本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

クレーン車は百人力 !

2012-10-31 21:28:03 | 住職の活動日記

 お隣の 「 島田斎場 合掌殿 」 も、

いよいよ、最後の追い込みにかかってきているようです。

 今日は隣の道路を封鎖して、大きなクレーン車が陣取っています。

大型の機械を屋上に上げるそうです。

 

   

 

 クレーンのアームを伸ばしてみると、6階建ての建物に匹敵するように

伸びています。

 いよいよ、今日の本命の機械が吊り上げられました。

 

       

 

そして、次には使われなくなった材料が降ろされています。

 

    

 

無駄なく、クレーンが活躍しています。

 

 その動きを 「 修行大師さま 」  は横目に見ておられるのです。

なんとも便利な道具ができたもの、と

感心しておられるのでしょう。

 お大師さまの当時は、五重塔を造るにも、

材料を持ち上げるのに、長い長い桟橋を造ったのです。

そこから、人力で一つ一つの材料を担ぎ上げたのです。

 それから思うと、このクレーン車何百人分ものハタラキでしょう。

日数もわずか一日でしてしまう仕事も、

足場を作って、となると、何百日もかかったのではないでしょうか。

 

 高野山の各大名たちのお墓も、

その当時としては困難を極め、藩の経済を揺るがすほどの

大工事だったに違いありません。

 そこに、家康の戦略もあると思うのですが ??

 

    

 

ここは 「 島津藩 」 のお墓です。

とても立派な五輪塔が建っています。

そして、お墓なのに鳥居も立っています。

五輪塔を建てるにも、一段積んでは土で埋めて、

坂道を作り、そして二段目を積んで、また土で埋めて、

その行程を繰り返し、最後の全部の土を取り除いて

五輪塔が完成するということです。

 この山の上まで大きな石を持って上るだけでも

大変な工事だったのでしょう。

 

 

      

 

日本で最初の 「 アーチ式ダム 」 を造られた

弘法大師の頭からすると、このクレーンの考え方は

浮かんでいたのかもしれませんが、

そのときには材料がなかったということかもしれません。

  「 なかなか、やりおるな !! 」

と、この様子をじっとご覧になっていらっしゃるのでしょう。

 

 

 

 

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高野山は今紅葉が真っ盛り !!

2012-10-30 21:55:26 | 住職の活動日記

 今日は曇り空  

でも、高野山も少し肌寒いくらいで、普通の格好で大丈夫でした。

朝夕は冷え込みがきついのでしょう、

今がちょうど、紅葉が真っ盛りです。

 

   

 

そして、イチョウも黄色く色づいていました。

 

   

 

このイチョウ、枝振りがとても見事です。

今回は、久しぶりに 「 一の橋 」 から歩きました。

いつもは 「 二の橋 」 というところに大きな駐車場がありますので、

そこまでバスで行き、そこから徒歩ということになります。

 

        

 

ここが 「 一の橋 」 です。

やはりここから歩く人は少ないようです。

 

 奥の院をお参りし、帰る途中の紅葉も

 

    

 

見事な紅葉でした。

 

 日帰りという強行軍でしたが、

とても充実した実りある高野山奥の院参拝でした。

 

 

  

   

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「 護摩は大法につき … 」

2012-10-29 21:21:04 | 住職の活動日記

 久しぶりに、昔使っていた 「 護摩の次第 」  で勤めました。

やはり自分で手書きしたものはとてもしっくりする感じです。

 

    

 

おおかた10数年使いました。

護摩の油等で中も外も真っ黒く染みだらけです。

 30数年前の 「 加行 」 に入ったとき、

その時はまだ、 「 お次第 」  もなく、

先生が手書きされたものを書き写しました。

 東寺の御影堂は 「 西院流の能禅方 」 という流れになります。

私のときが最初で、加藤先生という方から、

そのときの東寺の管長さんの 「 鷲尾隆輝 」 という方が

習われて、それを私に教えて頂いたと、

そんなこんなで、一つのお次第として印刷が出来上がっていなかった

ということで、行の合間を縫って手書きということになったのです。

 

