本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

湖東三山 紅葉 なう!

2019-10-31 20:07:46 | 住職の活動日記

 

 

琵琶湖の東、天台宗のお寺で

紅葉の美しい三ヵ寺を湖東三山と

百済寺・金剛輪寺・西明寺です

 

最初に訪ねたのは

百済寺(ひゃくさいじ)

 

 

石段を上がり受付へ

 

 

ちょうどムラサキシキブの

紫色が鮮やか

まず庭園から

 

 

ここも紅葉したら池に映えて

美しいのでは

 

 

少し紅葉しているモミジもあり

 

 

池に落ちる滝とのコントラストも

美しい

 

 

展望台からの琵琶湖の眺めも

最高!

それから上がること

 

 

大きな草鞋のある山門

さらに石段は続く

 

 

突き当りに石垣らしきものが

見えてくる

 

 

五木寛之が絶賛したという石垣

これを回ると本堂が

 

 

本堂からの眺めも

もう少しすると真っ赤に染まる

 

 

樹齢1000年という菩提樹も見事

 

 

本堂内には二体の閻魔様が

控えていらっしゃる

過去から現在までの罪を懺悔し

本堂を後に

 

 

ここにも「長寿桜」という

不断桜が数輪咲いている

上がって参拝して下りてきて

約1時間の行程

それから金剛輪寺へ向かう

車で15分の距離

 

金剛輪寺では 

 

大きな提灯が目に飛び込んでくる

 

 

たぶん真っ赤なトンネルと

なるであろう、その下を通り

本堂を目指す

 美しい庭園を通り抜け

 

 

ここが紅葉したらさぞかし

見応えのある庭でしょう

 

 

今はツワブキの黄色が

何とも美しい

 

 

もうすでに紅葉している

モミジもあり

 

 

 庭の足元にはリンドウが

見ごろとばかり咲いています

これからが本格的な石段の難所

 

 

一番のお地蔵さまから

千番のお地蔵様まで続きます

 

 

山道をひたすら上がります

 

 

途中にはお地蔵様の一群が

お祀りしてあります

 

 

やっと見えてきた1000番のお地蔵様

そこからさらに

 

 

トドメの、これでもかという

石段が待ち受けています

 

 

 

やっと本堂の山門が見えてきます

しかし、

 

 

そこからの紅葉は絶景です

 

横には美しい姿の三重塔

 

 

紅葉に囲まれた姿は格別でしょう

 

 

 

本堂から見るモミジは

「血染めの紅葉」といわれています

行基菩薩がご本尊を彫り進めると

ご本尊から一筋の真っ赤な血が

流れ出た

これを見た行基は手を止めて

これで魂が宿ったと

荒彫りのまま本尊とした

その血が本堂の紅葉を染めた

と言われています

 

ここも難所、

約1時間の行程です

足が笑いそう!

そこから

西明寺までは車で5分の距離

 

西明寺は行けるのかなと思うほどの

細い高速にかかる橋を通り

駐車場へ

 

 

ここも今まさに紅葉の気配が

感じられる場所

 

 

境内図を見ると

駐車場から80メーターの距離

案外楽そう

 

 

門の横のもみじも

なかなか立派、年代物です

 

 

ここも不断桜があります

本数はこちらの方がたくさん

 

 

あるようです

 

 

上がっていく庭園も美しく

その苔の見事さは

 

 

緑の絨毯のようです

 

 

本堂も三重塔も国宝

檜皮葺の美しい姿をしています

 

 

もう、

本蔵院の皆さんをお待ちするかの

ように紅葉の準備が整い

14日には見事に真っ赤に染まった

モミジを見ることが出来るでしょう

 

..

