hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

佐伯泰英『変化』を読む

2013年02月17日 | 読書2

佐伯泰英著『変化(へんげ) 交代寄合伊那衆異聞』(講談社文庫さ84、2005年7月講談社発行)を読んだ。

信州伊那に領地があり、参勤交代をするという珍しい旗本である座光寺家(ざこうじけ)。剣豪本宮籐之助(ほんぐうとうのすけ)が活躍する佐伯さんの新しいシリーズ第一作、文庫書下ろしだ。

安政地震の報に、旗本座光寺家の江戸屋敷へ信州伊那から駆けつけた本宮藤之助。だが放蕩者の当主・左京為清(さきょうためすが)は消失した吉原で妓楼の八百両をくすね、女郎と消えていた。当主はまだ徳川家定へのお目見えをしていない。このままでは座光寺家はお取り潰しになる。お目見えに必要な包丁正宗を持って姿を隠した当主を探して、藤之助は・・・・。

本書はシリーズの一巻目で、雷鳴、風雲など藤之助が幕末で大活躍する17巻が既に続いているらしい。



私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

ほうぼうで見かけ、一度読んでみなくてはと思わせる佐伯さんの写真と本の宣伝。
さすが1ヶ月1冊強のペースで文庫書下ろしする手練の作家さん、面白くないわけがない。しかも、力が入る新シリーズの第一作だ。
一気に読んだが、読み終わって、さっぱりしてしまう。気がつくと付箋が一枚もついていない。振り返って思い出してみると、主人公があまりにも強すぎて、負けるかもしれないというドキドキ感がなかった。
電車の中で読むには適当かも。



佐伯泰英(さえき・やすひで)
1942年1942年福岡県生まれ。闘牛カメラマンとして海外で活躍後、国際冒険小説執筆を経て、’99年から時代小説に転向。迫力ある剣戟シーンや人情味ゆたかな庶民性を生かした作品を次々に発表し、平成の時代小説人気を牽引する作家。著書多数。



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