お寺のオバサンのひとりごと

心のマッサージにお寺へ行こう!

無いものねだり

2010年05月31日 | 仏教
 いろいろな方とお話していて、思うことです。

 無いものねだり の方が、いかに多いか・・・

 例えば、

 一人暮らしの方は、家族と仲良く連れ立っている人を見て、羨ましく思い、
「どうして、自分だけ寂しい思いをしなければならないのだろう」と嘆く。

 一方、家族に恵まれている人は、それはそれで、子どものこと、親のこと・・・悩みは尽きず、
「ああ、独身の人は、気楽でいいなあ~」と思う。

 仏説無量寿経(本願寺・現代語訳)に

 「田があれば田に悩み、家があれば家に悩む」

 「田がなければ田が欲しいと悩み、家がなければ家が欲しいと悩む」

 「たまたま一つが得られると他の一つが欠け、これがあればあれがないというありさまで、つまりはすべてを取りそろえたいと思う」

という 世間の人々(「私」)の姿を 表現された経文があります。

 仏さまが、「私」に願われていることは、そういう心の愚かさに気づき、「さとり」に心を向けよということ。

 無いものを嘆くより、恵まれているものを喜ぼう と、

 そう、自分に、言い聞かせている私です。
 

 
 

 
 
 
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3 コメント

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私の切り札 (ふくろう)
2010-05-31 13:39:58
この悩みが、人生で最大のものの一つでしょう。
私も、若い頃から不平不満を持っていましたが、最後の窓際生活10年のうちに、価値観、ものの見方を変えることで、いくらからそれから解放されました。

キーワードは「知足」
満ち足りていることを知る、今風に言えば、現状満足ですしょうか。

他人の芝が青い、ということはなくなりました。

私の切り札は、森鴎外の「高瀬舟」です。

短編だし、ここで読めますから、まだご存じなければ、お読みください。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000129/files/691_15352.html

くよくよ、するのが空しくなります。
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いや~ (維真尽(^^))
2010-05-31 22:41:08
凡人は~
そう簡単には 悟りきれませんで~す (^^ゞ
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Unknown (法専寺)
2010-06-01 16:25:56
ふくろうさん

そうですね。
仏教は「少欲知足」を説きます。

ふくろうさんと違って、中には、「欲があるから、進歩がある」
「現状満足なんて、つまらない」と仰る方もあるのですが、
どんなに努力しても、どうしようもないこと
妬んでも、恨んでも、自分の苦しみを増すだけのことには
仰るとおり、「現状の中で、満ち足りていることを知る」
ことが、心の救い であり、仕合わせ かと思います。

ご紹介いただいた「高瀬舟」を先日、読み直してみました。ありがとうございます!




維真尽さん

もちろん、凡夫の私は、常に心が騒ぎますが、
仏さまの御心を思い出しては、
「そうだった、また、私一人で、不幸のヒロインみたいに嘆いていた・・・恥ずかしい」と、しみじみ思い直しています。
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