており、やはり上手い絵が多くて感心する。少々疲れてきたので、贅沢だが、こちらは駆け足で見て流す。バスの時間待ちでアイスコーヒー休憩。



ふう、疲れた。

なぜか松江(12)朝食

2019年10月23日 08時00分04秒 | 食べ歩き
7時に起床、7時40分頃に朝食をとる。今日は出雲そば、オムレツ(鶏そぼろ、チーズ)、野菜多め(大根、ナス、インゲン、カボチャ胡麻酢、海草、トマト、コーン、ほうれん草)、ご飯(鯖ほぐし身、もろみ味噌、しらす、切り昆布、サクサク醤油)、牛乳、コーヒー。



出雲そばは予想通りのびていて、今一つだった。オムレツは作りたてのため、相変わらず美味しい。島根は野菜が美味しい気がするのだが、インゲン、トマトなどが特によかった。

それからご飯にさまざまなご飯の友を乗せて食べると、実にうまい。もろみ味噌も良かったが、昨日に引き続き、サクサク醤油が特に素晴らしいように思う。



久々に牛乳を飲み、コーヒーを飲んで少しゆっくり。この後、9時過ぎに出発し、松江から安来に向かう。

なぜか松江(11)名バー

2019年10月22日 21時32分46秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
さて、気分が盛り上がったところ、再び少し歩いて、1952年に開店したバー「YG」へ。先客が2名ほどおり、カウンター一番奥の席に座らせてもらう。今日のメニュー(お勧めフルーツなどが書いてある)から、生モスコミュールを注文。



ベースとなるウォッカに生姜を漬け込んだものを使ったモスコミュールは、思ったほど辛くなく、ちょうど良い刺激である。通しはオイルサーディンが可愛らしく盛られてきた。



2杯目はロブロイ。中に入れるウイスキーを相談したところ、グレンドロナック12年を使うことになった。これがしっかりした味わいで美味い。





この後、いろいろと話をさせてもらい、マスターがマティーニに関して「あまり辛くしないようにしている」との発言があったので、我が意を得たりと、久し振りにマティーニを注文することにした。

「ジンはお好みがありますか?」と聞かれるので、「ブードルスです」というと、「今のやつと昔のやつとどちらですか」と聞かれ、「もちろん昔のです」というと、なんと昔のブードルスボトルが出て来てしまったではないか。


→左側が昔のボトルである。



申し訳なくなりつつ、久しぶりに昔のブードルスを使ったマティーニを飲む。つい「こんな味だったか~」とありがたみのない発言をしてしまったが、「久しぶりに飲むと、味なんて結構忘れていますよね」とのマスターのフォロー発言が入った。

実に楽しかった。名バーの雰囲気をしっかり味わい、酔っ払って来たところでホテルに戻る。今日の歩数は20528歩と結構歩いたね。


なぜか松江(10)おでん

2019年10月22日 19時25分59秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
さて、そろそろ今日の一杯と行くか。今日は綺麗な夕景を見ながら移動。



事前に電話を入れておいた居酒屋「Y」へ。まだ店にはそれほど客がいなかったが、私の前にいた2人組は店に入れなかった模様。あらかじめ電話をしておいてよかった。

カウンター席に座り、今日は燗酒からスタート。刺身盛り合わせを頼んでおいて、目の前にあるこの店の名物おでんでスタートすることにしよう。



まずは豆腐、春菊、きんちゃく、団子(多分、いわしだろう)の盛り合わせでスタート。豆腐には程よく味が染み込んでおり、これは美味い。ここに燗酒(たぶん賀茂鶴だろうと思うが)を合わせる。少し涼しくなりつつあるだけに、この組み合わせがピッタリだ。



春菊は食べる寸前におでん出汁に投入して火を通したもの。歯ごたえがあるが、柔らかい葉を選んでいるようで、茎の太い固いところがない。きんちゃくは具沢山で汁気を含んでおり、これまた美味しい。

