『ユールス、父は、これから考え事をする。お前は、爺じのところに、行っていなさい。』 アエネアスは、静かに息子の背中を押した。
アエネアスは、軽く目を閉じて、船の動きに身を任せ、船のゆれに身体を同調させた。彼は、祈りの力を信じて、エノス上陸についての思考に没頭した。
エノスに上陸予定の総人員は、戦闘員700、非戦闘員200、総勢900人余りである。
総員900人余りと少ないが、ひとつの都市国家(ポリス)の建設を目指す、その人たちを率いて事を為す、一国の統領としての重責を担っているのである。一国の統領として為す国家経営の大事は、正邪ではなく、一国の行為としての正当性であった。
今、アエネアスを頼る人たちは、彼を一国の統領と仰いでいる。自分は、その信頼に応えていかなければならないのである。
アエネアスは、軽く目を閉じて、船の動きに身を任せ、船のゆれに身体を同調させた。彼は、祈りの力を信じて、エノス上陸についての思考に没頭した。
エノスに上陸予定の総人員は、戦闘員700、非戦闘員200、総勢900人余りである。
総員900人余りと少ないが、ひとつの都市国家(ポリス)の建設を目指す、その人たちを率いて事を為す、一国の統領としての重責を担っているのである。一国の統領として為す国家経営の大事は、正邪ではなく、一国の行為としての正当性であった。
今、アエネアスを頼る人たちは、彼を一国の統領と仰いでいる。自分は、その信頼に応えていかなければならないのである。