矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

9.11から丸10年

2011-09-11 12:05:58 | グローバリゼーション関連
2001年9月11日、忘れもしない大変な日でした。

TVで、まるで映画を見ているかのような高層ビルに旅客機が突入する映像を都内の自宅で見たときは、不思議な気持ちでただ信じられない感じでした。

あれから10年。ブッシュ政権の軍事拡大政策で世界はあちらこちらでいつも戦争が起こっていたと思います。

感染症に関しては、当時日本医師会のシンクタンクに勤務しており、バイオテロリズムに関する情報を懸命に集めて情報還元したのを、つい昨日のことのように思い出します。

2001年から、私はこの10年で、米国ー日本ー米国ー日本と2往復の日米引越しを行いました。
あっという間で、2005年に帰国して以来丸6年が経過しています。

NYは、自分が住んだ街でもあり、World Trade Centerには恩師とともに最上階のレストランで食事をしたこともあり、あのすばらしい夜景がもう見れないと思うと非常に悲しかったのを思い出します。

Ground Zero. 人類がここからどのように立ち上がっていくのか、その英知がいまもずっと試されていると思います。

日本も偶然にも3.11の大震災から6ヶ月。日本の再建、復興をみんなでやり遂げたいですね。

IDATEN 大盛況に終わりました。

2011-09-11 00:37:57 | 感染症関連
9月10日土曜日に、沖縄県立中部病院の遠藤先生をお迎えし、IDATEN Award lectureをお願いいたしました。

非常にすばらしい心に染み入るご講演でした。

あえて感染症に関することではなく、成人教育について、感染症を極めたご自分の経緯について、さまざまな賢人のことばを引用されつつお話されました。

人は、エビデンスでは動かない、まさにその通りだと思います。

感動、共感によって人は行動を変えるのだと私自身も思います。

また教訓的なお言葉で、

"お金がないなら、頭を使え、頭がないなら体をつかえ、
ひとりでできないならチームで行え”

という物事を成し遂げるために必要な考え方についても示唆されました。

病院で予算がない、人がいない、ということはいつも起こることだと思います。

また本当に臨床と教育、特にベッドサイドでの教育を愛する先生の愛情に満ちた生き様を
教えていただいた感じです。


私自身も、自分がもっとも感動しうれしかったのは、すばらしい指導医と一緒に病棟ラウンドしたことでした。いまも若手の先生がたと病棟ラウンド・病棟teachingをすることが一番楽しいし、自分らしいと思う瞬間です。

患者さんおひとりおひとりの状態を毎日丁寧に把握することこそが臨床医の醍醐味であり、一番大切なことだと思っています。