事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「DEATH NOTE Light Up The NEW World」(2016 WB)

2017-09-30 | 邦画

ディーヴァーの「煽動者」のなかで、キャサリン・ダンスの息子たちが「デスノート」の日本版オリジナルに熱狂している場面がある。

もちろんディーヴァーは市場としての日本を意識していることと、日本車にやたらにこだわる(レクサスとか。ダンスのクルマは日産のパスファインダーだし)など、日本通であることは確かなのだが、アメリカでデスノートが人気とはねえ。まあ、向こうではドラマ化され、あまりの出来の悪さにかえって人気が出ているとかいうニュースを聞いても、なんか、信じられない感じ。

その原作については、ジャンプ連載中も「ルールにこだわりすぎじゃないか」と敬遠していた。ネットを中心とした世間では、そのこだわりに人気が集まっていたわけだが。

ワーナーは、東芝や日テレと組んで日本映画の製作に乗り出したけれど失敗の連続。ようやくヒットをとばしたのが「DEATH NOTE」だったので、この作品には思い入れが強いだろう。松山ケンイチや藤原竜也はああいうことになってしまったので、彼らを使って続篇をつくることはできない……はずだったのにこんな手があったか(笑)。

近年、若手俳優には有望なのがたーくさんいる。キラキラ映画(東宝を中心とした若者向け恋愛映画群)の隆盛がそれをバックアップしている側面もあるだろうが、そのなかでも注目すべき東出昌大、池松壮亮、菅田将暉を起用して贅沢なことだ。はたして、誰がキラの後継者なのか……

いやあネットでは悪評の嵐(笑)。よくもまあこれだけボロクソに言えるものだ。そうかなあ、わたしはオリジナルとたいしてレベルは違わないと思うけれど。

もちろん、ノートが6冊存在できるという設定はちょっとしんどい。たったひとつだけあるお宝の争奪戦こそが映画を盛り上げるのに複数ってのは。

しかしその分、オリジナルの時代は果てしなく大根だった戸田恵梨香が、よくぞこれだけ化けたと思えるくらいにいい女優になっているだけ、感慨深い。あれから十年という時間を、戸田は無駄にはしなかったわけだ。

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