お寺のオバサンのひとりごと

心のマッサージにお寺へ行こう!

救われる

2009年05月30日 | 仏教
 仏教で言う「救われる」とは、自分が抱えている問題が消滅することではなく

 自分の心(思いこみの考え方)が転じられること。心が軽くなることを申します。

 先日、聴聞を重ねてこられた あるご門徒女性が仰いました。

 仏教にご縁をいただく前は、(何らかの)問題を ずっと思い詰めて、ますます自分で自分の視野を狭くし、行き詰まっていたのが、
 今は、そんな時、ふっと、自分以外の視点(仏さまの視点)から、苦しんでいる自分を(客観的に)見つめることができて、「ま、いいか」 と思えるようになり、楽になりました。

 自分が不幸と思うことを、全て、社会のせい、人のせいにして
「私って、かわいそう」と、愚痴ばかりの 暗い人生より

 同じままならぬ人生でも、

 ままならぬのは、人のせいではなく、自分の「煩悩(自分中心に思い詰める思考回路)」によって、より苦しむのだ  と

 自分が世界の中心にいる思考の同道巡り から、ちょっとワープした思考を得ることで、

 ままならぬ人生も 味わい深い、豊かな人生 に 転じられるのだと思います。

 そう言う意味で 仏教は「脱世間」の教えです。

 その教えによって、心やすらぐこと・・・それが「救い」なんです。



 
コメント (3)
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