◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「アンテナを研ぎ澄まして」って?

2007-08-23 20:58:56 | 気になる言葉、具体例
                      もう十分鋭いよ
 昨日の「口について出た言葉」「明るみになる」に続き、「アンテナを研ぎ澄まして」も言葉の意味を無視した言い方です。朝の報道番組によく出演している、見たところ40歳は過ぎていると思われる女性、いわゆるリポーターなのですが・・・、この人はほかにも変な表現をよくします。そういえば、○○さんは足が不自由で大変だということを「お足元も悪いんですけど」と言っていました。つまり、日本語がおかしい人は、ある程度の年齢でも、やはりおかしいのです。40年以上日本で生活したのならもうちょっとましな日本語を話してほしいと思うのですが、自分が話している言葉が正しいか間違っているか、あまり気にしたことがないのでしょう。
 「研ぐ」は、磨いて艶を出す、鋭くするという意味ですから、アンテナは、研ぐのではなく、張るものですね。「研ぎ澄ます」と言いたい気持ちは分からないでもないのですが、その場合は「感覚を研ぎ澄ます」という表現になるでしょうか。いろいろな情報をキャッチし、その中から必要な情報を選択するにはセンスが必要ですからね。
 ところで、「アンテナを張り巡らせて情報を集める」という表現を見たことがあるのですが、「張り巡らす」と「張り巡らせる」、あなたはどちらですか。どちらも辞書に載ってはいるのですが、「張り巡らせて」って言いにくいでしょう? それに、「張り巡らす」のほうが何かと便利、いろいろな言い方になじみます。ぜひ「アンテナを張り巡らし、情報を集める」という言い方に慣れてください。

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