『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY          第4章  船出  37

2011-12-27 09:22:14 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 打ち合わせを終えたイリオネスらは、航海のことについて思いつくまま話し合っていた。
 『お待たせしました』
 『お~お、オロンテス。ご苦労、座ってくれ』
 彼を交えての打ち合わせは、イリオネスの問いかけから始まった。
 『オロンテス、食糧、食材などの手持ちの情況はどうであった。食糧の分配、食糧品の荷造り、積み込み等荷役作業のこともある。また、食事の供給に関する計画のこともある。人員を手配しなければならない。いま、ここで決めておかなければならん。明朝、会議を終えたら直ちに作業に向かわせる、そのためにもな』
 『人員を向かわせていただける、それは有り難いことです。手持ちの食糧、食材などの品目と量はここに書き込んだとおりです。また、航海中の食事の供給に関しては、この通りです。見てください。この業務の担当は、セレストス、リュウクスが当たります。食料品の分配、また、荷造り、荷役などの作業の指示は、私とアンテウスがやります。軍団長が言われた、私たちが担当している仕事に手を貸してくれる者たちはどれほどでしょうか』
 『俺の胸算用では、200人くらいを予定している。それでどうだ』
 『それは有り難いですね。それにですが、軍団長にお願いがありますが』