   

 

 

つたない文字ながらも、

久しぶりにこの次第を出してみると、

とてもスムースに、また昔のことを思い出しながら、

焚くことができました。

 「 行 」 が終わってから、幸か不幸か、

御影堂の当番ということに相成り、

毎朝、護摩を焚くということになったのです。

 ( 今になって思えば大変有り難いことだった、と感じるのですが )

その当時は、えらいお役目が回ってきたと、

罰当たりなことを考えていました。

 

 

    

 

こちらに帰ってからは印刷されたお次第を使っていましたが、

同じ内容ですが、焚いていく順番とページの場所が

身体にしみこんでいましたので、

とても、無駄のないというか、流れるような感じで

護摩を焚くことができたのです。

 

 「 護摩は大法につき  …  」

と書いていますが、

 正月に 「 後七日御修法 」 というお勤めが東寺で

勤められますが、

そのときの、お勤めの流れが、

最初は 「 大阿闍梨 」 という方がリードしていくのですが、

護摩が始まると、今度は護摩の流れに従って、

法要が進んでいくのです。

護摩が終わると、それで法要は終わりますよ、ということになります。

いろいろなお勤めでも、護摩の次第がリードしていくということは

おもしろい気がしますが、

そこらが 「 大法につき 」 といわれる所以でしょうか ??

 

 MY次第で焚けた今月の護摩は

久しぶりに力がこもりました。   

 

 

 

 

 

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今週の言葉 10/29~11/4 「人間というものは、どんなことにおいても

2012-10-28 22:59:00 | 今週の言葉

     人間というものは

 

      どんなことにおいても

 

    一生懸命にやっている姿が

 

        一番美しい

 

 

 仏教において、その精神を貫いているのは

「 精進 」  ということです。

 六波羅蜜においても、

   布施・持戒・忍辱・ 精進 ・禅定・智慧

と、4番目に出てきますし、

 また、八正道には

   正見・正思・正語・正業・正命・ 正精進 ・正念・正定

と、6番目に出てきます。

 修行といえば、必ず精進ということが出てきます。

また、精進がなければあらゆる修行も成り立ちません。

 普段の生活においても、精進努力がなければ

仕事も勉学も完成しないでしょう。

 どんな人においても、精進努力している姿が

一番、人間らしく美しいのです。

 

 仏教では何でも深く考えるもので、

この精進ということも厳密には五つに分けて

分析しています。

  1.被甲精進   ( ひこうしょうじん )

  2.加行精進   ( けぎょうしょうじん )

  3.無下精進   ( むげしょうじん )

  4.無退精進   ( むたいしょうじん )

  5.無足精進   ( むそくしょうじん )

 

 「 頑張ります ! 」  といっても、

さらによく見つめ、確固たるものにして

精進努力して行こうということで、このように5つにも分けて

考えているのです。

 簡単には、

  被甲精進 とは、 「 甲 」  とは鎧 ( よろい ) 甲 ( かぶと )

といわれるように、鎧兜を身につけるということで、

世間の誘惑の多い煩悩の中に出て行くには

真理の鎧兜で身を包まなかったら負けてしまう。

 真理の 「 甲 」 かぶと、をかぶって

勇敢に堂々と進んでいく姿を現しています。

  加行精進 とは、ただひたすら一生懸命にやる、

ということをあらわしています。一生懸命にやるのだと、

これは勇猛邁進ということもあります。

お経には 「 心堅固にして自ら策励する 」 と書いてあります。

堅い心で、まあ止めておこうということがない、

いつでも自分を奮い起こしてくれるような 「 策励 」 するという、

「 策励 」 とは、促すとか、励ます、促し励ますということで

どこまでも、一生懸命にやる、ということをあらわしています。

 

 難しくなりましたが、

人間にとって、一番人間らしくあるということは

どんなことでも、一生懸命にやるという、

精進努力ということが、

人間の本当の姿のように思います。

 そしてまた、自分にとっても一番気持ちのよいものです。

 

 念には念を入れよ !

