本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

おおつごもり

2013-12-31 23:02:26 | 住職の活動日記

 「 おおつごもり 」 ( 月尽 )

大晦日 、 ともいいます。

「 日 」 に 「 毎 」 と書いて  

「 晦日 」 ( みそか ) 、

「 晦 」 昼に対して夜の意味、

光が尽きることから、月の終わりを表します。

 

    

 

錦市場、

 意外と少ない人通り、

「 ジェジェ と、まけまっせ

 買うなら 今でしょ ! 」

の掛け声が飛んでいます。

 

 やはり、「 年越しそば 」 を

 

    

 

「 権太呂 」 をのぞいてみる、

やはり人気の店だけあって、満員御礼 !

気を取り直して、

「 八坂さん 」 の向かいの店に飛び込む、

結構すいていたのです。

 

    

 

恒例の 「 晦日そば 」 を頂き

体があったまったところで、

いざ、おまいりへ 

 

 

     

 

まだ時間的に早いのでしょう。

閑散とした人、

初めての晦日に八坂さん参り、    

 

    

 

「 おけらび 」 の縄を売る店並んでいます。

 

    

 

本殿で 「 二礼二拍手一礼 」 のお参り

今年一年の感謝を申し上げる。

 

    

 

「 おけらび 」 聞いたことはありますが、

漢字で書くと 「 白朮火 」 とかくのですね。

『 朮 』 本来の意味は ( もちあわ ) ということのようです。

「 朮参り 」 というのは、大晦日から元旦にかけて

お参りするということです。

 

    

 

白朮火の縄を買って、ここで火を頂き

この日でお雑煮を炊いて、

頂くと一年間無病息災、ということです。

 

 これから、紅白が終わったころになると

歩けないほどの人出になることでしょう。

 

 少しだけ、暮れの京都を歩いてみました。

 

もうすぐ年が明けます。

 

 どうかいい年になりますように、 

 

 

 

 

 

   

 

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「ここはどこ ??」

2013-12-31 15:50:11 | 住職の活動日記

 昨日、早々に 「 アヤちゃん 」 をお迎えに、

着いてみると、

日当たりのよい、日向ぼっこの様子で

爆睡中でした。

 『 アヤちゃん 来たよ !! 』

目を覚ますと、気がついたのか、

やおら立ち上がって、こちらに来るかと思いきや ?

ご飯を食べに行ってしまいました。

 『 ごめんね !   帰るよ 』

籠に入れた途端、大きな声で泣き出しました。

車のなかでも、泣き通し  …

家に連れて帰っても、まだ吠えています。

 一月あまりでは認識できてないのでしょうか、

『 ここはどこ ?? 』 と、

落ち着かず、ウロウロと、泣きながら

部屋中を歩き回っています。

 

 やはり、年取ってからの移動は

とてもストレスになるのでしょう。

夕方まで、一日中泣きながら徘徊です。

夜になって、こちらも落ち着いて

テレビとか見だすと、やっと休んでくれました。

 

   

 

テレビの音、人の声、私たちがいる

その気配でやっと落ち着きを取り戻したようです。

 

   

 

こうやって見てみると、やはり寄る年波、

体つきもお年寄りのようになってきました。

 

  今日は、大掃除、

最近の 「 アヤちゃん 」 は掃除機がマイブームです。

掃除機をかけているとすりすりして、

甘えてきます。

ブラシをつけて体をなでてやると

とても気持ちよさそうです。

 

      

 

やっと、落ち着いて、新年を迎えられそうです。

 

 アヤちゃんにとっては、場所を動くということは

とてもつらいことでしょう。

自分の居場所が分からなくなってくるようです。

 

 アヤちゃんにとっては、

じっとして、仲よく、こうやっていつも一緒にいれば

楽しいのに、

と思っているのでしょう。

 

 明日は、新しいところで一緒に新年を迎えましょう。

おいしい缶詰も買ってきました。

明日はお雑煮ではなく、

おいしいお魚が待ってますよ。!

