第36章「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」はこちら。
こんな映画があったのか、と思ったらテレビ用でした。
でもデニス・ホッパーが出ているし監督はなんとニコラス・ローグ(「地球に落ちてきた男」「赤い影」)。デリラを演じるのはエリザベス・ハーレイだから文句なしの美女。でも、わたしがこれをレンタルしたのは、「サムソンとデリラ」ってどんなお話だか知りたかったから(笑)。キリスト者にとっては旧約聖書のお話だからなじみ深いんでしょうけどねえ。
怪力のサムソンはデリラによってその力を失うが……という、いわゆるむかし話ですね。神のお告げで、絶対に髪を切ってはいけないとされているのに、デリラの誘惑によって切られてしまうあたりのおまぬけさは愛らしい。武器が青銅器から鉄へと変わる時期というあたりも面白い。
もっとも、ユダヤ人をいじめるペリシテ人たちが使う鉄器よりも、サムソンの怪力が勝る展開はいかにもいかにも。偶像崇拝とか神の奇跡とか、おなじみのユダヤ噺でもあります。