に続き、さらに精進努力をしていこう、ということで

この言葉を選びました。

 

 

 

 

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夢まちランド  オープン  いらっしゃ~い !

2012-10-27 20:32:49 | 住職の活動日記

 辛島公園一帯で KKT夢まちランドが開催されました。

27日2時からは動物愛護のトークショーが催されるので出かけました。

生憎、お寺を出る頃から少し  

だんだんと、本降りの様子。

 それでも、会場に着くと沢山の人たちでにぎわっています。

 

   

 

トークショーは  

 

   

 

KKTアナウンサーの 「 村上美香さん 」 の司会で始まりました。

 

   

 

村上美香さんをはさんで、左から

龍之介動物病院の 「 徳田昭彦院長先生 」

熊本市動物愛護センターの方、

そして、サラの苑の院代 「 蔵本崇正さん 」

右端の方は 「 水中カメラマン 」 東京を拠点に活動し、

熊本の愛護センターの取り組みを撮り続けておられます。

 

   

 

徳田先生からは医師としての立場から、

また、愛護センターの方からは殺処分ゼロめざしての取り組み、

 

    

 

そして、

 

    

 

崇正さんからは、死を通して生を考えましょう、と

3人の天使の喩えを出して話しておられました。

 

 

   

 

短い時間ながら、とても有意義な話しに

傘を差しながらも聴衆の方々は頷いておられました。

 

   

 

 

動物愛護のブースでは、躾の仕方、迷い子札のサービス、

などなど   …

 

 また食べ物とか、いろいろな地域の物産品、

 

 

    

 

とても沢山の賑わいを見せていました。

 

 明日も 「 吉本興業・九州住みます芸人 」 ほか

「 さとう宗幸さん 」 の出演があるようです。

とても盛りだくさんの内容のようです。

 

  ぜひぜひ      ですよ  

 

明日は 当院は 「 不動護摩 」 の祈願法要、

午前中は法事に御祓いにと行事が立て込んでいます。

 残念  「 夢まちランド 」 への参加は難しいようです。

 

 

 

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アヤで~す !!

2012-10-26 20:58:06 | 住職の活動日記

 ご無沙汰しておりますが、

周りからは年取った、  といわれてますが、

いたって元気に過ごしております。

 

   

 

朝は勤行から始まります。

住職と一緒にいつもこの席でお参りします。

 

そして、  もっぱらお昼寝なんですが、  

TPOにあわせて、いろんなところを確保しています。

 

 

   

 

昼間の少し暑いときは、このひんやりした廊下が最高です。

 ( この足がなんともかわいいのです。 )

 

 

   

 

 

またこの静かな場所もお気に入りです。

仏間兼お茶室とあって、とても落ち着きます。

 

   

 

また、ときには住職と一緒に滑り台も楽しみます。

 

 

   

 

 

最近はめっきり寒くなり、南側の廊下での

日向ぼっこも、最高です  

 

しかし、なんといっても

 

 

   

 

 

住職の膝の上が最高です。

私の自慢のポーズです。

どうです!!  顔も老けてはいないでしょう。

でもなんだか ??  よくお腹がすきます。

朝食べたはずなのですが、もうお腹がすいてきます。

 ( いま食べたでしょう !! )

と、住職が言っているのですが、

なんだか、食べた記憶がありません。 

 突然 ! 寂しくなって、大声をあげるのです。

すると、住職がやって来て頭をぺんぺんとたたいていきます。

 

 ま~~   そんなこんなで

元気に過ごしています。   

 

 

 

   

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「 夢まちランド 」 開催

2012-10-26 11:01:37 | 住職の活動日記

 

 明日 27日 2時より

辛島公園の 「 動物愛護ブース 」 で

『 動物愛護トークショー 』  が開催されます。

 KKT テレビタミンの主催で

KKT アナウンサーの 「 村上美香さん 」

龍之介動物病院の院長先生  「 徳田昭彦先生 」

本蔵院 サラの苑院代  「 蔵本崇正さん 」

の3人による、

色色な方面からの 「 いのち 」 についての

お話になるのではないかと思います。

 

