本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

さわちゃんの凛々しい姿!!

2016-01-31 19:36:56 | 住職の活動日記

最近、空手を始めたようです。

それも極真空手、

正座する姿は、もう堂に入った姿、

 

  

 

先生は、当院のウェブデザイナーの社長

社長業もさることながら、

結構極真空手にも力を入れておられます。

こんなかわいいお弟子が出来て、

うれしいのでしょうか??

 

剣道、柔道、弓道そして茶道と

また仏道とも言います。

わざや技術が道になった。

昔はモノ捕るための技が

今度は自分自身の欲望を抑え、

自分の心を鍛える技になった。

術が道になった。

柔術、剣術、そういう人を倒す技が

それが道になった。

 

以前テレビのドキュメンタリー番組で、

イギリスから弓道の段取り試験に

この方も7段とかで極めておられる

しかしさらに、

自分を磨くために挑戦されている。

弓も矢も自分に合ったものを

新調され、いざ試験に臨まれたけど

今回も受からなかった。

型も決まり、的にも当たったのですが

やはり合格ではない。

そこに、ただ当てるというだけでなく

矢を射る人の心のありようが

問われているのでしょう。

 

明るい顔でまた来年も挑戦します。

ただ当てればいい、というだけでなく

自分自身が問われる

そこに魅力を感じておられるようでした。

 

こういう道ということは

何といっても素晴らしいのは

挨拶に始まり、挨拶で終わる。

そして、姿勢を正して座る。

何かしら人間としての

基本があるようです。

 

さわちゃんも、大きい大人の中で

きちっとした礼儀正しさや

先輩後輩の在り方を学んで

いくことでしょう。

成長していくことを見守りたいです。

 

頑張れさわちゃん 

 

 

 

 

 

 

 

 

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本蔵院の初不動

2016-01-28 21:11:03 | 住職の活動日記

寒さも一段落、

少し崩れそうな天気ながら

おだやかな初不動になりました。

遠方からも、遠い方は大阪からも、

また珍しい方も、

「97歳になりました」

 

   

 

いつも元気で、

水泳のチャンピオンも持っておられ、

「足腰はだめになったけど、

食べるものもおいしくて!」

昔変わらないお声で、

一心にお参りしておられました。

 

  

 

護摩壇も荘厳が整い、

準備万端!!

さすがに護摩木も多く、

汗が目に入り、ちょっと大変です。

 

今年一月の特別「宝船」

 

  

 

手刷りの宝船で、一枚一枚

丁寧に刷り上げられたものです。

宝船が玄関より部屋の中へ

入ってくるようにお祭りします。

 

護摩の法要も終わってみると、

 

  

 

ミカンもこんがりと

いい色に焼けていました。

どおりで、

熱くて仏具が触れないくらい、

 

一歩隣の部屋に目をやると、

2月15日はお釈迦様の涅槃会です。

 

  

 

涅槃図がお飾りしてあります。

 

  

 

中央で悲嘆にくれて身も絶え絶えなのが

「阿難尊者」です。

お釈迦さまの最後までお世話され、

阿難尊者から見た、

お釈迦様の姿がとても大きく立派に

見えたので、あのような大きなな涅槃像

を造らしめたのでしょう。

阿難尊者は最後まで悟りを

開くことが出来なかったけど、

経典の編纂には、

阿難尊者がいなかったら

出来なかったと伝えられています。

 

 

  

 

いろいろの動物も泣き悲しんでいます。

ムカデやミミズまで、

お釈迦さまがおられなかったら

このすべての生き物たちも

自分の命の意味を見いだせなかった

そういうことで、

お釈迦さまに涅槃を痛み

一切の生き物たちが慟哭したのでしょう。

 

みなさんゆっくりされて、

お斎(おとき)を召し上がられ、

帰られるころには、

 

   

 

おしめり程度の雨になっていました。

 

しかし、この時期

お寺はゆっくりすることが出来ません。

2月3日の「節分会」星祭が控えています。

 

堂内もどんでん返しで、

星祭の準備に模様替えです。

 

今度の星祭、

いろいろに趣向を考えて、

鬼さんたちも準備に

余念がないようです。

 

豪華景品も準備されている

そうです。

 

2月3日午後6時よりの法要になります。

星祭まだの方は

お急ぎください。

そして是非、

檀信徒一同一体となった

あふれんばかりの熱気に

触れてみてください。

お力もいただくし、

福運もいただけますよ 

 お待ちいたしております。

 

 

 

 

 

 

 

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春よ来い!!