ここで刺身が到着。ひらめ、鯵、カンパチ、サザエの盛り合わせである。サザエは歯ごたえ良く、北海道ではなかなか出てこないものなので、ちょっと嬉しい。カンパチは恐ろしいほどの脂ののりで、素晴らしく美味かった。



続いて、宍道湖名物もろげエビを空揚げにしたものが出る。いわゆる小エビ空揚げではあるが、普段食べるエビとはちょっと味が違っているように思える。



店は予約客が次々到着し大混雑になってきた。人気があるのは手っ取り早く出るおでん、後はシメサバがものすごい数出ているようだ。私も燗酒をお代わりし、おでんの第2段、糸こん、だし巻き、里芋を注文。



西方面に来た時、だし巻きは欠かせない。だし巻きにさらにおでん出汁を含んだ玉子は予想通りのうまさだ。そして、ねっとりとした味が素晴らしいのは里芋である。私もすっかり年を取り、この味に開眼したなあ。

店のおばちゃん軍団もやや落ち着いたせいか、おでん鍋の中でひとつだけはぐれていた里芋、足が取れてしまった白イカをサービスして頂いた。腹が一杯になり、隣の客が頼んでいた煮魚、しじみ汁もものすごく気になるが、とても食べられない。

ここで勘定をしてもらったが、実に活気あふれる名店であった。メニューには全く値段が書いていないのだが、おでんを中心に組み合わせると心配することはないと思う。


なぜか松江(9)インターミッション

2019年10月22日 17時12分31秒 | 旅日記
さて、電車の時間まで多少あるため、近所を散策する。出雲大社前駅から出雲大社と反対方向に向かうと、一の鳥居というのがある。



さらに進むと、出雲大社を模したような、物産館&道の駅があった。ここでお土産物件を見学しておく。まだ移動があるので、ここではあまり購入しなかったが、いくつかのお菓子の試食があり、ありがたく味を見させてもらった。



それから一畑電車に乗って松江しんじ湖温泉駅へ。





約1時間の移動になるので、本を読んだり、ウトウトしたりしているうちに、終点に着いた。



そうか、この一畑電車は「レイルウェイズ」の舞台だったか。



さらに若干の時間があるため、松江市内を散策。城の堀周りを歩き、松江城(国宝)を遠くから眺める(上る気力が無かった)。





かなり疲れて、街中のカフェ「OK」でたたら炭コーヒー(アイス)を飲んで休憩だ。





なぜか松江(8)出雲そば

2019年10月22日 13時59分38秒 | 食べ歩き
うーむ、予想していないわけではなかったのだが、事前に調査していた出雲そばの店を何軒か回ってみたが、いわゆる有名店はどこも混雑している。数か所の店に振られ(並ぶ根性が無いのだ)、出雲大社前駅の方に戻ってきて、さらにそこから進んで、若干空いている店「M」を発見した。

ここで良いのでは無いかということで、店に入ると、待っている客が3組あったが、流石に私も力尽きた。名前を書いて、待ち席に座り込む。

幸いなことに、先客1組は断念したらしく姿を現さず、2番目に呼ばれて、座敷席に(椅子あり)座ることができた。注文は事前にメニューで確認していたが、迷うことなく一番オーソドックスな三段割子だ。

席に座ると程なく蕎麦が出てきて、まずはそのままの状態で汁を少しかけて食べる。麺は思ったより細めで、蕎麦の風味が強めだ。なかなか美味い。



続いて2段目は海苔、もみじおろしを少しかけ、汁をかけて食べる。



なるほどこれもいいなあ。少々量が少ないように思えるが、夜もまたしっかり食べるので、このくらいがちょうど良いのだろう。最後にそば湯に汁を投入し、付け合わせの沢庵を食べつつ飲む。



