散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

なぜか鳥取(23)スタイリッシュ

2019年10月24日 21時46分56秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
1軒目の店を出ると雨は降り続いている。

少し歩いたところにあるバーを探したが、開店時間が過ぎているにもかかわらず、なぜか開いていない。第2候補の店は、探せども探せども見つからない。結果的に某サイトの地図が誤りで、他のサイトの地図を見て場所がわかったのだが、まあ、ああいうものは信じ切ってもいかんということだな。

やっと見つけた店だが、何とも高級感が漂い、濡れ鼠の私には入りにくい。カウンター席に座ったが、バックバーにはグラスが飾ってあるだけで、ボトルが無い。なるほど、この手のスタイリッシュ店か。

メニューも無いようだし、こういう所に初めて来たら困る人も多いだろうにと思いつつ、私はこの近年の定番モスコミュールでスタート。ま、普通の味わいだ。

2杯目にロブロイを頼むと、「ウイスキーはどうしましょう」と聞かれるので、「少しコクのあるものを」とお願いすると、リンクウッド12年を使ったロブロイが出てきた。値段が分からないのだが、大丈夫だろうか?

グラスの口の部分が真円では無いので、聞いてみると、ガラス工房であえてこういう形で作っているものらしい。この辺からやっとマスターとの会話が進み出したのだが、話をしてみると、関西在住経験もあることから、親しみやすい人柄のようである。

なーんだ、バーの構えですっかり疲れてしまっていたよ。最後にまたオーソドックスにサイドカーを注文。やっとリラックスして飲むことができた(ということで、今回、写真も撮っていない)。

勘定をしてもらうと、少しづつ高級な酒を使っていたようだが、かなりリーズナブルな値段であった。思わずマスターに「これ、勘定、大丈夫ですよね」と聞くと、「まあ、地方都市ではこんなもんです。酒も良いのを使ったからといって、そんなに高くする訳にもいかないし」とのことであった。

ふーん、これは意外と通うと楽に飲める店なのかもしれない。ちょっと先入観で硬くなっていた自分が、いい年ながら情けない。まだ雨の残る中、ホテルに戻って、わりと早く就寝。今日はそれなりに飲んだのと、旅も後半戦。少し疲れが溜まってきただろうか。14760歩。


なぜか鳥取(22)驚愕コース

2019年10月24日 19時44分51秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
ちょっと休憩の後、鳥取の街中へ。鳥取の街は道が放射状になっており、方向音痴の私にはかなり厳しい。雨も少し強くなってくる中、さまよい歩き、なんとか予約しておいた店「H」へ。


→駅前に謎の覆いがあるが、商店街に全てアーケードがある訳でもない。





店に入ると先客はなし。少し歩いたのでビールを注文し、店の大将が「料理は単品でも、お任せでも」ということだったので、一番値段の安い3000円のお任せでお願いすることにした。これが結果的に正解であったと思う。



まずはお通しがわりの酒のつまみでスタート。きのこと野菜の白和え、ブリコ、フキ煮、枝豆、小エビ、ぬた、黒豆入りさつま揚げと、もうたまらない感じである。



刺身はハタハタ炙り、ブリ、甘エビ、白イカ、ツブが出てきて、たまらず地元の酒、鷹勇を燗酒でもらう。ハタハタ炙りは一仕事で魚の旨さを増している感じ。甘エビは頭のミソの新鮮度、過去最高かも。



酒の注文で鳥取の酒を頼んだので、どこから来たのかとマスターの質問が始まる。松江の人は控えめの人が多かったと思うのだが(その代わり、性格が陰湿という話もある)、鳥取の人は少し関西に近いせいもあるのか、前へ前へと出てくる人が多いように思われる。

次が山陰の海産物といえばこれ、のどぐろ焼きである。初日にのどぐろ煮付けを食べたので、ちょうど良かった。脂の乗った味わいながら、焼くことで香ばしく食べられる。身の部分だけでは無く、ギリギリ骨や頭のところもしゃぶって食べた。



続いて沖イワシの煮付けが出てきた。沖イワシといっても、どうも鰯には見えないが、白身のさっぱりした味で、腹の白子も残してある新鮮な煮付けだ。どうも、先日スーパーマーケットでみたニギスに似ているような気がしたのだが、後で調べてみると正解であった。