2016-01-24 18:13:33 | フラワー

今日は冷えました。

気温も上がって2度、

日が落ちた今、マイナス1度です。

 

先日の花がリメイクされました。

 

  

 

それぞれにかわいらしく活けられ、

 

  

 

また違った趣を表しているようです。

 

気になっていたのは球根、

早く土に植えなければ、と

 

  

 

外の寒さの中、植え替えが出来ました。

 

  

 

この花「ムスカリ」という

聞きなれない名前ですが、

どのような花が咲くか楽しみです。

 

  

 

アマリリスも土に植え、

外ではなく部屋の中に置きました。

今日の寒さではそれこそ

凍えてしまいます。

 

外に出てみると、

 

   

 

肌を刺すような北風、

不気味な雲に覆われた夕日が

沈んでいきます。

 

明日は雪にならなければと

願っています。

 

春よ来い!! です。

球根の育っていく姿を

楽しみながら、

春を心待ちにしたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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チャラティ・ヴィサマム・サマム

2016-01-23 21:00:11 | 住職の活動日記

「チャラティ・ヴィサマム・サマム」

お釈迦様の言葉です。

お釈迦さまは何語を話されていたのか?

普通いうインドの言葉の

サンスクリットではなく、

マガダ語の訛ったもの、

上のお釈迦様の言葉はそれに近い

パーリー語の言葉です。

「平らでないところを平らかに行く」

と、直訳ですが、

 

世間はいろいろ問題も多く

それぞれに一喜一憂して

心穏やかに行くことはできません。

その世の中を惑わされずに

心やすらかに歩いていこう

ということです。

 

最近では、サッカーにテニスと

応援で忙しいのですが、

スポーツといっても、心と心の戦い

精神力の戦いのようです。

練習とかでは出来ていたはずです。

ところがいざ試合となると、

出来てたことが出来なくなる。

ちょっとした心の変化

周りの環境もあるでしょう。

それによって心が動かさfれてしまう。

 

「普段の力が出せたら!」

と、おっしゃっていますが、

スーケートでも、

同じことの繰り返しの演技、

毎回、出来ているはずなのに、

試合になると、ほんのミリ単位の

動きでそれができない、

スポーツといっても技の勝負

というより、

自分との戦いのようです。

 

「チャラティ」というのは

行くというようにも言いますが

to MOVE という意味のようで、

悪条件の中でいかに自分の心を

平静に保てるかが勝負のようです。

 

スポーツといっても元は

獲物を捕ったり、そのために走ったり

投げたり、という技術であったことが

その術がしまいにはそれを超えて

「道」という言葉で表す。

柔道とか弓道とか道がついてくる。

最初は術だったのが技術を転じて

人間形成、人間をつくるという

一つの道になっていった。

そこに、技術を超えた精神性が

重要になってきたようです。

 

チャラティ・ヴィサマム・サラム

お釈迦さまもこのように言っておられたのかな

お釈迦様の声が響いてくるようで

この一句は好きな言葉です。

 

現実の私は、

ちょっと褒められれば

うぬぼれて調子にのるし、

けなされると落ち込んでしまう

まことにたよりない存在です。

でこぼこ道を右に左に揺られながら

心ちじに乱れて歩いている

というのが現実です。

 

錦織選手のコーチ、マイケルチャン

一にも二にも基本動作

納得いくまで何百本でも打ち続ける

まるで、高校生の合宿のようと

その基本を続けていくことが

平常心を保っていく方法のようです。

 

であれば、私たちも

お釈迦様の基本の教えに立ち返り

それを繰り返し、叩き込み、

実践に触れては思い起こし

照らし合わしていくしかない

そのように思います。

今また、

お釈迦さまの基本の教え

八正道・四諦・十二縁起など

見直してみると新たな発見、

というより驚きが生まれます。

 

なにごとも基本が一番大事

この荒波を乗り越えるには

それしかないようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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萌え出づる

2016-01-22 18:11:59 | フラワー

昨日は大寒、

寒さはまだ続きそうです。

でも、

草花は着々と春の準備、

 

  

 

一足先に春が来たような

花が活けられました。

 

「萌」もえ、

くさかんむりに明るいと書きます。

草の先端が出る、という意味です。

きざす、はじめ、めばえ、

という意味を持った言葉です。

「もえ~」、とか「もえもえ」

とか優しい響きですが、

文字の内容は、

萌生(ぼうせい)、萌兆(ぼうちょう)、

萌芽(ぼうが)と熟語になると

力強い言葉になるようです。

 

 

この花の球根を見ていますと、

萌出てくる力があふれています。

 

  

 

球根はしっかりと根を張り、

これからの花のために

その勢いは春の息吹を感じます。

 

 

  

 

 

外の山法師も牡丹も

すっかり葉を落としていますが、

その根は着々と

春の準備をしているのでしょう。

 

花の姿を見ると元気をもらいます。

 

今週末ぐらいが寒さのピークかも?