 

立派な夫婦杉を仰ぎ見て

 

 

もう一度振り返り

ご挨拶をして

今日の行程は終了です

 

西明寺さんは30分ほどで

比較的高低差はありませんが

他の二カ寺はやはり難所です。

足腰の準備よろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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蟷螂山町(とうろうやま)

2019-10-27 20:18:00 | 住職の活動日記

これも不思議な縁で、

『ういろうにみる小田原』

という本を読む中で

「蟷螂山町」と「ういろう」の

関係を知り、

出かけたついでに訪ねました

 

 

四条西洞院を少し上がった(北)

ところにその町はあります

 

 

この本によると

蟷螂山町は以前は外郎町とも

呼ばれていたそうです

それは、

ういろうを日本にもたらした

二代目陳外郎大年宗奇

(ちんういろうたいねんそうき)

は博多から足利将軍の招きで

京都に移り住みその町が

外郎町と呼ばれるようになった

ということです。

それから、

祇園祭の蟷螂山は外郎家によって

1376年制作されたという

これは「蟷螂の斧」の故事にならって

カマキリの作り物を乗せて

巡行するという

深いご縁があるのです。

 

蟷螂の斧というには

自分の力量もかえりみず

相手に立ち向かうという

退くことを知らないカマキリの姿

この虫が人間だったら

天下を取っていただろうという

故事にちなんでいるようです。

 

 

マンションの下には蟷螂山を

収める収蔵庫もあり

保存会もここにあるそうで

今年のくじは第一番を引き当て

 

 

そのくじが貼ってあります

 

 

掲示板の下には

蟷螂山発祥の地と書いてあります

 

 

この地域も人口減少で

保存会を維持するのも難しくなり

マンションの建設と同時に

住民の方と一緒に保存会を立ち上げ

今では新しいマンションの方と

共同して保存会を維持するという

新しい形の祇園祭の形のようです。

 

まあ、京都の町は奥深い

知れば知るほど

いろいろの歴史や物語が

隠れているようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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秋の足音を感じる

2019-10-25 21:29:12 | 住職の活動日記

段々と朝夕の空気に

肌寒さを感じるようにもなりました

 

 

いつ見ても不思議に思うのですが

彼岸花の花も終わり

花が終わったこの姿が

実を結ぶのでしょう

その下には

 

 

葉がニョキニョキと出始め

これから葉を広げ

いっぱいの光を浴びて

栄養を蓄えていくのでしょう

 

 

彼岸花にとっては

これからが

本当の働きかもしれません

 

 

そのそばの池では

ここで生まれた金魚たちが

丸々と太ってきています

大きな口を開けて

ご飯のおねだりです

 

 

阿蘇の大観峰では

雨雲の中、霧のような

外の景色はまるで見えない中

この小さな花が

ひっそりと咲いています

 

 

花の大きさの2cmほど

小さい花ですがよく見ると

やはり神秘な姿です

 

 

阿蘇は市内よりも

まだ少し寒いのでしょう

紅葉が始まりだしています

 

 

といっても限られた場所のようです

上から見下ろす紅葉も

また、美しいものです

 

 

これから全山が

真っ赤に染まっていくことでしょう

 

 

 

車のナビがアホなのか?

それとも一生懸命最短距離を

案内しているつもりでしょうか

何時も凄い道を案内します

 

 

今回も離合できないよな道

通りながら道を見てみると

落ち葉も踏んだ後がないようです

冷や冷やしながらの道ですが

見方を変えれば

絶景の道を案内します

 

 

ちょうど阿蘇の外輪山の

尾根伝いの道のようです

まあ、二度と通らないような道

けれども、

絶景を独り占めです。

 

秋の始まりを感じるような

一時でした。

 

 

 

 

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即位・即位灌頂

2019-10-22 17:11:05 | 住職の活動日記

「即位礼正殿の儀」が厳かに

執り行われました。

初めて見る儀式です。

 

京都御所にいったときに

遠目ながら、

「高御座」と「御帳台」は

よく見かけていましたので

不思議と身近に感じるものです

 

また、

同志社大学でお聞きした

「二条家文書の世界」では

即位灌頂に関する古文書に

即位の時の高御座で行われる

ことが細かに書いてあり

そういうこともあって

とても興味深くもあり

見るとその厳粛さに圧倒されました

 