これが出雲そばの神髄かどうかは分かっていないのだが、満足した。

なぜか松江(7)出雲大社

2019年10月22日 13時17分38秒 | ART
9時前にホテルを出て、JR松江駅へ。松江から出雲市までは何とかICカード圏内なのである。



ここからアクアライナーに乗り込み、出雲市駅へと向かう。今日は祝日だが、混雑具合はほどほどで、座ることはできた。





出雲市駅に到着し、そこから一畑電鉄に乗り換えて、出雲大社前駅へ。





一畑電車はICカードが使用できないクラシックな仕組みなので、切符を買い、チッキで切符を切ってもらう。本当に久しぶりだね。



出雲大社前駅は国の登録有形文化財とあって、良い雰囲気の建物だ。





出雲大社前駅からは道なりに出雲大社方面へ。





参道を通って進んで来たが、先に島根県立古代出雲歴史博物館に行くことにしよう。

ここは大したことのない、神社の宝物館だと思っていたのだが、私のとんだ勘違いで、なんとも本格的な博物館ではないか。今日は10月22日、即位礼正殿の儀とあって、入場無料なのであった。





■島根県立古代出雲歴史博物館「常設展」。

入口を入ると、顔ハメ勾玉がお出迎え。



「出雲大社 巨大神殿の柱(宇豆柱)」:かつての出雲大社は高さがどうやら48mあったという説に根拠を与えた柱。重要文化財。



「出雲大社1/10モデル」:これを見たら驚くよね。過去何回も倒れ、再建されてきたという歴史が紹介されていた。



「日本最多358本の銅剣」:すごい物量作戦だ。国宝。



「銅鐸」:ここにきて本当に良かった。全部国宝。



「日本最多16本の銅矛」:これまた国宝。ぐうの音も出ない。



「ウミガメが描かれた銅鐸」:紀元前2~1世紀のもの。国宝。



いや、ここは国宝満点で恐ろしくも素晴らしい博物館であった。普段より大きめの写真でお届けしました。これだけの文化を持って、大和朝廷に屈した出雲の国は、さぞかし恨み深いことであろうよ。

その他の展示はちょっとだけご紹介。

「朝酌促戸の市」:「出雲国風土記」をもとに市場の様子を再現したもの。



「北松江駅」と「列車」再現:時刻表の表現が面白い。





すっかり疲れてしまったが、出雲大社には一応行っておこう。が、途中で宝物殿があったので、更にそちらでひっかかる。中は写真撮影不可だったのだが、もう岩石の塊に見える「高大本殿心御柱」(重文)、「慶長本殿棟札」(国宝)があった。

それから出雲大社の拝殿へ。あれ、あまり大きくないなと思ったら、これが本殿ではなかった。



出雲大社の本殿は囲まれていてよく見えない。どちらかというと、後ろ側から見たほうが、姿が良く見えるようである。



この後、おみくじを引く。もちろん、その手のものを信じているわけではなく「行ったよね」という記念のためである。どうやらここのおみくじは「大吉」などの表示が無いようだったが、概ね良いことが書いてあり、多分大吉に相当するのではなかろうか。

というわけで、入り口に戻ってきたが、相当腹が減っているので、出雲そばを食べたい。どの店に行けば良いだろうか。

なぜか松江(6)ホテル朝食

2019年10月22日 08時30分59秒 | 食べ歩き
昨日は結構飲んだあげく、ホテルに遅く戻ることにあったが、意外と今朝は調子が良く6時に起床。

しばしダラダラした後、朝食会場へ。途中で新聞を入手。そうか、松江では民放が3局しかないのか。まあ、昔はテレビ局の数が大事だったが、今はハッキリ言ってどうでもいいかも知れないなあ。放送内容が下らな過ぎるし。



朝食会場の混雑はさほどではなく、早速バイキングシステムで食べるものを選んで行くか。

今日はご飯、しじみの味噌汁、温野菜(大根煮、じゃがいもミートソースのようなもの)、ハム、オムレツ(キノコの煮たものを具材にして)、サラダ、高野豆腐、あかてん、あご野焼き、わかめ、のどぐろ干物、とんばら漬け、だし巻き、鯖のほぐし身、サクサク醤油、白桃とリンゴ酢のドリンクを選択。