 

もうすぐ、節分

立春大吉

春はそこまで来ているのです。

 

 

 

 

 

 

  

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手技神技

2016-01-21 20:48:08 | 住職の活動日記

京都新聞の別冊

「T&T トマト・テレビ京都」に

毎週連載されている、

「手技神技」

京都に昔から連綿と続く

職人技の世界が紹介されています。

 

一つ納得がいったことがあります。

昔、東寺の御影堂にいたころ

堂内に荘厳されている

仏具を修理したことがあります。

そのとき、

「この大壇は堅地仕上げの

ろいろ磨きです。」と

仏具屋さんに説明を受けました。

何気なく、

とても立派な修理ぐらいにしか

思ってなかったのです。

 

ところが先週でしたか、

「菊山蝋色漆芸」という

会社が紹介されていました。

 

この時初めて「ろいろ」ということが

「蝋色」と書くのだということを

知りました。

 

東寺・御影堂の大壇は

修理の時に分かったのですが

江戸時代に制作されたもので、

何せ大きい!!

京都の職人さん宅は

個人住宅でこの大きな大壇が入る

その職人さん探しから

始まったそうです。

 

出来上がった「大壇」は

表面は鏡のようにピカピカ、

ちょとやそっとの、

仏具を落としたくらいでは

傷がつかないということです。

その頃は、週に一度は乾拭きで

磨き上げていくと

顔が映るくらいに輝いていました。

 

「手技神技」の記事では

その方法が丁寧に書いてあります。

粗目の「駿河炭」で、表面の

刷毛目やほこりを取り去る。

次に、チシャノキの炭で

これは、よりきめの細かい炭で、

最初の研ぎあとを消し、

この炭が「蝋色炭」といわれ、

ここから、この仕事をする方を

「蝋色師」というよです。

それから、古い真綿に漆を

染み込ませて拭きながら

余分な漆をふき取り、

ムロの中で乾燥させ、

さらに、

食用油と角粉(つのこ)を混ぜ、

角粉は鹿の角を蒸し焼きにした粉、

これでもって手の平や指で

強く押し当てて磨いていく。

この工程を三回ほど繰り返すと

漆の表面が光沢を出し

鏡のようになっていくということです。

 

この記事を読みながら、

小さいものならいざ知らず、

東寺の大壇のような大きなものを

よくぞあそこまで磨き上げられたと

驚くばかりです。

御影堂の大壇は約1m80cmほど

の大きさです。

これを手と指で磨いていく

注文を受けたはいいけど

気の遠くなるような作業

大変だったろうと思います。

 

弘法大師のお袈裟の箱は

「研ぎ出し蒔絵」

というような手法のようです。

これも同じように、

金銀を塗したものを

漆で塗り、それを研ぐように

絵を浮かび上がらせていく、

また、

「舎利輦」(しゃりれん)という

仏舎利を運ぶ輿があるのですが

その当時は紫檀が手に入らなくて

漆でもって紫檀の感じを出した

そういうものも残っているようです。

 

蝋色という技術、

指先の感覚だけで磨いていく

このような神技

是非ぜひ残していってほしいものです。

 

ここの菊山さん、

「後継者が出れば技を伝えたい」

それまでは自分が頑張らなくては

毎週、一輪車で20キロ走り

さらにマウンテンバイクで30キロ

日々体を鍛えておられるそうです。

御年69歳 

 

頭が下がります。  

 

 

 

 

 

 

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宇治でも初雪  「寒気凛冽」!!

