生涯をかけて
打ち込める仕事を一つ
生涯をかけて
信じあえる友一人
生涯読んで
いつも太陽となる本一冊
あれやこれやと、いろいろ気になり
また、欲しいものもたくさんあるのですが、
究極、削り落としていくと、
打ち込める仕事、
信じあえる友
心の糧になる本、
ということしかないのではないでしょうか。
いま自分を振り返ってみても、
この三つのことだけはそろっていたことは
有り難い境遇であったと思います。
三浦先生に出会えたことが、
仕事に打ち込む面白さを教えていただき、
教え ( 法 ) ということを通して、
人と語り合う大切さを学び、
三浦先生に講義されていた、
安田先生の 「 十地経 」 という教えを
垣間見ることができ、
それ以来、いまだ、同じ本を読み続けている。
それは、何回読んでも日々新しい、
不思議なことに読むたびに新たな感動が
心に湧き上がってくるのです。
忘れるから、いいのかもしれません ?!
「 憶念不忘 」 といって、
仏教では一番大切なことですが、
私の場合は、何回読んでも忘れてしまいます。
感動したところを、アンダーラインを引き、
もう全部が黄色いラインだらけになってきて、
いままた、感動したところを
ノートに書き写しています。
するとまた、新たな感動が出てくるのです。
安田先生も講義の中で、
「 とにかく何べんも読むという
習慣をいつけるということが大事なことで
暗記しようとして暗記したのは駄目で、
おのずから暗記してしまうということが
大事だと思います。
我々が思想生活をするに耐えるような
教養というものはページをめくって
探し出すというというような程度の
記憶では駄目なんです。」
と、おっしゃっています。
ということで、今の私には忘れるということは
有り難いことで、
いつでも、日々新たに感動して読めるということは
生涯読み続けることができると思います。
あれこれあれこれあれこれあれこれ、と
気になることはたくさんあると思いますが、
生涯かけて打ち込める仕事
生涯かけて信じあえる友
生涯かけて読める本
ということは何かということも
考えてみることも必要なことではないでしょうか。