『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1268

2018-04-18 08:00:52 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 パリヌルスが考えた末に立案した建造計画案である。
       
            戦闘艇および新艇 月次建造計画
            
            9月   10月    11月   12月
  
      戦闘艇  3 艇   3 艇    3 艇   4 艇

       新艇  1 艇   1 艇    1 艇    --

 作成した建造計画案を書き記した木板2枚をオキテスに渡す。
 『おう、オキテス、1枚はドックスの分だ。計画から派生する計画の立案に必要だろう。この計画案について互いの構想、意見を話し合う、いいな』
 『おう、了解!』
 計画案を書き記した木板をジイ~と見つめるオキテス。
 『この計画について、オキテス、お前の考えは?建造する艇数がこれでいいか、お前の構想と意見を聴きたい。また、この計画案について俺の意向を伝えておきたい』
 『解った。まず、お前の意向を聞かせてくれ』
 『この事業を進めていくうえで、この造船の仕事に携わる人員のことを考えた。我々が手掛けた新艇の建造艇数は5艇であった。あの時は物事を綿密に検討することなく作業を推し進めた』
 『そういえばそうであったな。統領の意向でやれるならやってみろで、いけいけどんどんで作業を進めた』
 『その結果、出来あがった新艇は、鳥肌が立つようないい加減な部分もあった。今、考えると背筋が凍る』
 『だが、どこに出しても誇れるいい船に出来あがった。我らが船造りに自身が持てるようになったといえる』
 『その時の状況を思い出して月産艇数の上限を決めた。これについてオキテス、お前の考えを聴きたい』
 『月産艇数のの4艇、これについては異論はない!建造計画艇数として最適の艇数であると考える』
 『解った。次は月次の建造艇数だが、各月ごとの建造艇数はどうかだ。引き合いが決定するであろうという状況も考えて、9月、10月の建造計画艇数を考えてくれ』
 『解った。9月、10月の建造計画艇数はこれでいい。この艇数にあれこれはない』
 『11月、12月の建造計画艇数は10月の売りの動向次第で10月の月末に協議したうえで11月の建造計画艇数を修正して建造していこうと考えている』
 『12月の建造計画艇数も状況に応じて、建造艇数を決めるとすればいいではないか。ここに書いてある艇数はあくまでも案としていけばいいと考える』
 『おう、それでいい!そこに書いてある艇数は予定艇数であって変更ありの艇数である』
 『解った。理解した』
 オキテスが計画を納得したとうなずく、パリヌルスがうなづき返した。