2016-01-20 20:04:22 | 住職の活動日記

天気予報の予測通り、

今朝はさらに冷え込み、

寒さで目が覚めました。

 

  

 

雪も降り始め、わずかながら積雪、

京都市内はさらに降ったようで、

金閣寺は白い雪との

見事なコントラストを見せていたようです。

その雪も長くは続かず、

お昼には溶けてしまったのです。

 

 

  

 

牡丹の木にも雪が積もりました。

寒さに震えながらも、

 

  

 

もうすぐ来る春の準備、

しっかりと芽を膨らませています。

 

この寒さはまだ続くようで

週末には更なる寒気団がやって来る

という予報です。

 

非常時に備えて、

タイヤチェーンを購入

取説のビデオを見る限り、

女性でもできそうな様子、

ところが自分でやってみると

悪戦苦闘 …

また取説を見て、ビデオも見て、

どうにか取り付けができたのですが

外す段になると

また難しい、

見るのとやるのとは大違い、

あらためて、読んで、見て

わかったつもりになっていたのが

やってみると出来ない!

ここに実践の難しさがあります。

一応はできたものの、

明日にはもう一度チャレンジ、

取説もビデオも見なくて 

できるようにならなければ、 

  

できれば、

タイヤチェーンを付けなくて

すむように願いたいものです。  

 

そして、やっと治った風邪

またぶり返さないように

ご用心、ご用心です。

 

     

 

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寒さを楽しむかのように!!

2016-01-19 20:45:00 | 住職の活動日記

今朝はよく冷えました。

大阪市内でも雪が降り、

奈良公園の鹿たちも雪に

ふるえあがっているようでした。

 

玄関を開けると冷え込んだ風が

とても強く吹いています。

 

  

 

その寒さを楽しむかのように

シクラメンは北風にゆられながら

その冷たい風に身を任せています。

 

北風吹きぬく 寒い朝は

心ひとつで暖かくなる

    …

と口ずさみながら、ごみ出しに

昔の歌ですが、

吉永小百合さんの

寒いときはこの歌は優しい歌ですが

心がそれこそ暖かくなるようです。

 

 

  

 

赤いシクラメンも

次々と花の準備をしているようです。

足元には小さな花芽が

顔を出しています。

 

シクラメンは日本名は

「ブタノマンジュウ」 !?

花の形と似ても似つかないような

漢字では「豚の饅頭」と

その球根を豚がおいしそうに食べた

それで、豚にとっては饅頭になる

ということのようです。

また、「カガリビバナ」という名前も

これは咲いている花の姿が

スーッと伸びた茎の先に

赤い花をつけている

その形が「篝火(かがりび)」に

似ているところから

そのような名前が付いたそうです。

 

 

  

 

いずれにしても、この寒さ

私たちにとっては身をふるわせ、

シクラメンにとっては

心地よい風なのでしょうか?

 

このシクラメンも北側に置いている

そのせいでしょうか、

あまり暖かくもならず日も当たらず

それで、休眠することなく、

また寒さに向かって

花を咲き始めたのです。

 

まだまだ寒さも続くようですが

シクラメンのように

 心ひとつで暖かくなる …

と口ずさみながら、

  北風の中に聞こうよ春を …

と、元気で過ごしたいものです。

 

  寄る年波に寒さは堪えますが …

 

 

 

 

 

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さとりの病気

2016-01-18 21:06:12 | 十地経

お経の中にこういう話があります。

 

ある行者が安楽浄土という

ある一つの世界を求めて

修行の旅に出たという。

途中の宿に着いた、

ところがその宿がとても居心地が良く

出発することを忘れてしまった。

 

という喩の話があります。

このことを「懈慢」(けまん)という

言葉で言い表しています。

懈、懈怠(けたい)という「なまけ」です。

慢はおごり高ぶる、

だから、懈慢とはおごりたかぶりなまける

ということです。

もうここまで修行したから、

このくらいでいいだろうと

怠け心が起こってくるのです。

 

宗教心は怠ける

ということはないのですが、

人間の方が怠けるのです。

まあ、これでいいだろう、と

 

十地経という、十地は

六波羅蜜にも関係していて

十地にあわせるように

六波羅蜜を十波羅蜜に展開して、

布施波羅蜜

持戒波羅蜜

忍辱波羅蜜

精進波羅蜜

禅定波羅蜜

智慧波羅蜜

この六波羅蜜で完成している

ようですけど、

さらに、

方便波羅蜜

願波羅蜜

力波羅蜜

智波羅蜜

と十波羅蜜に厳密にくわしく

述べています。

 

六波羅蜜の六番目智慧は

正確には「慧波羅蜜」

十波羅蜜の十番目が智波羅蜜

となります。

 