広辞苑には

「即位」ということについて

天皇が位に即(つ)くこと。

旧制で、天皇践祚(せんそ)の後

即位の大礼を行うこと。

とあります。

そして

その中に、

「即位灌頂」ということが

書いてあります

そこには、

中近世の天皇の即位儀礼における

独特の作法。

印契(いんげい)を結んで

真言を唱えながら、

高御座に登る所作を行う。

密教の灌頂に倣ったもの。

というように出ています。

 

明治以降、

この作法はなくなったのです。

「二条家文書」には

それまでの作法が記されている

ということです

これも秘中の秘で、

文書といいっても

普通の人が開いても

分からないように記されていて

本来は口伝として

二条家から天皇へ伝えられた

ということのようです

が、もし途絶えたら

困るということで分からないように

記されたとあります。

 

昔は、

神仏混交というか

お互いのどちらも取り入れながら

こういう儀式は作られた

ということでしょう

「即位灌頂」ということも

仏教、特に密教の儀式です。

 

践祚(せんそ)ということも

践は足でふむ。位をふむ。

という意味で、

祚はさいわいというのがもとの

意味で、

神が福禄を下す、という意味もあり

そこから、くらい。天子の位。

ということで

歴史を見てみると

践祚の儀式があり間をおいて

即位の儀式があったようです。

広辞苑には

「践祚の日、…忌部神璽の鏡剣上

(たてまつ)れ」

というよにありますから

剣璽等承継の儀がこれに

あたるのかもしれませんね。

 

また、

永田和宏先生は

「象徴」ということについて

平成天皇が模索してこられた

〈象徴〉の意味は、

「寄り添う」と「忘れない」

という二つの要素から

なっていると思う。

と述べられています。

 

この度の即位式でも

平成天皇のお考えに沿った考えを

宣明されました。

踏襲しつつも

それに加えて新しい味を

だして行かれること思います。

 

 

 

 

 

 

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勝つ時もあれば、負ける時もある

2019-10-21 20:33:37 | 住職の活動日記

素晴らしい試合でした

お互い力を出し切った

たぶんどちらにも悔いはないのでは

と思うのですが、

勝負は時の運ということもあります

 

俄かラグビーファンながら

こんなにも面白いスポーツが

あるものかと

大いに燃えました。

 

勝てば勝ったで次の課題も

見えて来るし

負けたら反省もあり

次に向けての課題も見えてきます

 

何事でもやれば必ず

課題というものが

見えてくるはずです

課題がないという人は

何もやってないということでしょう

 

「無上」、上がない

ということを言います

また、無限の修行ということも

さとりは

始めがあって終わりがない

反対に迷いは

初めがなくて終わりがある

ということをいいます

 

修行の時も

まだまだ駆け出しのころは

この修行いつまで続くのだろう

どこまでも続くぬかるみのようで

嫌気がさしてきます

しかし、

ある時、何かの時、

聞法の席できいたのでしょう

そのことが

実際に物事をやってみると

事実として

これでいいのだ!

ということはなくて

どこまでも求めていかなければ

納得できない

ということが分かってきます

聞いてやればやるほど

まだまだということが

身に染みてきます。

やらない間は、まあこのくらい

やれば十分かな、と

思ってしまうのですが

やりだすときりがないほど

課題というのもが見えてくるのです

 

修行ということは

完成が見えてくるのではなく

課題が見つかってくる

ということなのでしょう。

 

無上ということも

上がない、

これでいいんだということがない

さらに求めて行け、

ということなのでしょう。

さとりも初めがあるということは

初歓喜地ということもあるように

教えを聞いて感動する

その感動が一歩が出て

歩み始めるのです

 

そこで、迷いを断ち

ということが初めの一歩です

そこから歩みが始まる

歩み始めれば次々課題が見つかる

だから十地という段階が

見えてくるということです

 