鷹勇をお代わりし、まだまだ出てくる料理は真鱈白子湯葉揚げである。からりと揚げた白子を酢醤油で食べると、なんとなく餃子の風味が感じられるという面白い味わいだ。北海道では白子に火を通すとなると天麩羅が一般的かと思うが、これもいい料理法だと思う。大将も「北海道じゃ、こういう調理法はやらないんじゃない?」と得意満面だ。



何品出てくるか、食べきれるのかが不安になって来たが、さらに河豚の空揚げが出る。骨も取ってあるという食べやすさ。下味がうまい事ついているので、このまま食べられるのだ。



だんだん腹も膨れてきたが、次はバゲット付きのサザエアヒージョ。ちょっと味付けを洋風シフトして、目先が変わってこれまた美味い。ネットで調べて、適当に来た店なのだが、ここって、すごい名店なのでは?



バゲットが付いていたので、さっきのが食事がわりかと思ったら、もずく雑炊がやって来た。もずくは雑炊との一体感を出すために、沖縄の細いものをあえて使っているとか(鳥取で取れるもずくは太いそうだ)。漬物の生姜漬けと白菜漬けが、またバツグンに美味い。





すっかり満足して、トイレに行って戻ってくると、デザートにシャインマスカットが出されていた。もう何もいうことが無いよ。



勘定をしてもらうと、本当にお任せ料理3000円+飲み物代だったようなので、本当に驚いた。鳥取に行ったらここに行って、料理をお任せしよう。いやしかし、単品のメニューを見たら、島根和牛とかサワラとか、また注文したくなるような料理名が並んでいたので、どうして良いのか分からないよ、もう。

なぜか鳥取(21)歴史博物館

2019年10月24日 17時10分59秒 | ART
米子駅に戻り、快速のとっとりライナーで鳥取駅に向かう。





平日に乗っているせいもあるが、山陰の電車、バスは総じて空いており、座れない感じになることは無かった。


→見ての通り、ガラガラ。

ちょっとウトウトしたり、読書をしたり、山陰らしい風景(海よりも山が多く感じられる)を眺めながら、鳥取駅へ。鳥取駅の改札口は自動改札になっていないという、なかなか今どき珍しい駅であった。



まずは荷物を置きたいので、ホテル「NO」にチェックインする。

このホテル、相当古びているという噂もあったのだが、部屋はかなり新しいスタイルでリニューアルされており、非常に良かった。トイレのウォッシュレットも最新型だし、部屋の照明もベットの奥に落ち着いた間接照明があり、かなり素敵な雰囲気である。

窓から線路を眺め下ろしてみた。



さて、時間が少々あるので、一か所行っておこう。ということで、鳥取駅前から100円バスに乗る。鳥取市内ではこの100円バスが優れもので、3系統のルートをバスが20分おきに走っているのだ。30分置きだとタイミングによってはなかなか乗る気がしないのだが、20分おきだとちょっと待とうという気持ちになる。この差は微妙だが大きいように思える。

■鳥取市歴史博物館「因幡×豊臣~豊臣政権と因幡の大名」。因幡の国を治めた大名と中央政権の関係を紹介する展覧会である。池田家文庫の「信長紀自筆本」や平安時代後期から伝わる「梵鐘」。島津家文書「高麗国出陣人数帳」など立派な資料が展示されていた(いずれも重文)。

「豊臣秀吉画像」:色が素晴らしくきれいに残っている
「豊臣秀次画像」:地蔵院に伝わるもの。この人の運命を知っているせいか、心なしか繊細な感じがする。
「豊臣秀次像」:こちらは瑞巌寺に伝わるもの。つり目でややキリッとした表情に見える。
「石田三成像」:頭の鉢が大きく、小柄な人物に見える。いかにもインテリである。

この後、常設展の展示も見たが、かつて鳥取城を治めていた吉川経家は豊臣秀吉の兵糧攻めにあい、大惨事(餓死者多数)の挙句に降伏、切腹したということであった。大阪辺りでは今でも人気の高い秀吉だが、この地ではきっと恨まれていることであろう。