 

 私たちの都合で、あっちに行ったり

こっちに着たりと大変な年でしたが、

これから仲良く暮らしていきましょう。

月に一回は嫌なホテル住まいになりますが

頑張ってくださいね。

 

 3人で静かなお正月を迎えられそうです。

 

 

 

 

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永代供養墓 「雲上観音」

2013-12-29 22:17:55 | 住職の活動日記

 今年最後のご先祖さまへ

菩提樹苑のお墓にお参りにまいりました。

 とても冷え込んだのでしょう、

お花の筒の水は凍っていました。

 お参りをすませ、

出来上がった 「 雲上観音 」 へもお参りしました。

 崇正新住職の晋山記念事業として

この、 「 永代供養墓 雲上観音 」 は

建立されたのです。

 

    

 

もう立派に出来上がっており、

これから、お申し込みを受け付ける

ところまで来ているようです。

 

    

 

雲上観音の名前にふさわしいような

ふくよかなお顔立ちで、お参りの方々を

優しく見守っていただけるようです。

 そして永代供養を建立された方々の

供養を永代にわたり供養していく心構えの

ようなものも感じました。

 

 「 雲上観音 」

ちょうど菩提樹苑の一番上のところに

あるところから名づけられたと思うのですが、

とてもいいネーミングだと思います。

 好きなお経のなかに、

『 法界一切供養雲海菩薩摩訶薩 』

  ( いっさいくよう うんかいほうさばかさ )

という一文が繰り返し出てきます。

 

 今日も飛行機の上から見る雲は

 

 

     

 

空に上がってみると、

お経の文句のように

 

    

 

 

雲海菩薩摩訶薩 うんかいほうさばかさ

まさにそのような感じでした。

 

 

    

 

夕日を背に受けて輝く雲は

ちょうど飛行機の後ろに広がって

黄金色に輝いていたことでしょう。

 

 雲の上に浮かぶ 「 お観音さま 」

その空の上からまんべんなく

永代供養の方々を見守っていてくれるようです。

 

 最近は 「 永代供養のお墓 」 ということも

話題の中心になっているようです。

 先日も、京都新聞には

「 終活 のかけこみ寺 」 という記事、

これからは、お寺だけではなく、

司法書士、弁護士、などなどと

協力して、自分の終活をどう考えていくか

そういうことが話題に上がってきそう、

ということが載っていました。 

 そろそろ、団塊の世代も終活を考えるに

いい時期になってきたと思います。

 これから、自分たちの終活を

いろんな方面から考えていかなくてはなりません。

 そのなかで、永代供養墓ということも

一番最後でありながら、一番大切な問題でもあります。

 

 帰りの飛行機の上から

雲海を眺めながらそんなことを考えていました。

 

 

 

 

 

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「 祈り 」 !

2013-12-28 17:51:50 | 住職の活動日記

 今年最後の 「 お不動さま 」

恙無く無事に勤めさせていただきました。

 今年一年間の御礼もこめて、

護摩木を見ていると 「 御礼 」

という言葉も目にしました。

 何はともあれ、今年一年間

いろいろありましたが、無事に勤められたのは

本当に感謝です。

 

    

 

護摩の炎も皆さんの祈りを集めた

力を現しているようです。

 

 『 祈りなき行動は妄動であり

    行動なき祈りは妄想である 』

 

と言った方がおられます。

 

 経済とか政治とか非常な力を持ったように見えますが

本当はその力も祈りに裏打ちされたものでなければいけません。

 すべてのことはよくよく考えると

祈りによって支えられているのです。

 祈りがなければ事業なんて出来ません。

どんな小さな事業でもその根底には

祈りがければ成り立ちません。

 

 私たちがこうやっているのも、

深いところで見れば、「 祈られてある 」 のです。

気が付きませんが、

祈りがなければ一日も存在することはないでしょう。

 祈りを見失うと、

自暴自棄になったり、やけになったり、

そして、人間として一番辛いことです。

 苦しい時悲しい時、

どこかで誰かが自分を祈っていてくれる、

そのことに気が付けば、

ささやかですが、力をいただけるものです。

 

