DVDで『GONE BABY GONE』を観ました
日本では劇場上映されていないので、あまり有名ではないのかもしれませんが、とてもクオリティの高い作品でした。
原作者はデニス・レヘインで『愛しき者はすべて去りゆく』という作品を、ベン・アフレック監督が映画化した社会派ミステリー・サスペンスです。
主演はケイシー・アフレックとミシェル・モナハン、その他にもモーガン・フリーマンやエド・ハリスなどベテラン勢ががっちりと脇を固めています。
しかしこの作品で最もイライラする絶妙な演技を見せてくれたのは被害者の母親役をしたエイミー・ライアンです。
あらすじはと言いますと・・・
ケイシー・アフレックとミシェル・モナハンが演じる役は、ボストンで私立探偵として働く幼なじみのカップル。
ある日、4歳の少女アマンダが誘拐される事件が発生し、その3日後、警察の捜査に限界を感じたアマンダの叔母夫婦が、街の裏情報に精通するケイシー・アフレックとミシェル・モナハンのもとに捜索依頼に現われます・・・
警察が幅を利かせる誘拐事件では自分たちの出る幕はないと、あまり気の進まないままアマンダの行方を調べ始めるケイシー・アフレックとミシェル・モナハン・・・
誘拐されたアマンダの母親役がエイミー・ライアンです。
シングルマザーで、麻薬にも手を出していて、子どもが誘拐されたことをすべて責任転嫁し、捜査にもあまり協力的ではありません・・・
その不良母親の役を見事に演じているエイミーですが、この作品での演技が高く評価され数多くの賞にノミネートされ、その後多くの作品に出演することになったようです。
作品は、中盤から警察内部を深くえぐる内容に発展していき、終盤には予想を大きく裏切る展開により、観る者の心理を大きく揺さぶる内容が待っています・・・
アマンダは生きているのは、それとも死んでしまったのか・・・
アマンダは幸せなのか、不幸なのか・・・
何をもって幸せと言えるのか・・・
観終わったあとに、ズシーンと心が重くなり、現代社会の中で子どもたちを取り巻く環境がどうあるべきなのかを考えさせられる作品になっています。
少子化は進展していく一方ですが、児童虐待は増加し続けています・・・
県内でも県西地区に新たな児童養護施設の開設が検討されています。
もちろん子どもを守るためにはなくてはならない施設ですが、親が親になりきれていない状況の改善を促すことが大きな行政課題の1つでもあります。