先ほどの100円バスで、鳥取駅前に戻る。雨が強くなってきた。

なぜか米子(20)ラーメン

2019年10月24日 12時20分52秒 | 食べ歩き
駅から米子に戻り、昼食をとることにする。米子はそれなりに大きな都市のはずだが、駅前にはあまり飲食店が見当たらない。10分程度歩いた結果、今日はラーメンを食べることにした。最近、店でラーメンを食べることもめっきり無くなってきたが、旅先では一食くらい食べておきたい気持ちはある。

店に入ると、なんとなく屋台風の店内で、先客は2組。



昼にできますものの中から、一番オーソドックスな(メニュートップの)醤油ラーメンを注文する。色々な種類のトッピングが、これは頼まずに様子を見よう。

そんなに待つこともなく、醤油ラーメンが到着。麺の上にはたっぷりのネギ、細いもやし、メンマ少々、チャーシュー2枚(脂多いなあ)が乗っている。トッピングの種類にはネギもあるのだが、これ以上ネギを乗せて食べる必要ってあるかね? 迂闊なトッピングは頼まない方が良いかもしれない(煮卵が一番良いかも)。



食べてみると、麺は細めでスープはあっさり目。今風のややこしいラーメンとは対極にある味わいが好ましい。チャーシューは脂が多すぎるとは言ったものの、食べてみるとしつこさは無く、うまく脂抜きできているのかな。

麺が少ないようにも思えるが、物足りなさが後を引くスープで、ついつい食べてしまった。たくさん食べたい向きには、大盛りもあるし、小ライスは昼時間帯は無料だし、その辺で腹を膨らませると良いのではなかろうか。


なぜか米子(19)写真

2019年10月24日 11時20分36秒 | ART
ここで2回ほど、「なぜか米子」にタイトルが変わります。番号は通番です。

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8:03に松江を出発し、米子に移動。





さらに岸本に移動する。ここからタクシーで植田正治写真美術館に行く予定だったのだが、駅は小さく、当然タクシーなど待っていない。電話をかけると「20分くらいお待ちください」とのことで、何もない駅前でただ待つ。


→本当に何もない。

駅にはちょっとした集会施設のようなものが隣にあり、保育園に向かう途中と思われる団体がトイレを借りにやって来た。彼らの会話を聞くと「今日は寒いねえ」の連発である。うーむ、私は全く寒くないのだが、そうなんだろうなあ。

雨が少し降っているため、みんな長靴を履いた子供達を眺めていると、タクシーがやってきた。よし、これで美術館に向かうとしよう。美術館までの距離は3キロくらいらしく、タクシーでは5分強、1000円少々の値段で行くことができた。歩くと40分くらいはかかるので、よほどの場合以外は、タクシーを使った方が良いのではなかろうか。

◼️植田正治写真美術館「ある日の記憶」。彼の作品は記憶を呼び覚ます記録的な写真にも見えるが、念入りに演出された作品でもある。砂丘を舞台にした写真が印象強いのだが、作品の撮影場所を地図で表したものを見ると、鳥取全域に渡っており、それほど砂丘にはこだわっていないようにも見える。

さて、この写真館がなぜこんな辺鄙な所(失礼)にあるのかというと、鳥取の名峰・大山が一番美しく見える場所を選んで、美術館を建てたのだそうだ。映像コーナーには世界最大のカメラレンズが取り付けられており、まるでピンホールカメラの中に入ったかのように、大山の逆さま映像が映し出されるのであった。


→これは予備のレンズらしい。

今日は雨のためかろうじて大山の稜線が見えた。





帰りは行きのタクシーで11時の予約を入れておいたので、スムーズに岸本駅まで戻る。岸本駅は100周年を迎えたようだが、土日祝日は建物に入ることができず、ドアを開けておくとツバメが入り込んで出られなくなるなど、何ともいえない掲示ばかりがされているのであった。



ここから米子に戻る。




なぜか松江(18)松江最後の朝食

2019年10月24日 08時01分36秒 | 食べ歩き
昨日はバーでは結構飲んだものの、1軒目でそれほど飲んでいないため6時起床。7時に朝食をとる。今日はパン食として、オムレツ(トマト、しいたけ)、各種野菜、ベーコン、フルーツ&ヨーグルト、コーヒーとやや軽めに済ませる。





このホテルの朝食は、基本メニューは同じなのだが、野菜の新鮮さと種類の豊富さで満足感があった。

ホテルをチェックアウトして、松江駅へ。