第23話「ニューヨークでの出来事」はこちら。
セカンド・シーズン最終回90分スペシャル。タイトルのとおり、SMAPとのスペシャルまで3年間のお別れとなる回だった。視聴率はなんと34.4%!この数字は、サード・シーズンやファイナルでも破られていない。このあたりから、額に手を当て、鼻づまりな声で「えー」とやる“古畑任三郎のものまね”が全国的に流行。つまりドラマの枠をこえて古畑はイベント化したのだ。
高視聴率の要因はもっとある。山口智子だ。「しばしのお別れ」のオンエアは1996年3月27日。木村拓哉の回でもお知らせしたように、翌月の15日からオンエアされたのがあの「ロングバケーション」。前年末に結婚した彼女の、まちがいなくキャリアの頂点の時期。踊りながら花を生ける奇矯な殺人者を演じて、匂うように美しい。「VSクイズ王」の犯人役は唐沢寿明だから、このカップルは殺人夫婦ですな。
三谷ドラマに、もっとも愛された女優も山口智子だろう。今回の二葉鳳翆役は「王様のレストラン」のしずか役がそのままシフトしているかのよう。負けず嫌いで、気丈にふるまいながら、しかしどこか脆さを感じさせてすばらしい。うちの奥さんも感嘆していました。「あの人はとにかく足が長いのよっ!」ああそうですか。
最終回ということで、ミステリとしてもこれまでの総括のようなつくりになっている。
「さよなら、DJ」の桃井かおりのように山口を全力疾走させ、
「殺しのファックス」のように電化製品(今回はビデオの倍速がヒント)に執着し、
「動く死体」のようにまたしても故障中の自動販売機がキーになり、
そしてなにより“舞台の上にいる人間しか犯人でありえない”設定は、舞台人である三谷の本領発揮だ。被害者(長内美那子)との同性愛関係が、動機だけでなく証拠につながるあたりもうまい。
【総集編「消えた古畑任三郎」につづく】
コミカルシーンはカットされまくりでしたが、
久しぶりに、今泉に抱きつかれて笑ってる古畑や
学長と古畑のバーでの対決シーンを堪能しました。
やっぱり素敵だなぁ、山口智子、、、
(映画「居酒屋ゆうれい」の彼女も好き)
で、なんとキムタクの「BG」にも
“別れた妻”役で登場してくれるという……
しゃれがわかる人なんだなあ。