『なにっ!俺に残れ!この俺に相談事とは』
『いろいろとある』
『いい相談事か。困りごとの相談ならお断りだ』
『判っている。いい相談事だ』
『判った!乗ろう』
二人の用談は決着した。
『では、俺の用件をかたずける』
『判った。では、めしの席で待っている』と言って、パリヌルスは浜を離れた。スダヌスは乗ってきた自船へと帰っていく。クリテス兄弟が話し合っている。スダヌスは三人の息子たちを眺めた。
『おっ、クリテス、元気であったか』
『はいっ、元気にやっています。父上こそ、元気でしたか』
『見ればわかるだろうが、元気そのもだ。見てわかることは聞かずともいい。仕事の方はきちっとこなしているのか』
『それは、まあ~といったところです。このあと三、四日後には島の東地区に出かけることになっています。スオダには立ち寄らないだろうと思います』
『そうか、クリテス、何でもいい与えられた役務に力を尽くせ。時代は変わるぞ。この集団は、クレタに足跡を残すぞ、俺はそのように感じている』
『判りました、これで私は行きます』
『おっ、そうか、またな』
スダヌスは、一同に言いつけて、積んできた荷を下ろした。4頭分相当の羊肉と野菜類も葉物を中心にたっぷりと積んできていた。
『お前らいいか、行くぞ』
彼らは荷を肩に担ぎ広場への道をたどった。
広場には、アヱネアスとイリオネスが待っていた。二人のかたわらには、オロンテス、オキテス、パリヌルスの三人が立っている。アヱネアスと幹部連がスダヌスを出迎えた。
スダヌスに歩み寄るアヱネアス、互いに目を合わせて、手を差し伸べる、固く握り合った。
『やあ~、スダヌス頭。遠いところへようこそ』
『統領殿、いやいや、沙汰なしで過ごしていました失礼を許してください。お元気が何よりです』
『おう、ありがとう。頭も元気そうで何よりだ』
『ありがとうございます』と言いながら目線をイリオネスのほうへ転じて、
『軍団長も元気そうで何よりです』
二人とあいさつを終えたスダヌスは、パリヌルスら三人のほうへ歩み寄り声をかけた。
『やあ~、皆さんも壮健の様子何よりです。これを笑納ください』
と言って、運んできた荷を渡した。
『いろいろとある』
『いい相談事か。困りごとの相談ならお断りだ』
『判っている。いい相談事だ』
『判った!乗ろう』
二人の用談は決着した。
『では、俺の用件をかたずける』
『判った。では、めしの席で待っている』と言って、パリヌルスは浜を離れた。スダヌスは乗ってきた自船へと帰っていく。クリテス兄弟が話し合っている。スダヌスは三人の息子たちを眺めた。
『おっ、クリテス、元気であったか』
『はいっ、元気にやっています。父上こそ、元気でしたか』
『見ればわかるだろうが、元気そのもだ。見てわかることは聞かずともいい。仕事の方はきちっとこなしているのか』
『それは、まあ~といったところです。このあと三、四日後には島の東地区に出かけることになっています。スオダには立ち寄らないだろうと思います』
『そうか、クリテス、何でもいい与えられた役務に力を尽くせ。時代は変わるぞ。この集団は、クレタに足跡を残すぞ、俺はそのように感じている』
『判りました、これで私は行きます』
『おっ、そうか、またな』
スダヌスは、一同に言いつけて、積んできた荷を下ろした。4頭分相当の羊肉と野菜類も葉物を中心にたっぷりと積んできていた。
『お前らいいか、行くぞ』
彼らは荷を肩に担ぎ広場への道をたどった。
広場には、アヱネアスとイリオネスが待っていた。二人のかたわらには、オロンテス、オキテス、パリヌルスの三人が立っている。アヱネアスと幹部連がスダヌスを出迎えた。
スダヌスに歩み寄るアヱネアス、互いに目を合わせて、手を差し伸べる、固く握り合った。
『やあ~、スダヌス頭。遠いところへようこそ』
『統領殿、いやいや、沙汰なしで過ごしていました失礼を許してください。お元気が何よりです』
『おう、ありがとう。頭も元気そうで何よりだ』
『ありがとうございます』と言いながら目線をイリオネスのほうへ転じて、
『軍団長も元気そうで何よりです』
二人とあいさつを終えたスダヌスは、パリヌルスら三人のほうへ歩み寄り声をかけた。
『やあ~、皆さんも壮健の様子何よりです。これを笑納ください』
と言って、運んできた荷を渡した。