『まあ~、なんだなアエネアス。館のほうへ行こう』
エノゼリアスは従卒に言いつけた。
『ハッタス、お前、館のほうへ行って、ゼレカスに伝えろ。客人が来た、歓迎の準備をするようにと。急げ!』
従卒は駆けて場を離れていった。向き直ったエノゼリアスは、一行の中にトリタスがいるのを見て声をかけた。
『おっ!トリタスではないか。達者であったか。いつも浜で獲れた魚の活きのいい奴を届けてくれて有難う。礼を言うぞ。秋になると脂ののりはじめた魚が、なんといっても旨い。お前、今日は何用だ』
『あ~、私ですか。アエネアス殿から、今日、こちらへ出向くから同道せよと言われて、一緒したようなわけです』
『おっ、そうか。アエネアスの用向きは、何ぞ重要な用件なのかな。アエネアス、用件は館で聞こう』
『領主、そのようにしていただければ、落ち着いて話せます』
館までの道すがらの話題は秋の収穫に関してであった。
館の玄関口には、ゼレカスが迎えに出ていた。久しぶりに見るゼレカスの風情も元気そうであった。
『お~お、アエネアス殿ではありませんか。ようこそ、おいでになられた。さあ~さ、どうぞ、こちらへ』 と、一行を応接の間へといざなった。
エノゼリアスは従卒に言いつけた。
『ハッタス、お前、館のほうへ行って、ゼレカスに伝えろ。客人が来た、歓迎の準備をするようにと。急げ!』
従卒は駆けて場を離れていった。向き直ったエノゼリアスは、一行の中にトリタスがいるのを見て声をかけた。
『おっ!トリタスではないか。達者であったか。いつも浜で獲れた魚の活きのいい奴を届けてくれて有難う。礼を言うぞ。秋になると脂ののりはじめた魚が、なんといっても旨い。お前、今日は何用だ』
『あ~、私ですか。アエネアス殿から、今日、こちらへ出向くから同道せよと言われて、一緒したようなわけです』
『おっ、そうか。アエネアスの用向きは、何ぞ重要な用件なのかな。アエネアス、用件は館で聞こう』
『領主、そのようにしていただければ、落ち着いて話せます』
館までの道すがらの話題は秋の収穫に関してであった。
館の玄関口には、ゼレカスが迎えに出ていた。久しぶりに見るゼレカスの風情も元気そうであった。
『お~お、アエネアス殿ではありませんか。ようこそ、おいでになられた。さあ~さ、どうぞ、こちらへ』 と、一行を応接の間へといざなった。