まず、作りたてのオムレツが美味い。のどぐろ干物は小さいやつなので、いわゆる朝食に出てくる普通の魚の干物とさほど違いはない。意外なのは鯖のほぐし身で、これがご飯に非常に合う。また、醤油をふりかけ状にしたサクサク醤油は万能調味料と言っていいのではないか。

昼のことも考えて、品数は多いが、量は少なめで終了。部屋に戻る際に、テイクアウト可能なコーヒーを持って帰り、少し部屋でのんびりする。今日の出発は9時目途なのである。

なぜか松江(5)しゃべる

2019年10月21日 23時00分22秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
ということで、初日の1軒目からそこそこやらかし、2軒目のバーへ向かう。バーも調査しておいた1軒目は休みで、もう一軒の「NB」へ。

店に入ったところ、先客4名、後から2名とちょうど開店とともに混雑してる状況であった。先客の注文が終わり、私の番となった。

初めてのバーでの注文として、モスコミュールにしようかと思っていたのだが、先客の注文とかぶり考え直そうとしていた。しかし、モスコミュールの作り方を見ると、実に興味深いではないか、よし、このまま注文しよう。

マスターが作るモスコミュールは、ウォッカにドライタイプのジンジャーエールを入れ、さらに生姜すりおろしのジャムのような状態のものをスプーンで付けてくれるのである。



私のところに来たモスコミュールをまずはそのままで一口。ドライなジンジャーエールが効いている。

続いて、スプーンに乗った生姜をちょっとつまんで食べる。これまた甘みと刺激で美味い。この生姜をカクテルに落とし込むと、なるほど刺激的で、目の覚めるようなモスコミュールになった。

バーの通しはフルーツ盛り合わせである。生のイチジクは多分あまり食べたことがないし、久しぶりに食べる柿も美味い。そして、今時流行りのぶどうも間違いのない美味さだ。



2杯目はロブロイ。ちょっとコクのあるウイスキーを頼んで見たところ、シーバスリーガルミズナラカスクを使ってもらうことになった。私の感覚だと、ライトなウイスキーという気もするのだが、だいじょうぶなのか?



いや、その心配も杞憂であった。このウイスキー、ロブロイにして見ると、意外なコクがあるね。すっかり酔っ払って、通しを出す仕事も一段落したママといろいろな話になった。

松江には25代続く地元の超有名人がいて、政治家として有名な竹下などその手下であるとか、街の人はあまり世間を知らず、殿様商売ばかりだとか、そんなような話である。

そうこうしているうちにもう一杯飲みたくなり、ギムレットを注文。



これを飲んでスッキリしたのだが、ママの話が止まらない。思いがけず予想より1時間くらい延長になり、そのあとホテルに戻り、シャワーを浴びて寝ましたよ。今日は14818歩。


なぜか松江(4)のどぐろ他

2019年10月21日 20時00分56秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
駅から美術館に向かう時には、「松江は人口も20万人くらいだし、やっぱり栄えていないな」と思ったのだが、夜になってくると俄然いい街に見えて来た。この辺はいわゆる茶屋街だったのだろうか。なんとも落ち着いた古い町並みがすごく素敵だし、ほっとするような味がある。



おや、造り酒屋の建物もあるぞ。



そして今日の1軒目、「NN」に到着。いわゆる大衆酒場だと思っていたのだが、もう少し落ち着いた感じの店で、店名の横には「大衆割烹」と書いてある。



店に入って席に着き、今日は最初から国揮を常温で注文。実はこの店に来る前に通って来た酒屋さんの酒なのだ。早速飲んでみると、少し癖のある濃厚な味わい。通しの小さな赤貝の煮付けがこれに合う。ちなみにこの辺では「赤貝」と呼ばれているそうだが、実際はサルボウガイという貝らしい。



つまみの注文は酒の肴3点セットのような、あかてん、あご野焼き、あぶりわかめでスタート。あかてんはさつま揚げに唐辛子を練りこんだようなもの。もっとジャンクな味わいかと思ったら、意外と魚の味がハッキリとする。