難しい話になりましたが

今度のラグビーでも

お互いに次のWCにむけて

課題を見つけそれを背負って

歩みが始まると思います

 

テレビとかで見てみると

これまでの道筋

本当に平たんではなく

一勝も出来ない年が続いた

それでも課題を見つけ

それを克服してやり続けてことが

8強という

今年の結果を生んだのです

そして日本中が熱狂するような

日本が一つになって応援する

素晴らしい結果が生まれた

 

テレビの視聴率も

ロシア戦では18.3%が

アイルランド戦では22.5%

サモア戦では32.8%と

スコットランド戦では39.2%

という今年最高の視聴率を

上げることを見ても

いかに日本中が熱狂したかが

うかがい知れます。

 

次は4強の準決勝が始まります

分からないなりに

死闘を繰り広げる試合は

見応えのあるものです。

また来週、

どこというわけではないのですが

楽しみに応援したいと思います。

 

 

 

 

 

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捨て身のタックル!

2019-10-19 21:15:56 | 住職の活動日記

ラグビーワールドカップもいよいよ

準々決勝が始まりました。

明日は日本と南アフリカの大一番

今日の昼のテレビではそれまでの

日本の試合のダイジェスト版が

放送されています。

何回見ても素晴らしいパス回しに

拍手を送ります。

 

やはり日本の強さは

「捨て身のタックル」

一人で止めるのではなく

次々とダブルタックルで

相手を倒していきます

捨て身でなければできないことです

 

昔のことわざに

「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」

と言われました。

溺れそうになると

無我夢中で何かをつかもうと

必死でもがき

それでなおさら溺れてしまう

力を抜いて身を任せれば

自然と体は浮くのでしょうが

なかなか

そういう具合にはなれません。

 

しかし、

その言葉に対して

「身を捨てずに何ができますか」

と言われた方もいらっしゃいます

「身を捨ててこそ… 」なんて

そんな呑気な話じゃないんだ

物事を成すには

自分の身を捨てずに何ができるか

という切実な話です

自分の一番大切なものを捨ててこそ

自分のやりたいことは

達成できるのだと、

そういうことだと思います。

 

仏教説話には

「捨身」 身を捨てる

という話がたくさん出てきます

『月のウサギ』もその一つです

兎が自分の身を挺して供養した

その功徳を讃えて

帝釈天が月にウサギの絵を描いた

というものです。

 

また、

『施身聞偈』という話では

教えを求めるために

自分の身体を羅刹に食べさせて

教えを求める

というものです

教えのために身を捧げる

というのはできないけれど

まだしもわかる気がします。

 

ところが、

『捨身施虎』(しゃしんしこ)

という、

お腹を空かせた母虎が

空腹のあまり自分の子を

食べようとしている

そこで、薩埵王子は自分の身体を

飢えた虎に食べさせる

という物語です。

 

今の考えからいうと

そんな馬鹿な!!

ということでしょうが

仏教の説話にはそういう話が

たくさん出て来るのです。

 

ラグビーでも

やらない私たちから見ると

あんな巨漢にぶつかっていき

それを止める

さぞ痛かろう!とか

考えてしまいますが

考えではなく体が反応して

自然と捨て身の戦法で

タックルが出来るのでしょう。

 

まあ、この激しい試合を見て

捨て身にならなければ

何事も成就しないのだと

あらためて感じるのです。

 

今日はイングランドと

ランク1位のニュージーランドが

勝ちました

明日はいよいよですが

日本の勝利を信じて

応援します

今から何かしらワクワクして

くるものです。

 

 

 

 

 

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ガーベラ

2019-10-18 17:28:46 | フラワー

生け花の中にこの花が入ると

一気に明るくなるようです

 

 

今日のお花も

キンギョソウとかバラにユリ

とか活けられていますが

ガーベラの明るさが際立ちます

 

 

この花を発見したドイツの博物学者

ゲルベルの名前から付けられた

ということです

花言葉も色によって

いろいろ意味が違うようです

オレンジのガーベラは

「神秘」「冒険心」という

こころを表しています

 