   

 

護摩の炎も生きもののようです。

小さくなったり大きくなったり、

勢いがよかったり、消えそうになったり、

 

   

 

こちらが意識するしないにかかわらず、

いろんな姿を見せてくれます。

 

 不思議なもので、火の姿を見ていると

私は落ち着くのです。

 祈りということの、

形をとったひとつの姿だと思います。

 

 当院の本堂の隣の部屋で生まれ、

祖父の護摩焚く姿を見ながらも、

そのことに反抗ししつも、

次第に近づいていった。

東寺の御影堂ではお大師さまの

背中を拝み見つつ10年間焚きつづけ、

今また、つきに一回は護摩を焚かせて頂き、

不思議な縁を感じます。

 ということもあってでしょうか、

護摩を焚くということは私にとって

一番集中できる時でもあるし、

私を育ててくれた背景を感じるときでもあります。

 

 今年一年の感謝と

来年もさらによい年でありますよう

祈念祈祷いたしました。

 

 

 

 

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『 納め不動 』

2013-12-27 21:05:06 | 住職の活動日記

 冷え込んだ朝になりました。

何とか天気も回復しそうです。

空の上は向かい風の様子、

少し遅れての到着となりました。

 孫の 「 紗和ちゃん 」 お迎えに来てくれました。

 

 明日は、今年最後の 『 納めの不動 』 です。

今年一年はいろいろなことがありました。

何よりも住職を受け渡したことも大きな出来事です。

 

 帰ってみると、準備もよく調えてありました。

 

   

 

護摩の炉もとてもきれいに磨いてありました。

宗良君の活躍で、

護摩の油とタールが付いた炉を

ワイヤーブラシで

磨いてくれたそうです。

 

   

 

デコポンのお供えも綺麗に整えてあります。

 

   

 

脇の仏様にもお飾りができました。

 

   

 

香盛りも出来上がり、

 

   

 

護摩壇の 「 火舎 」 のお香も上手にできています。

何気ないようですが、

お香盛りができたら一人前です。

 

    

 

護摩木も並びました。

 

   

 

一応準備も整えて見る本堂は

明日の皆様のお参りをお待ちしているようです。

 

 ということで、

今夜はゆっくり  …

   

 

頂戴して、明日のお護摩に備えます。

 

 どうぞお参りしてください。  

 お待ちしています。

 今年一年の感謝をこめて  

 

 

 

 

 

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『 納め不動 』

2013-12-27 21:05:06 | 住職の活動日記

 冷え込んだ朝になりました。

何とか天気も回復しそうです。

空の上は向かい風の様子、

少し遅れての到着となりました。

 孫の 「 紗和ちゃん 」 お迎えに来てくれました。

 

 明日は、今年最後の 『 納めの不動 』 です。

今年一年はいろいろなことがありました。

何よりも住職を受け渡したことも大きな出来事です。

 

 帰ってみると、準備もよく調えてありました。

 

   

 

護摩の炉もとてもきれいに磨いてありました。

宗良君の活躍で、

護摩の油とタールが付いた炉を

ワイヤーブラシで

磨いてくれたそうです。

 

   

 

デコポンのお供えも綺麗に整えてあります。

 

   

 

脇の仏様にもお飾りができました。

 

   

 

香盛りも出来上がり、

 

   

 

護摩壇の 「 火舎 」 のお香も上手にできています。

何気ないようですが、

お香盛りができたら一人前です。

 

    

 

護摩木も並びました。

 

   

 

一応準備も整えて見る本堂は

明日の皆様のお参りをお待ちしているようです。

 

 ということで、

今夜はゆっくり  …

   

 

頂戴して、明日のお護摩に備えます。

 

 どうぞお参りしてください。  

 お待ちしています。

 今年一年の感謝をこめて  

 

 

 

 

 

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「アヤちゃん」 受難の日 !!