あご野焼きはいわゆるトビウオの竹輪であろう。こちらも魚の味がしっかりするね。そしてあぶりわかめは、まさしくワカメを炙ったもの。これも酒が進んでしょうがない感じだ。

つぎは大物の刺身盛り合わせ5種が到着。内容はメダイ、サンマ、ヒラマサ、白イカ、甘エビ(らしい)。サンマは北海道から来た身には興ざめのところもあるが、メダイは旨味がしっかり。白イカの甘さも中々のものだった。刺身に合わせ、酒は島根の豊の秋燗酒を注文。これは非常にオーソドックスで、食事によく合う酒である。



そして、島根に来たら食べなくてはならないのだろうか、のどぐろの煮付けを注文。途中の店のメニューでのどぐろの驚くべき値段を見たのだが(5千円超えてた)、この店ではそこまでではないようだ(サイズは多分小さめなのだろう)。



のどぐろは脂が乗っているというよりは、少し淡白できれいな身の味がした。ただし、こうなると北海道でも柳の舞とか、そういう魚でも対抗できないというわけではないと思う。

だいたいこれで満足したのだが、最後にご飯を少々頼んで、のどぐろの煮汁を合わせて食べる。これは手が全く止まらずに、あっという間にご飯を食べてしまった。

さらにしじみ味噌汁を注文。最初は熱すぎて味がわからなかったのだが、想像しているしじみMAXの感じではなく、割とあっさりとした味だった。これが本来の味なのかどうか、ちょっと分からなかったが、まあそれは良しとしよう。


なぜか松江(3)夕陽

2019年10月21日 18時13分34秒 | 飲み歩き・琴似界隈
ホテルに荷物を置いた後、早速、島根県立美術館へと向かう。途中、宍道湖の西側を通るのだが、今日は天気がもう一つで有名な夕日は見られない。それでも途中にある彫刻や記念碑を撮影しながら、美術館へ。



■島根県立美術館「黄昏の絵画たち」。夕陽が美しく見られることで知られる島根県立美術館。開館20周年記念展は近代絵画に描かれた夕日・夕景をテーマにしたものである。

フランソワ=オーギュスト・ラヴイエ「モレステルの谷」:描かれた木々にすごい迫力がある。
ギュスターヴ・クールベ「波、夕暮れにうねる海」:彼は22歳になって初めて海を見たらしい。その驚きがあのような作品を生んでいるのか。
ジャン=フランソワ・ミレー「夕陽」:パステル色で軽やかな感じの作品。

ヴァシリー・カンディンスキー「夕暮れ」:白と黒と水色で表現する世界。切り絵作品のように見える。
高橋由一「芝浦夕陽」:暖かみと質感がある。
和田英作「ミレー「落穂拾い」模写」:さすがに上手い。模写を超えて自分の作品だ。

山脇信徳「雨の夕」:都電などを描いて、近代の「夕陽」である。
吉田博「瀬戸内海集 光る海」:遠くに広がる海、落日の光。素敵な作品だ。

画家の有名どころは上記の他にも、ターナー、コロー、ドービニー、ブーダン、シスレー、モネ、ピサロ、ルドン、ドニ、北斎、広重、小林清親、藤島武二、黒田清輝、岡田三郎助、菱田春草、萬鉄五郎、梅原龍三郎、川瀬巴水、伊東深水と書ききれないほどである。国内の様々な美術館所蔵の作品が出品されており、記念展の力の入り具合とこの美術館が他館との関係をきちんと構築していることが見て取れた。

■島根県立美術館「常設展」。こちらは撮影可能だったので、何点か紹介したい。
ギュスターヴ・ドレ「スコットランド風景」:実に気持ちのいい風景画。



ピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ「聖ジュヌヴィエーヴの幼少期」:ちょっと不思議なシャヴァンヌの作品。



岡鹿之助「古港」:ちょっとメルヘンが入る、特徴的な画風だ。



ポスター展示コーナーで、「松江 開府三百五十年」:ん? そんなに新しくできた街なの?



