『強者ども、行くぞ!続け!』
アエネアスの発する声が兵たちの耳朶を打った。一斉にどよめいた、彼らは動いた。乗り込むべき船へと、遠浅の海を船へと急いだ。
各船には、パリヌルスの手の者が、すでに部署に付いていた。乗船した兵の半数は、自分の座すべき櫂座につき櫂を握った。
木板を打つ、第一打のくぐもった音が兵たちの身体に響く。一斉に櫂が海をかき混ぜ泡立てた。木板を打つ単調なリズム、船は波を割って、船だまりを出て行く、船団は、進路を西へと進んだ。
船数は、9隻である。先導の船を先頭に、8隻が2列となって続いた。
まだ、やや高みにある夏の夕日が、波を裂いて進む船団を見つめていた。
アエネアスの発する声が兵たちの耳朶を打った。一斉にどよめいた、彼らは動いた。乗り込むべき船へと、遠浅の海を船へと急いだ。
各船には、パリヌルスの手の者が、すでに部署に付いていた。乗船した兵の半数は、自分の座すべき櫂座につき櫂を握った。
木板を打つ、第一打のくぐもった音が兵たちの身体に響く。一斉に櫂が海をかき混ぜ泡立てた。木板を打つ単調なリズム、船は波を割って、船だまりを出て行く、船団は、進路を西へと進んだ。
船数は、9隻である。先導の船を先頭に、8隻が2列となって続いた。
まだ、やや高みにある夏の夕日が、波を裂いて進む船団を見つめていた。