 天気のことも心配ですが、

おもしろい話になるのではないかと思います。

  で~す 

   ぜひぜひ、お時間が取れる方は

   お訪ねください。      

                    

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夏冬同居

2012-10-25 22:07:57 | 住職の活動日記

 昨日、朝から急に冷え込んできました。

寒気団の上に高気圧が居座っている、とのこと。

 いつものように、本堂に出たのですが

どうも、寒さが身に染みてきます。

 一旦部屋に戻り、でんちやら引っ張り出して、

冬支度です。

 ところが、日中になると気温も上がり、

外へのお参りはまだ夏の衣でも汗ばむほどです。

 

 

    

 

 

 本荘小学校の前には、小さな花壇に

「 コスモス 」  が数輪咲いています。

コスモス畑を見に行きたかったのですが、

今年は、このコスモスに見とれて、よしとします。

 

 

    

 

 

鉢植えの 「 カニバサボテン 」 もふっくらと芽をつけてきました。

今年も沢山の花を咲かせてくれそうです。

 

 しかし、今の季節、要注意です。

汗ばんだ身体でいると、外の風はもうしっかりと秋の風、

身体は冷え込んで、風邪を引いてしまいます。

 

 一雨ごとに1度下るということです。

28日の 「 お不動さま 」 は雨の予報です。

 体調管理をしないと、と思いながらも

この急激な気温の変化には体のほうがついていきません。

 

 どうぞ、みなさま ご法体大切にお過ごしください。

 

    

 

 

 庭の片隅の 「 蕗の薹 」 も元気に

寒さに向かって、花の準備をしています。

 

 

 

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『  ?!  』  という字

2012-10-24 07:36:39 | 住職の活動日記

 先日のご法事、母の十三回忌ということでした。

お参りも終わり、少しお話していると、

涙ぐんでいるお嬢さん、

亡くなった方からいうと、曾孫にあたるのでしょう。

おばあさんにとてもかわいがってもらった、ということです。

思い出すと涙が溢れてくる。

 とても繊細なデリケートな感覚です。

 

今の私たちはこういう感覚を忘れているようです。

梁塵秘抄には

 「 仏は常にいませども

    現ならぬぞあわれなる

  人の音せぬ暁に、ほのかに夢に見えたもう 」

とありますが、

 昔の人はこういう感覚を持ち合わせていたのです。 

 

 そのとき、浮かんできたのが

この 『 麤 』 という文字です。

「 鹿 」  を三つ重ねた字です。

お経の中に出てる言葉ですが、 ( ソ ) と読み、 ( あらい ) という意味です。

粗雑の粗に通じる言葉です。

お経の中では人間の心を表現するのに、この字を使い

粗雑で 「 麤 」 あらい という風にいっています。

 「 粗 」  という字を使わずに、

 「 麤 」  と、見慣れない言葉を使っているのは何かの意味があるのでしょう。

わかりませんが 「 粗 」 と 「 麤 」 ではニュアンス的に

違うような気がします。

 それに対して 「 ほとけの心 」 は 「 細 」 という字を

使っています。

 微細、繊細、というような非常にデリケートな表現です。

 

 たとえば、 「 匂い 」  臭いにおいとか、良いにおいとか

それだけしか解らないのを 「 麤 」 といい、

この香りが香水なのか花の香りか、お香の香か、

そしてまた、お香であれば 「 白檀 」 とか

「 沈香 」 とか、またその香の中で、

「 伽羅 」 の香か 「 真南蛮 」 なのか、

そういうふうに、細かくわかることを 「 細 」 といいます。

 

 また、人間の心は自分本位である、とうことからも

「 麤 」  ということがいえるのではないでしょうか。

 それに対して ほとけの心は 

「 他を以って自となす 」

といますように、人の心を慮る、というような

そういう心なのです。

 

 昨日の法事では、そういう 「 細 」 デリケートな心に

接することができ、こちらのほうがかえって豊かな心を

再発見できたようでした。

 

 

 

 

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『 念 』

2012-10-21 22:06:47 | 住職の活動日記

 仏教の厳密さには驚くばかりです。

人間の心の細かい襞まで実に的確に分析しています。

 普通、 

「 私は煩悩が多くて困ります。!

