文部科学省は、公立小中学校の統廃合に関する手引き公表しました。
これによると、1学年1学級以下となり小学校で6学級以下と場合と、中学校の3学級以下となる場合が統廃合の対象とされています。
文科省では標準学級数を12~18クラスとしていましたが、現在全国の小中学校の約半数がこれを下回っており、今回の手引きにより1学年1学級以下の小中学校は統合の適否を速やかに検討する必要があるとしています。
さらに文科省は、標準学級数の学校でも、今後10年以上の児童生徒数の動向を踏まえた検討を早い段階から進めることを求めています。
あくまでも統合の判断を担うのは学校設置の地方自治体としながらも、この手引きが一定の方向に誘導することに繋がることは間違いありません。
以前のこのブログで取り上げましたが、木城町の中之又地区に小さな赤い屋根の小学校がありました。
全盛期には中学校のありましたが、閉校前は山村留学生を合わせても10人ほどの小さな学校でした。
その学校の校長先生が閉校式で言われた言葉が今でも胸に残っています・・・
「普通の学校は、地域の中にありますが、ここ中之又小学校は、学校の中に地域がありました。」
小学校の行事に合わせて、地域の方々が集われ、地域が一体となって学校を盛り上げ、守っている姿を忘れることができません。
今でも中之又地区は地域の方々が寄り添い助け合いながら暮らされていますが、小学校がなくなり、まさに灯火が消えてしまったかのような気持ちにあられたことは察して余りあるほどです・・・
私は、1学年1学級以下になる学校であっても、存続に最大限力を注いでいきたい。
住み慣れた地域に学校がなくなるということは、遠方の学校まで長時間かけて通学しなければならなくなり、必然的に地域の中で、そして家庭で過ごす時間が削られてしまうことになります。
時には子どもの通学負担を減らすためにと、家族ごと引っ越すケースも増えてきています・・・
文科省は、統廃校に慎重な自治体に対して、小規模学校を存続させるための対策として、きめ細かい指導ができる利点を生かす個別指導の徹底や集団学習が難しいことを克服するためのICT活用などを挙げてはいますが・・・
私には今回の文科省の統廃校の手引きは、学力や競争力向上を建前とした、体のいい教育費削減にしか見えません。
地方再生のためには、地方教育をしっかりと守り、郷土愛を育むとことから始まると考えます。
小さな学校を守るための活動を続けていきます!