本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

興福寺中金堂

2018-12-23 21:22:24 | 住職の活動日記

興福寺では今年

新たに中金堂が再建されました。

 

 

京都の平安時代のお寺とは違った

どことなしか天平の雰囲気が漂う

金堂です。

普通、金堂というとお寺の本堂に

当り一棟建っているのですが

興福寺には金堂は3棟あり

その中心をなすのが

再建された中金堂です。

 

 

正面にはお釈迦さまをお祀りし

脇侍に薬上菩薩、薬王菩薩

そして、吉祥天・大黒天

それを守護するようにまわりに

四天王を配置しています。

 

この興福寺も

瑜伽唯識学派を伝えてきたお寺

そこで中金堂には

「法相柱」(ほっそうちゅう)

という、歴代の唯識を伝えてきた

祖師たちが14人描かれています。

無著(むちゃく)

その弟の世親(せしん)

護法、戒賢、玄奘三蔵、慈恩大師

と続いています。

 

 

中金堂から眺める五重塔

そして、

西国霊場の第九番札所

 

 

南円堂を拝めます

 

 

こちらが東金堂と五重塔

ここを降りていくと

猿沢の池

 

 

絵になる景色です

ふと思ったのです。

ここの水はどこから流れて来ている

のだろう?

それらしき水が流れ込む所は

見当たりません。

 

調べて見ると

「猿沢の池・七不思議」

というのがあって

「澄まず、濁らず、出ず、入らず

 蛙はわかず、藻は生えず

 魚が七分に水三分」

というそうで、

そうなのかと納得。

 

それからその横に不思議な川

 

 

川といっても

流れている水はなく

 

 

舟らしく作られた石に

鎮座まします石像群

赤い涎掛けをされているところを

見るとお地蔵さまなのか

 

この川は「率川」(いさがわ)

というようで、

春日山より流れ出で

今ではその大部分が暗渠となって

市内を横切っているようです

幕末の頃

改修工事をしていたら

石像群が発掘され

それをこのような形でお祀りした

ということのようです。

8月16日には精霊流しが

おこなわれるということです。

 

ヨガということから

不思議なつながりで

その瑜伽を伝えてきた興福寺に

たどりついたということは

妙なご縁を感じます。

 

 

 

 

コメント
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