本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

ぞうさん ぞうさん お鼻が長いのね

2018-12-26 21:02:37 | 住職の活動日記

今では、

子どもたちも歌わなくなりましたが

小さい頃は

 ぞうさん ぞうさん

 おはながながいのね

  そうよかあさんもながいのよ 

と歌ったもんですが

最近の子供たちは

もっとリズムのいい曲に乗るような

歌を上手に歌うものです。

 

 

そんなこといいながら

ふと気が付いたのが

我が家にはジミー大西さんの

象さんのポスターがあるのです。

 

 

色使いがとても独特で

やはり彼の才能でしょう

 

 

こういう色で描かれるぞうさん

おもしろいものです。

 

ぞうさんというとなにかしら

親しみがわくもので

京都のタクシーには車体に

ぞうさんマークをあしらった車も

走っています。

 

仏教でもとても大切な動物として

よく登場します。

お釈迦さまが生まれる前

お釈迦さまのお母さんは

6本の牙が生えている白い像が

お腹に入ってくる夢を見られた

ということです。

 

それから、

普賢菩薩という方は象に乗られ

また、東寺の帝釈天

(日本一の美男子とか?)も

象に乗っておられます。

 

また秘仏の仏さまとしては

聖天さん(歓喜天)のお姿は

象頭人身という

頭が象さんで身体が人間という

それも抱き合っている姿

そういう仏さまもいらっしゃいます

 

といいつつ

いつも使っている文鎮は

 

 

象さんがモチーフです。

 

日本にやって来た一番最初は

室町時代1408(応永15)年

福井県小浜市に着いた南蛮船が

「黒ゾウ」を四代将軍足利義持に

献上した。

それから、

先日のテレビで放送された

八代将軍徳川吉宗に贈られた

雄雌2頭の象さんです。

長崎から江戸までの1400㌔の

道中で、その扱いに

各藩の殿様も大変気を使い

ゾウが通る時は道に出ないよう

犬や猫をつなぎ止めるよう

おふれも出たそうです。

京都の町では

お寺の鐘や太鼓は鳴らさない

ように、と

その時の天皇(中御門天皇)は

御所にゾウを招き入れ

機会に恵まれ異国の獣を見れて

嬉しいと感想を歌に詠まれた

ということです。

 

大きな体に可愛い目

鼻が長いという姿

おとなしい性格ということが

何かしら親しみがわくのでしょう。

そして、

仏教では昔から色々の場面で登場し

身近に感じていたのでしょう。

 

しかし、この歌も

深く考えると意味深な

「そうよかあさんも長いのよ」

親に似ることは

子どもの頃は嬉しかったのですが

大きくなって男盛りの頃は

似ているということが

気恥ずかしいような

親父よりも自分はもっと上だと

思ったりしているのですが、

年と共にだんだんと

親に似てくるものです。

なんだかんだ言って見ても

そうよかあさんもながいのよ

なんですね。

 

 

 

コメント
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