2013-12-26 18:55:15 | 住職の活動日記

 今日は落ち着いて、ゆっくり休んでいました。

午前中に買い物を済ませ、

帰ってきてもまだ眠っています。  

 

     

 

帰ってきたのもわからず、爆睡中です。

 

 ところが、明日から私たちが熊本へ行くため

今日から 「 ホテル住まい 」 をしなくては

私たち人間にとっては     ということでしょうが、

アヤちゃんにとっては見知らぬところで

また、大きなストレスとなります。

 

 「 ごめんね !! 」  と言いつつ、

籠のなかへ、

寝ぼけていたのか、すんなり入りました。

ところが車に乗せた途端、

いつもの、吼えるような声で

泣きわめきだしました。

 

 

    

 

ホテルに着いて、大きなケージに入れられて、

目をパチクリしながら、

キョロキョロ  

 

     

 

ここはどこ ???

 

 でも、ここは猫専門のホテルです。

まわりはかわいい猫ちゃんばかり、

 

 

     

 

とても人懐っこく、寄ってきて

ゴロニャン    です。

 

     

 

この仔もホテル住まいの仔でしょう。

こっちに来てと、手を出して甘えてきます。

 

 何とか落ち着いてくれれば、  …

最近、アヤちゃんも耳が遠くなったせいか

それもあって、不安で大きな声を出すのかもしれませんが、

可愛いというより、

一生懸命生きている姿に感動します。

 ( 時には大きな声でうるさいのですが )

 

 帰ってみると、

アヤちゃんのいない部屋、

うるさいアヤちゃんでも、

いなくなると寂しいような、

『 アヤちゃん 』 も、立派な一員になっているのです。

 

 ホテルに慣れてくれれば、

安心して帰れるのですが、

お年を召したアヤちゃんには

やはり大きなストレスでしょう。

 

     

 

カエルの 「 ケロちゃん 」 もいますので

一応三泊四日になるのですが、

仲よくゆっくりしていてください。

 

      

 

 

 

 

 

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My ブーム !!

2013-12-25 22:09:07 | 住職の活動日記

 助手席に座っていたら、

後ろの方より、

「 どうかされたんですか ?? 」

「 傾いてますね ! 」

    エエッ  

自分では気がつかなかったのですが、

「 たぶん左鎖骨を折ったので、

 左のほうが少し短いのです。 」

と言いつつも、

そう言われてみると、

何かしているとき、ふと気がつくと

左に傾いている方が体が落ち着くのです。

 

 最近、 「 ティラピス 」  なるものに

はまっています。

 そこで、 

『 真っ直ぐ立つ 』

ということが、いかに大変か思い知らされました。

 

 そういうと、赤ちゃんを見ていてもそうですが

生まれてきた時から、

癖がついているのですね !!

 頭の形が変になるので、

左右両方に向きながら寝てくれるといいのですが

赤ちゃんにとっても好きな向きがあるのでしょう。

反対に向けても、

やはり好きな方向に向き直ってしまいます。

 人間の癖、

その頃から付き始めているようです。

 

 『 ティラピス 』

ヨガのようであってもちょっと違う、

筋トレとはまた違った筋肉を使うようです。

次の日になって、

今まで感じたことのないような筋肉が痛む ?

この感覚はなんだ 

 「 インナーマッスルを使っているのですよ ! 」

 

人間が、立つ・座る・歩く、という

何でもない、いつもやっている行為ですが

それが美しい形かというとそうではなく、

必ずと言っていいほど、

長年身についた癖があって、

よく見ると歪んで行っているものです。

 

 先生がおっしゃるには、

「 インナーマッスル 」 を鍛えないと

正しい姿勢、そして歩くことは出来ないそうです。

表面の筋肉は鍛えるのですが

体幹の筋肉がしっかりしてないと、

人間にとって正しい姿勢は出来ないということです。

 