 

右から見る姿は

バラとキンギョソウが

存在感を示しています

 

 

今はまだつぼみですが

開き始めている黄色のユリ

この花が咲くとまた雰囲気も

違ってくるのではないでしょうか

 

 

生け花も面白く

小さい花ながら

見る角度によって

その貌は違ったものに

なってきます。

 

ワイワイと女性軍が集まると

賑やかなようですが

さすが活けるとなると

一瞬静寂になるそうです

活ける方も心が落ち着いて

くるのでしょう

そうやって活けられた花

また見る人にも

こころの落ち着きを与えてくれます

 

仏教では

お花は慈悲を表すといいます

仏さまの慈悲を象徴しているのです

ろうそくのお光は智慧

線香は精進努力を表すのです

活ける方も見る方も

どちらにも一瞬かもしれませんが

慈悲の心を起こさせる

そういうハタラキが花の力でしょう

 

 

神秘を秘めたガーベラさん

また冒険心も起こさせてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

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「捨」-心のぶれない一線

2019-10-17 20:19:45 | 住職の活動日記

整理整頓は「断捨離」

ということがいわれておりますが

何かしら

仏教の言葉とにているところも

あるようで

内容的には少し違うところも

あるような気がします。

 

お釈迦様が説かれた修行に

三十七道品(どうほん)という

ことがあり、

その中に「四正勤」(ししょうごん)

これは「四正断」といって

正しい努力ということです

怠慢心を断ち、障りを断つ

ということです。

 

「断捨離」の「捨」は

捨てるということではなく

仏教では「行捨」(ぎょうしゃ)

といって、

平静・無関心ということです。

善い心の一つにも数えられ、

かたよらないこころ

ということです。

 

人間調子がいいと有頂天になり

それを掉挙(じょうご)といいます

何かしらうれしいことがって

心がうきうきして落ち着かない

ということは

三昧というか精神集中ができない

これも煩悩の一つです

反対に、

惛沈(こんじん)という

心があります

文字から察するに深く沈んでいる

どうもやる気が起こらない

何かしら心が沈んで

何事に対しても積極性がなくなって

無気力になってしまう

これも煩悩で、

求道心という道を求める意欲が

なくなってくるのです。

 

「捨」ということは

この掉挙(じょうご)・

惛沈(こんじん)

とを離れて心が沈まず浮かず

平静、平等にたもつということです

 

私たちはどちらかに偏りがちです

平静、平等にはおれないものです

また、

物事を面白くおかしく見るには

偏って見る方が

興味津々でおもしろいものです

週刊誌とかはその代表でしょう

本当ともいえない

また全くの嘘でもない

その微妙なところで偏って見る

それが読む側には

面白い記事になります。

 

ですから、

「捨」ということは

修行においてはとても重要な

ことになってきます。

お釈迦様の言葉に

「平らでないところを

  平らに歩く」

インドの言葉では

「チャラティ・ビサマム

   サラム」

ということだったと思います。

 

世の中は平らな所ばかりではない

それに引きずられないように

心は平静を保って歩んでいく

心のぶれない一線

それが「捨」ということだと

思います。

 

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大人の七難!?

2019-10-16 20:16:12 | 住職の活動日記

コマーシャルとかで

「大人の七難」とか聞きますが

昔から、

「色の白いは七難隠す」

という言葉もあるようです。

しかし、

この「七難」ということも

もとは仏教から出た言葉で、

お経によっていろいろ違いますが

 

『仁王般若経』には

1.日月失度の難

2.星宿失度の難

3.災火の難

4.雨水変異の難

5.悪風の難

6.亢陽の難 (ひでり)

7.悪賊の難

と、こういう七難があります。

ただ、色の白いというだけでなく

やはり、

自然災害にかかわることが

多いようです。

 

ここのところ日本は七難続きで

とくに、「台風」

悪風の難で電気が止まるなど

それに続き今度は

雨水変異の難

今まで想像もしないような雨が降り

河は決壊し多くの方が犠牲に

なられました。

 