 どうも、108では足らないようです。 」

ということをお聞きしますが、

では、幾つ煩悩を言えますか  ?  と聞くと、

たぶん、3か4つ言えればいい方でしょう。

 それを108もの煩悩を分析できたということは、

今でいえばノーベル賞ものでしょう。

 

 心の姿として 「 念 」 ということがあります。

お経のなかにも頻繁に出てくる言葉です。

いつも唱えている 「 観音経 」 の偈文のところにも、

『 念彼観音力 』

という、ことばが繰り返し繰り返し出てきて、

その数は13回にもなります。

   1偈と云うのは、5文字が4句になったものです。

   たとえば、 

   真観清浄観 広大智慧観 悲観及慈観 常願常膽仰

   という、ものを一偈といいます。

 

そして、厳密に 「 念 」 ということを定義しています。

 

 「 云何なるか念となす、曾習の境に於いて

   心をして明記不忘ならしむるのが本質であり、

   定の依たるを業となす。 」

 

曾習というのは、曾って経験したということで、

習というのは経験、

かつて経験した対象に対して、心をはっきりと記憶している。

明記というのは記憶している、ということです。

だから、 「 念 」 というのは記憶、忘れない、

いつでもそれを心の中に持っている。

そして、思い出す。思い起こすということでもあります。

 

 おもしろいことに、

「 念 」 ということが次の 「 定 」 ということを引き起こしてくるのです。

  八正道 では 「 正念 」 の次が 「 正定 」 です。

正しく勉強した記憶がないと、心が一つに定ると云う、

「 定 」 は出てこないのです。

 座禅したりして、心が静かになってくると、

いいことではなく、とんでもないことを思い出してきます。

たとえ話に、

 座禅していたら、三年前に隣のばあさんに米3合貸したのを思い出した。

というようなことがあります。

 ですから、心という貯金箱に何を念として残しておくか

ということが大切です。

 かくいう私も、もし呆けたら、とんでもないことをしでかすかもしれません。

 

 ですから、仕事でも勉強でも、

正しく、誤魔化さずに、念には念を入れて、

行なっていくことが、本当の心の平安 ( 定 ) をもたらすのです。

 

 私たちは、いろいろ考えさせられる問題がって、

なかなかスキットすることが少ないようです。

 その時に、解決しないからといって、忘れ去ってしまうか、

面倒くさくても、忘れずにいる、

ということがあります。

大切なのは、いつまでも忘れずに考えつづけるということです。

解らぬけれども、いつでも考えている。

それが憶念ということで、問題意識を持ち続けるということです。

面倒だといて、忘れてしまうと何も生まれてきません。

たとえ遅くとも、考えつづけることが、

何かを生み出す基になるのです。

ですから、憶念  『 念 』  ということはとても大事なことなのです。

なんでもすぐに答えが出るものではないようです。

 私も、のろまなのでしょう、

高校時代の問題をいまだに引きずっているのです。

死ぬまでに解決はみないかも知れませんが   …   !!

 

 

そして、

 「 念 」  と  「 定 」  が備わってきて、

初めて  「 智慧 」  ということがでてきます。

 「 念は定と結合し、定は慧と結合する。」

と、お経には出てきます。

 「 智慧 」  ということがぽつんとあるのではなく、

念が備わり、そのことが定を生み出し、

そして智慧が生産されてくる、ということです。

 

 なにかしら、仏教の言葉を一つ一つ漠然と捉えていましたが、

系統だってつながって一つの仏道という事業を生み出してくる、

最近、なんだか、とても感動的にお経の言葉が

響いてくるような気がしています。

 

 

 

 

 

  

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