hiyamizu's blog

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海洋深層水、硬度とは?

2006年11月11日 | 雑学
海洋深層水とは?
最近それほど目立ちませんが、一時スーパーなどで深層水(しんそうすい)と称するミネラルウォーターをさかんに宣伝していました。海洋深層水または単に深層水とは、水深が200メートル以下の深海に分布する、表層とは違った物理的・化学的特長を持つ海水のことです。

狭義には北大西洋のグリーンランド沖で形成される北大西洋深層水と、南極海で形成される南極低層水を指します。冬の南極海では-40度くらいまで気温が下がり、凍りにくい海の水も凍ります。ただし、塩分は氷の外に追い出されるので、塩分が濃く、水温が低く、重い海水ができます。

こうして重くなった海水が大量に生まれ、深い海底に沈む強い流れができます。これがさらに南極の外に流れ出し、深層流になります。この深層流は、密度の差でゆっくりした流れを作り、2000年かけて世界中の海洋を移動しています。北大西洋で沈んだ水は、2000年間、一度も大気と接することなく深海を循環し続け、インド洋を経て北太平洋にまでたどり着くのです。
南極海や、グリーンランド沖は、いわばこの深層流を送り出すポンプになっています。

広義には水深200m以下を流れている深層流の海水を海洋深層水と呼びます。地球上の水の93%が深層水なのだそうです。日本では、高知県の室戸、富山湾や沖縄などで、この深層水をくみあげて、飲食用や、水産業への利用などの研究と実用を進めています。

海洋深層水の特徴は?
海の水は、水深200mくらいまでは太陽の光が届き、海草や植物プランクトンが光合成を行い、親潮や黒潮のような海流があります。水深200mより深くなると太陽光線のほとんどが海水に吸収され、弱いブルーライトの世界になります。また、1000mを超すと暗黒の世界になります。深層水には、「低温安定性」、「富栄養性」、「清浄性」という特長があります。一年を通して9.5℃ぐらいで安定していて、表層との混合も起こりにくいため酸素がほとんど溶けていません。長い間に表層から様々な物質が沈んでくるのでマグネシウム、カルシウムやリンなどミネラルや栄養塩が豊富で、硬度が高くなっています。また、太陽光が十分に届かないため植物プランクトンがおらず、細菌汚染もありません。

ミネラル(mg/L)      海洋深層水      河川の水
マグネシウム         1300            4
カルシウム           430           2
ナトリウム          11000           9
カリウム             420          2

最近では、「○○深層水」(○○は山の名前)という、地層をくぐりぬけた原水を地中深くからとった水を売り出している商品もあり、海からのものは海洋深層水と言わないといけないようです。

硬度とは?
外国の水道水は衛生状態の良いところでも、硬度が高く日本人は直接水道から水を飲まない方がよいといわれます。
硬度とは、水中に含まれるカルシウムとマグネシウムの量をそれに対応する炭酸カルシウムの量に換算して表したものです。具体的には、炭酸カルシウム(CaCO3)が1リットルの中に溶け込んでいるmg数=(カルシウムCa量mg/L)×2.49+(マグネシウムMg量mg/L)×4.11 という計算方法で導き出されます。
一般的には、硬度100mg/L以下を軟水とし、硬度100~300mg/Lを中硬水、硬度300mg/L以上を硬水とします。(WHOの飲料水水質ガイドラインでは、硬度60mg/L以下の水を軟水、120-180mg/Lを硬水)

一般的に日本の水道水は硬度30-100ぐらいで、天然水などの「おいしい水」は20ぐらいとなっています。通常のミネラルウォーターは、大体が硬度50~100前後で軟水です。海洋深層水のミネラルウォーターは、硬度300前後が多く、中硬水ですが、硬度700というものもあります。

硬度が高いほどにがりを薄めた感じで、飲み口がきつくなりお茶・コーヒーなどで飲むとショッパイ感じや飲みにくさを感じ事があります。胃腸が敏感な人は、おなかがゆるくなる場合があります。
繊細な和風だしをとる場合や、緑茶には、できるだけ低硬度のものが適しています。 炊飯・コーヒー・紅茶・料理には硬度 51~100、鍋ものに硬度 100~200、スープストック等洋風だしに硬度 200~300 が適します。
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