本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

山川草木悉皆成仏

2018-12-08 21:20:55 | フラワー

12月8日は

「成道会」(じょうどうえ)

といって、お釈迦さまが

悟りを開かれた日です。

道を成す、と書いて成道会

本当の人間としての道を

完成されたということです。

 

お釈迦さまがさとられた時

いろいろの表現があります

「山川草木悉皆成仏」

(さんせんそうもく

 しっかいじょうぶつ)

さとってみたら、もうすでに

すべての草や木も山も川も

仏に成っていた。

自分が一番遅かった。

 

また、

「大工が見つかった。」とも

自分の煩悩を構築している

その元になっている大工が

見つかったという表現です。

煩悩の根本の首根っこを

見つけたというのでしょう。

 

 

今日からは一段と冷え込んできます。

空の雲も冬の雲になって来ています。

 

今日のお花は、

「ダイナミックですね!」と

先生も評されるように

 

 

両方に伸びたユーカリの葉と

赤い小さな蘭「アランセラ」?

 

 

真中に真っ白い胡蝶蘭

その周りを枝ものが締めています

 

成道会という日にあたって

見直してみると

こういう草花もそれでいて

完成しているし自分のハタラキを

まっとうしているのです

 

 

アランセラの不思議な花の姿も

ちょっと見ただけでは

花とは気が付かなくて

見過ごしてしまいそうな蘭です

 

 

上からの姿も面白く

 

 

右からの有り様も面白い姿

をなしています。

 

 

玄関先のアイビーも

紫色がかった紅葉をみせています

 

 

今年は一段とシクラメンも元気よく

花を出してくれました。

 

お釈迦さまのさとりの内容は

「人生は苦なり」

ということです。

生きていくことの有り方を

苦と感じるのは人間だけでしょう。

ただ、

わからない苦しみというのは

諸行無常の「行苦」(ぎょうく)

ということです。

 

お釈迦さまが仏に成った

ということであれば

「成仏会」でもいいと思うのですが

それを「成道会」と、

お釈迦さまの目から見れば

全ては完成して成仏していた

ということです。

ただ、

全てを苦と感じる人間であればこそ

本当の人間を目指して歩み続ける道

仏道を歩めということでしょう

道を成した、ということでなく

道を成(じょう)じて行け、

仏道を歩め、という意味を込めての

「成道会」ということでしょう。

 

 

 

 

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