第十四話「新しい日々へ」はこちら。
前回の視聴率は11.7%と急降下。15%台復帰と読んでいたので大はずれ。ワンクールを終え、タイトルどおり心機一転と願ったはずの回がこの視聴率ではつらい。裏になにがあったかというと……あ、亀田がいたのか。
でもさすがにこの不快なボクサーの“タイトルマッチ”(だと本気で思っている人は少ないだろう)につき合う人は少なくなっているのでそっちの影響とは思えず、むしろテレ東の「モヤモヤさま~ず」(12.8%)にすら負けたことでオヤジ系メディアに騒がれている。
その論旨はこうだ。
「史実を忠実に再現しようとするあまり、何から何まで細かく描き過ぎている印象です。」
日刊ゲンダイにおける麻生千晶のコメント。わたしはこの人を作家だと認識したことは一度もないんだけれど(メディアにとっては便利な存在だろう。揶揄するときに盾になってくれるのだから)、はたしてこのおばあさんの言うことは当たっているのだろうか。
今回は薩長同盟のお話。“土佐の脱藩浪人”とだけ紹介される後ろ姿の男によって実現。西郷隆盛と桂小五郎が、お互いの本音をさらす。吉川晃司と及川光博という、ミュージシャン出身の役者がこの金看板を。新選組の斎藤一はkjだし、音楽界は大河ドラマに多大な貢献をしている。新劇の人たちが目立たないのはどういうことなのかな。
まあ、わたしにとっては「マンハッタンラブストーリー」のベッシーと「木更津キャッツアイ」のうっちー(岡田義徳)が渋く出演しているのでうれしいってことなんですけど。
八重の兄、覚馬の眼病と長州攻めの帰趨など、山本家と会津にとって暗い話ばかり。計算高い一橋慶喜の豹変や、仇同士だったはずの薩摩と長州が結託するなど、ならぬものはならぬ的律儀さで世を渡ってきた会津にとって信じられない話ばかり。常に恭順を旨としてきた藩の限界が。お勉強になります。
そんな暗さを払拭するのがオープニングの新島襄アメリカ上陸。この男がどうこれから八重にからんでくるのかにワクワク。尚之助のことを考えると無邪気に期待してはいけないんでしょうけれども。
あ、それからタイトルバックってちょっとずつ変更が加えられてませんか。綾瀬はるかのスローばかりに目が行きますけど(この人はとにかくいい匂いがしそうだなあ)、マイナーチェンジはどれくらいの頻度で行われているのかな。
さて、正念場の次週の視聴率は……期待をこめて14%と……無理かなあ。
第十六話「遠ざかる背中」につづく。
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