hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

凪良ゆう『滅びの前のシャングリラ』を読む

2021年02月23日 | 読書2

 

凪良ゆう著『滅びの前のシャングリラ』(2020年10月10日中央公論新社発行)を読んだ。

 

宣伝文句は以下。

「一ヶ月後、小惑星が衝突し、地球は滅びる」学校でいじめを受ける友樹、人を殺したヤクザの信士、恋人から逃げ出した静香。そして――荒廃していく世界の中で、四人は生きる意味を、いまわのきわまでに見つけられるのか。圧巻のラストに息を呑む。滅び行く運命の中で、幸せについて問う傑作。

 

2021年本屋大賞ノミネート作品

 

17歳の江那友樹(えなともき)はおとなしくぽっちゃり型で同級生の井上にいじめられていた。学校一の美少女・藤森雪絵には相手にもされない。そして突然「一か月後、小惑星が地球に衝突します」という重大ニュースが全世界を駆け巡った。

友樹の母・静香はヤンキーのシングルマザーで、友樹の父は死んだと言っていた。
藤森さんは養女で、後に妹が生れ、真実子(マミコ)と名付けられた。平等に育てられたが、ことあるたびに彼女は違いを感じてしまった。今や人気の頂点にいるLoco山田路子)のライブに行きたいと東京を目指し、友樹も守ろうと同行するが、途中で井上が……。
静香の元夫の信士は、虐待されて育ちすぐ暴力をふるう男だった。世話になったヤクザの五島に、対立グループの角田をヤッテくれと頼まれて……。

信士、静香、友樹、雪絵は混乱し荒れ果てた世紀末の東京、大阪をさ迷い歩く。路子は……。

 

この小説は書き下ろし。

 

 

私の評価としては、★★☆☆☆(二つ星:読むの?  最大は五つ星)

 

最初の方の、中学生の友樹と藤森さんの幼く平凡な話が長くていやになった。静香と元暴力夫・信士のやりとりもよくある話だ。負けてない静香のキャラが多少面白いが。
突然登場する路子も、芸能人のよく聞く話で、新鮮さがない。
一か月後に地球上の人間が全員死ぬという中をさまよう話も、いくつか映画や小説で見聞きし、この作品に何か特別なものを感じなかった。
私には最初から最後まで乗り切れない話で、本屋大賞は無理だろう。

 

「お婆ちゃんが使っていただろうちふれの化粧水を拝借し」(p209)と、なんでわざわざ会社名を出すのか? 安物だと言いたいのか? 私、使ってるんですけど!

 

 

凪良ゆう(なぎら・ゆう)の略歴と既読本リスト

 

 

コメント
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