自然の力には人間の力は

微々たるものです

人間の想定ということは

たかがしれています

想定外などといっておれません

 

ということもあってでしょう

『仁王般若経』とかの

国を守るという経典には

七難ということを挙げて

いかに国を守るか

そういうことがのべてあります

 

お釈迦さまの頃

波斯匿王(はしおのくおう)

という方に国を治めるには

六波羅蜜の中でも

般若波羅蜜を実践しなさい

ということを説いておられます。

 

六波羅蜜のなかで

前五波羅蜜と般若波羅蜜とでは

根幹が違うのです

前五波羅蜜の

布施・持戒・忍辱・精進・禅定

の五つは道徳であったり

また、おばあさんの知恵袋のような

そういう一般的にも

成功する秘訣のようなことにも

とらえられます

布施ということも、

人にはほど良くしておけば

回り回っていいことが有りますよ

というように、

結果を当てにする布施に

なりかねません

本来は自分の物惜しみ強さを

克服する行なのです。

 

だからその前五波羅蜜の

根幹には智慧・般若波羅蜜が

なければ

六波羅蜜は成り立たないのです。

ですから、

 

『仁王経』(にんのうきょう)

という経典は

般若波羅蜜による国の安泰を

説いた経典であると言えます。

ですから

国を守るお経として

中国でも古くからこの経を読誦し

講義するという法会が

盛んにおこなわれました。

 

日本でも国分寺というものを

全国に作って

国の安泰を願ったのです

国分寺は正式には

金光明四天王護国之寺といいます

『金光明経』という

護国経典によって国を守る

ということです。

 

『仁王経』というお経からは

仁王会という法要が行われます

天皇さんが即位される時に

行う法会を

「践祚(せんそ)仁王会」

といいます。

天皇が即位されたとき一代に

一度限り行うという法要です。

本来は

お釈迦さまのように

国王に対して国のあり方を

説かれたというのが始まり

ということです。

 

先日行われた

「剣璽等承継の儀」が践祚に

あたるのでしょう

それがあって

初めて公にお披露目する

即位式というのがあるようです

昔の応仁の乱の時などは

天皇としても費用も捻出できず

践祚だけでいいではないか

即位式はいらないのでは

ということもあったようです。

 

本来は「七難」ということも

ただ、色が白いのは七難隠す

という個人的なことではなく

国家の安泰を切実に祈った七難生滅

ということが大きな目的

ということでしょう。

 

 

 

 

 

 

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ラグビーWカップ8強おめでとうございます

2019-10-14 19:24:52 | 住職の活動日記

ふと車窓から見ると

不気味な雲が広がています

 

 

台風の影響でしょう

今回の台風

今までにないほどの大きな被害を

もたらしました

新幹線もどうなることかと

心配したのですが

何とか平常通りの運転のようです

 

 

真っ黒い雲の下に

夕日が沈みかけています

 

 

不思議な光景を目にしました。

名古屋を過ぎ

横浜に近づく頃になると

車内も何となくざわめくというか

応援のためでしょう

さくらのユニフォームに着替える方

たぶんラグビーをされている方でしょう

体格のいい方も見えます

 

横浜駅に着くと

外は応援の人たちがスタジアムに

向かっておられます

車内の人たちも大半の方が

ここで降りられています。

 

その方をしり目に

私たちは終点の東京へ

 

試合前に着くことが出来

テレビで応援です

手に汗握る試合

よく分からない私にも

スタジアムの熱気が伝わってきます

まあ、それにしても

素晴らしい試合でした。

 

今日もテレビで流れるトライのシーン

何回見ても興奮します。

この勢いで

南アフリカにも勝って

優勝しましょう!!

 

今までのご苦労の賜物です

あらゆることを犠牲にして

練習に励まれたようすが

選手の方々の動きに見て取れます

本当におめでとうございます。

 

次なる試合必死で応援します。

 

 

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