hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

有川浩「フリーター、家を買う。」を読む

2010年10月16日 | 読書2

有川浩著「フリーター、家を買う。」2009年8月、幻冬舎発行を読んだ。

それなりの大学を出て、それなりの会社に入社したが、とんでもない研修に3ヶ月で退社。ハンディを負い、以後ダラダラとフリーターを続けるダメ男、武誠治。精神を病んだ母のために家を買うことを決意し、バイトと就職活動に邁進する。頑固で酒癖が悪くコミュニケーション能力ゼロの父誠一、勝気でヘタレな男どもを徹底的に粉砕するパーフェクトウーマンの姉亜矢子、後輩の調子良い豊川や、真面目すぎる真奈美がからむ。

2010年10月19日(火)よる9時からフジテレビで二宮和也主演で放送する。

本書は日経ネット丸の内officeに2007年7月から12月にweb連載した。ただし、最終章は書下ろし。



この本のあとがきによると、著者自身、内定が一つもとれなくて社会人になってから数年間バイトや派遣で凌いだ経歴があり、依頼から原稿納入まで2ヶ月、書きやすい話だったという。


私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め)

フリーターが簡単に改心して真面目に働き出し、良い子になって、すべて上手くいく。新入社員がすぐ信頼され、任される。話が調子良すぎるが、腹立つことが多い世の中、本読むなら気楽に軽く読めて、いい気持ちになれる本が良い。

就職活動がリアル。履歴書の使い回し、面接での応答など父親の忠告に真実味があり、著者の苦労がしのばれる。前半、変にプライドだけあって、すぐキレてしまう負のサイクルに入ってしまったダメ男の時の話はなるほどを思うところが多いが、後半、元フリーターになったところからは都合良すぎでシラケてしまう人もいるかも。




有川浩(ありかわ・ひろ)の略歴と既読本リスト

 

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