「煙のない山陰路 6月から運行 ディーゼル機関車快走」:そんな時代もあったねと。



■島根県立美術館「生誕120年記念 塩谷定好展」。「芸術写真」の代表的な写真家として知られる塩谷定好の、どちらかというと記録写真に近いものを集めた展覧会。島根の雪の降りっぷりが驚きであった。



いや、今回の特別展、常設展共に想像以上の見ごたえがあった。美術館の建物やコレクションが立派なのもあったが、それ以上に感心したのは高校生くらいの年代の観覧者が多いことだ。たまたまなのかもしれないが、他の美術館ではあまり見たことのない風景であった。



展示を見ているうちに17時半過ぎとなり、辺りも暗くなって来た(日没は17時26分だったそうだ)。



さて、そろそろ繁華街に向かいますか。ということで、宍道湖大橋を渡り、東茶町の方向へ向かう。

なぜか松江(2)ベタ踏み坂

2019年10月21日 15時10分34秒 | 旅日記
簡単に食事を済ませて、米子行きの飛行機に乗り込む。



飛行機は新型機種だったせいか、全席にモニター画面がついていた。



機内はそこそこの混雑で、ちょっとウトウトして逃避したり、本を読みながら米子空港へ。ここは定刻通りについた。



せっかくの米子”鬼太郎”空港なのだが、のんびりしている時間はあまりなく、松江行きのバスへ乗る。



米子空港から少し行くと、鳥取から島根へと渡る橋に差し掛かる。その風景をなんだか見たことがあるような気がしたのだが、そう、ここはあの有名なベタ踏み坂(のある橋)なのであった。うまいこと写真に撮ると、信じられないような角度で道を登って行くように見える坂なのである。

バスに乗っていると角度の感覚はそれほどではないが、多少は雰囲気を感じ取ることができた。ちなみに私が登った鳥取側は角度がさほどでもない。坂を降りたところに何人かカメラを持った人がいたが、島根側がいわゆるベタ踏み坂の現場であるらしい。


→望遠で撮影しないと、急角度には見えないそうだ。

いきなり興奮しながら、その後は松江駅へ。まずは一旦「MEHT」へチェックインだ。



ロビーでは無料で新聞が提供されており、山陰中央新報を頂いた。やっぱり地方に旅行したら、そのエリアの新聞が良い。


なぜか松江(1)羽田

2019年10月21日 12時00分20秒 | 食べ歩き
私の夏休みがやっと到来した。土日はイベントがあり、日曜日に旅行の準備をして寝る。10月21日、月曜日はやはり興奮して6時少し前に目覚めてしまった。

軽めの朝食をとり、7時20分に家を出る。出張で平日移動になる場合と同じで、バスに乗りJR琴似駅へ。ここからエアポートに乗る。明日は休みなので、今日も出勤している人は少ないかと思ったのだが、相変わらず琴似・札幌間は混雑している。



なんとか札幌駅から座ることができ、新千歳空港へ。普通に出張する時に乗る便で東京へと向かう。出発はまあまあ順調だったが、羽田空港が混雑しており、滑走路から降機場へと移動するのに時間がかかった。察するに、世界の要人が来ており空港の調整が大変だったのではないだろうか。

羽田に降りて、乗り換え口へと向かう。もうタイトルで書いてしまっているが、今回の旅の第一目的地は松江市を中心とした島根県なのである。

しかし、時間も昼ごろとなり腹が減って来た。羽田空港はあちこち工事をしており、この辺には飲食コーナーがない。売店も少し戻ったところにしかなく、しぶしぶ戻る。あまりバリエーションのない中から、「つきじ丸武親子サンド」とケニア紅茶&ルイボスを購入。




→チキンカツサンドを1個食べてしまった所。

飛行機に乗り込む前に早速食べようではないか。玉子サンドはだし巻きの美味さは分かるものの、少し味付けの濃すぎる感じがする。チキンカツサンドはオーソドックスな味で、まあまあ。

札幌から山陰に行くとなると、やはり移動が大掛かりになり大変である。東京に住んでいればこの辺はかなり楽なんだろうけどなあ。