事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

風雲児たち 蘭学革命篇

2018-01-01 | 大河ドラマ

前回の視聴率は12.5%(「おんな城主直虎」最終回のガチな数字)……と自然に始めたくなるくらいに大河なドラマ。なにしろ

「これは大河ドラマではない」

という前提で、しかも有働由美子アナのナレーションでスタートするのだからどれだけ「真田丸」だっ!それほどに、三谷幸喜の大河愛が炸裂していました。

キャストも気合い入りまくり。大谷刑部が前野良沢(片岡愛之助)で豊臣秀次が杉田玄白(新納慎也)、解体新書翻訳チームには直江兼続(村上新悟)と矢沢三十郎(迫田孝也)がいて、真田昌幸が田沼意次(草刈正雄)で石田三成が平賀源内(山本耕史)、しかもあの長野里美が今度こそきちんと死んでみせるのだ(笑)。この人物たちを真田丸でもう少し描きたかったという悔いを払拭したかったに違いない。

設定はどう考えても(みなもと太郎の原作漫画があるとはいえ)、あの名作ドラマ「天下御免」をいただいている。三谷はあのドラマの大ファンだと公言しているし、脚本の早坂暁の訃報にオンエアが「間に合わなかったか」と確実に思っただろう。

実はわたしも天下御免が好きで、金曜8時が楽しみで仕方がなかった。ちなみに、そのドラマでは杉田玄白は坂本九で前野良沢は美声の内藤武敏。そして平賀源内が山口崇で田沼意次は仲谷昇でした。そのため、田沼意次の“悪名”を含めて彼のことが好きです。

元日にオンエアされるドラマとして、しかし重いテーマを選んだなあ。解体新書に前野良沢の名がないのはなぜか、という一点で突っ走る。名を残すということよりも、完璧な翻訳に仕上げたいファンダメンタリスト(原理主義者)な良沢と、医学のためなら悪名でも引き受けると出版にこだわるプラグマティスト(現実主義者)な玄白の対立。

それは、「のちの○○である」という偉人伝のしがらみから離れられない大河ドラマのファンで、同時に、演劇はその空間のものだからと脚本の出版に消極的な三谷の相克に他ならない。

とりあえずわたしは、草刈正雄の

「気持ち悪い」

というセリフだけでいい正月にしていただきました。蘭学革命篇、となっているのだから続編は必至。見逃した人はDVDが出たらぜひ。

コメント (2)
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明けましておめでとうございます。

2018-01-01 | 日記・エッセイ・コラム

平成三十年か……としみじみしたところで今年こそ、と心中に期するものなど何もありません。

ただひたすらに、穏やかに過ごしていけたらと。

ということで今年も画像はお寺さんの門松。さびかったー。

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