 そういえば、ネットで見てみると

スポーツ選手もこのティラピスを取り入れているそうです。

サッカーチームの 「 インテル 」 や 「 ACミラン 」 でも

この運動を取り入れているそうで

これは怪我の予防にもなるそうです。

シュートを打つにも体幹がしっかりしていないと

ボールが定まらないのでしょう。

 

 今ならっている教室は

悲しいかな、全部女性、黒一点の

私だけが一人頑張っています。

 結構、筋トレは男性陣は好んでやっていますが

それと同時に体幹の筋肉も鍛えておかないと

正しい姿勢は出来ないと思います。

 お勤めしながら、座るにしても

体幹がしっかりしてないと座れないのです。

 自分では、一応座っているつもりでしたが

鏡を見せてもらうと、

やはり、自分の好きな左に傾いています。

 表面の力は抜きつつ

体幹の力はどこかしら緊張している。

そうでないと座禅もできないと思います。

 

 体の癖もさることながら

内面の心のなかも生まれた時から

妙な癖がついているものです。

 「 自分が   自分が 」

と、固執するのですが、

いったい自分とは何なのでしょう ?

自分の細胞もひと月もすれば

全部生まれ変わっているのに、

何故か、 固執してしまうものです。

 

 心の歪みをなくしていくのは

やはり正しい教え 『 法 』 を

聞くしかないのです。

 煩悩というよりも

自分が持って生まれた 『 執着 』 ( しゅうじゃく )

を、いかに破っていくかが、

私たちの一生の課題のようです。

 

 心も体も

真っ直ぐに、

法とティラピス

これが私のマイブームです。  

 

 

 

 

 

 

 

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スティーブ・ジョブズと川瀬巴水

2013-12-24 21:36:52 | 住職の活動日記

 「 川瀬巴水 」 ( かわせはすい ) 

この方の名前を知ったのはつい最近です。

 

 隔月に届く 「 ヤナセライフ・プレジール 」

今回届いた 1+2月号

その中で、 - 生誕130年 -

『 川瀬巴水 日本の旅情 』

という特集で知ったのです。

 

 

 

どことなく、懐かしさがこみあげてくる

のどかな風景です。

 何往復もしながら見回していました。

 

 ところが、一昨日 NHK Eテレ 

日曜美術館  という番組で

スティーブ・ジョブズをとりこにした

版画家・川瀬巴水

を特集していました。

 そこで、さらに深く知ることになったのです。

ジョブズさんも若いころ訪れて、

この版画の風景がとてもきにったということです。

 

 ( 写真はヤナセライフより借用いたしました )

 

彼を一躍有名にしたのが、

 

    

 

大正14年に描かれた 「 芝増上寺 」 です。

最も売れて3000枚も摺られました。

 関東大震災の後、彼はこの増上寺で避難生活を

送って、震災でも焼けなかった

この増上寺、よく見直してみると

題材は身近にある、

ということで、これ以後東京二十景を描きます。

 

    

 

東京二十景の 「 滝の川 」 昭和四年

 

    

 

市川の晩秋 昭和五年の作です。

 

 これから、全国を旅して描いていきます。

 

   

 

昭和二三年 ( 私の生まれた年 ) には

阿蘇にお見えになっています。

 阿蘇の夕 ( 外輪 ) という題です。

 

   

 

銀閣寺の雪  昭和二六年

 

 そして遺作となったのが

 

    

 

「 平泉金色堂 」 です。

昭和三十二年の作品になります。

 

 版画というのは 絵師がいて

それを彫る 彫師 色に合わせて何枚も彫っていき

最後に 摺り師 が寸分の狂いもなく摺っていく、

多いときは42回も重ねて摺っていくということです。

 だから、最後の作品は

絵師の川瀬巴水は描いたのですが

彫って、摺ってという工程があるので

完成品は見なかったということです。

 

 ゲストの大林宣彦監督は

この作品を見て、雪のなかを歩んでいく

僧侶はたぶん川瀬本人だったのでしょう。

役者も背中で演技できるようになれば …

顔はいろんな表情を作ることができるが

背中はその人の内面性を表すと、

人間は有限だけれど、芸術は永遠に続く

川瀬本人はこの僧侶に自分の命を託し

この作品の永遠性を表したのでしょう、

と言っておられました。

 

