朝井まかての小説は、その多くがお仕事小説でもあるようで、今回は庭師。
かつて桜金造が(家業の)造園業を手伝っていたとき、こんないい商売はないと「徹子の部屋」で語っていてひっくりかえって笑ったことがある。だって
「まあ、朝行って、まずはお茶をいただくじゃないですか。ちょいちょいっと枝を伐ったふりなんかしてるとまたお茶が出る。しばらくするとご飯、そしてまたお茶(笑)」
でもこの小説の造園業は哲学的ですらある。邪悪な枝ぶりが動き出したような悪役が出てきて危機一髪。そして……うん、やるなあ。
にしても、わたしも庭いじりがしたくてたまらなくなったんだけどこれは年齢のせいかしら。それとも一種の逃避?
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