物語の修行者が一服するところが

六番目の「慧波羅蜜」です。

般若空の智慧も得た、

もうここらでいいだろうと、

腰を落ち着けてしまう。

 

十地経では第七地の難関を

「七地沈空」といっています。

空に沈む、

智慧と言っても

世間の知恵もあれば

出世間の智慧もあります。

世間智が分別智であれば

出世間智は無分別智です。

 

人間あるところまで行くと

もうこれでいいだろうと

休んでしまう。

スランプとかもそうです。

今までバリバリやれたのが

なにかしら力がでなくなる。

物事の道理は分かったのに

力が出ない、

やる気が起こらない、

そのことを十地経では

「七地沈空の難」といっているのでしょう。

 

その難を破っていくのが

十波羅蜜でいえば

七番目の「方便波羅蜜」です。

方便という字も幅広く、

本当は、衆生を導くために

仮に設けた手段、ということ

なんですけど、

そのためには嘘をついてでも

だましだまし導くという

こともあるようですが、

 

方便も智慧で

方便智という言葉で出てきます。

般若波羅蜜で一応完成している

けど、

般若という空に沈んでしまう。

その般若空の智慧を破るのが

方便波羅蜜です。

出世間の智慧を磨いていくのですが

たとえの修行者のように

居心地のいいところに止まってしまう

その修行者を激励して励ます

それが、

方便波羅蜜です。

 

方便智のことを世間智ともいいます。

般若の方は出世間智です。

出世間智の方が勝れているようですけど

これは、「さとりの病」に

かかってしまいます。

面白いことに

「さとりの病」を治すのは

方便智である世間智です。

 

出世間の智慧は完成した

そこからさらに、

その智慧を見直していく

そこに「方便波羅蜜」という

世間の智慧が大事なのです。

 

たんに、十並べただけではなく

実践していくと六波羅蜜では

不十分で、

その智慧を完成させるには

方便・願・力・智

という、後の四つが

実践概念としてはとても重要です。

 

これは頭で考えたものでなく、

波羅蜜ですから実践です。

やってみて、譬えの修行者のように

気持のいい世界に腰を落ち着けて

休んでしまう、

その境地をいかにして脱出するか

その苦労の結果が

方便波羅蜜、という世間智、

今まで下に見ていた分別智

その世間の智慧が

空に沈んだ心を回復してくる。

 

今読んでいる「十地経講義」も

30巻ほどあるのですが

そのすべてを第七地の難

七地沈空のことにそそがれています。

だれでも、

ここで悩むのです。

先に進むのも困難だし

後戻りをするのもできない、

その結果、避けていこうとします。

誰でもそうです。

 

学問や研究や芸術

仏教芸術とかその研究とか

そこに逃げ込んでしまう。

そこから一歩歩み出せと

出世間の智慧だけ求めるのでなく

毎日の世間の智慧に目をむけよ

世間の智慧に照らされて

さらに歩みが出てくる。

 

今読んでいるところ

そういう難関に差し迫った

自分にとってもとても厳しい

講義を書き写しています。

そのせいか、行きつ戻りつ

遅々として進みません。

読んで身に照らせば、

痛いところだらけです。

 

 

 

 

 

 

 

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アマリリスは眠っている

2016-01-17 21:27:54 | フラワー

今週のお花が入りました。

 

  

 

バラ尽くしというか、

ピンクのバラが一際

美しさを放っています。

 

上の茶色の球根

玉ねぎではありません。

 

  

 

アマリリスの球根です。

ふと思い出すのですが、

 

 みんなで聞こう

楽しいオルゴールを

ラリラリラリラ

しらべはアマリリス

 

このアマリリスも水仙と同じで

ヒガンバナ科の植物です。

成長がとても早く、

4月に植えればひと月あまりで

ピンクの大きな花を咲かせるそうです。

 

いまは、球根は眠っています。

バラの花が終わってから

大事にこの球根をとっておいて

4月には植えようと思います。

 

球根で楽しめ、植えたから

花が咲くのも楽しめます。

 

  

 

今週の花は「ピンクローズ」が

メインです。

主役なのですが、

あえて、今は眠っている

アマリリスの球根に

願いを込めて、

その花はないけれども

題名を「アマリリス」にしました。

 

この茶色のたまねぎのような

球根にあの美しいアマリリスの

花が眠っているのです。

ほんとうに「一切種」です。

種としての可能性を秘めている。

未来の花を約束している。

それがこの茶色の玉なのです。

 

 

 

 

 

 

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