 今までの版画は平面的だったのを

川瀬巴水は色の濃淡とかで

見事に遠近を出している、と

その当時の版木は震災で焼けてしまったのですが、

雪の表現がとても巧みで

彫師と摺り師がチャレンジしておられましたが

やはり独特の技法があったようです。

 

    

 

絵と違って、版木で表現するとなると

これは絵師と彫師と摺り師の

見事な連携がなければできないものなのです。

そしてそれを理解してまとめあげる

版元がいなければ出来ないのです。

 

 あらためて 「 版画 」 の奥深さに

感動いたしました。

 

   

     

 

これが川瀬巴水の落款です。

 

 

  今 、 千葉市美術館では開催中です。

  2014年1月19日まで です。

  それから全国で開催されるそうです。

  京都は9月ごろの予定でした。

  それまで待てそうにありませんので

  都合をつけて是非拝観したいと

  機をうかがっています。

 

 

 

 

 

 

   

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「松花堂」弁当 !

2013-12-23 22:11:13 | 住職の活動日記

 松花堂というと、

箱に入ったちょっとしたお弁当です。

 

     

 

石清水八幡を少し下ったところに

「 松花堂庭園 」 というところがあります。

 「 松花堂 」 という名前、

これは 『 松花堂昭乗 』 という

お坊様の名前です。

 

    

 

この方は 「 石清水八幡 」 の社僧で、

真言宗のお坊さんで大阿闍梨の位まで

極めた方です。

 お寺を弟子に譲り、

移り住んだのが、ここの 「 松花堂庭園 」

というところです。

 

 「 松花堂弁当 」

もともとは、お百姓さんたちが使う

種を入れたり、道具を入れたりする

四角い箱、それを四つに区切ったもの

だったようです。

 それを 「 松花堂昭乗 」 が

絵具箱や煙草盆に使っていた、

ということをヒントに

『 吉兆 』 の創業者 「 湯木貞一 」 が

料理をおさめ、お弁当に作り上げた

のが松花堂弁当の始まりだそうです。

 

 その縁もあって、石清水を参拝したのち

松花堂庭園へ向かいました。

 ( 松花堂弁当が本命か ?? )

 

    

 

庭園を眺めながら頂く松花堂弁当

また、格別なものがあります。

 

    

 

出てきた、松花堂弁当

「 柿 」 の絵で包んだ中には 「 胡麻豆腐 」 が

絵は、

 

    

 

広げてみると 「 片岡鶴太郎 」 の描かれたもの

 

    

 

煮物、

   

 

八寸にあたるところでしょうか、

右隣には 「 おつくり 」 が、

 

   

 

お吸い物も 「 かに真薯 」 ( しんじょ ) が

入ったもの、

 

   

 

御飯は胡麻がかかった、ほんの少し、

 

食べ終わると、

 

   

 

器には 「 吉 」 も文字が出てきました。

 

   

 

デザートは 「 抹茶プリン 」 

抹茶の味が効いた、さほど甘くなく

大人の味に仕上げてありました。

 

   

 

とても落ち着いた場所に立っています。

「 吉兆さん 」 のわりには

とてもリーズナブルにいただけて

庭の雰囲気とか入れると

満足度はかなり アップした場所でしょう。

 

 また、この地は

先に書きました 「 吉井勇 」 が 

昭和20年から23年まで移り住んで

谷崎潤一郎や志賀直哉そして梅原龍三郎と

親交を深くしたところでもあります。

 

 「 聴くほどに 心かそけし松花堂

      すむしあたりの松風の音 」

 

と、吉井勇が詠んでいます。

 

 急用も入り、庭を見るまでには至りませんでしたが

我が家から10分足らず、

まだまだ見るべきところもたくさんあるようです。

もう一度別な角度からも

訪れてみたいと思っています。

 

 

 

 

 

 

    

 

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