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新しい医療の試み

2009-03-08 00:33:35 | アラカルト
讀賣新聞のWEBサイトをチェックしていたら、新しい医療の試みを感じる記事が掲載されていた。
それが、「鎌倉の医師会立産科診療所で初の赤ちゃん」と言う記事だ。

産科医師不足が言われるようになって久しい。
その間に、妊婦さんの脳疾患による救急搬送が断られ、亡くなるという事件が度々と報道された。
その度に、残念と言うだけではない心寂しいモノを感じていた。
それは、経済大国といわれる日本の貧しい医療現場という状況を、まざまざと見せ付けられたような気がしたからかも知れない。

産科医だけではなく、小児科や救急医療に携わる医療現場の劣化は、日本の将来にとって決してプラスではない。
それは分っているのに、現実には希望する医師は少ない。
「激務」と言うのが、その大きな理由だと言われているが、だからと言って医師個人を責めるのはどこか的外れのような気がする。
なぜなら、制度上の問題点も再三指摘されているからだ。
と同時に、行政が運営する病院などでは、高額な報酬を提示してまで、医師の確保する努力をしている、と言うニュースも当たり前のように聞かれるようになった。

反面、産科についてだけなのだが「助産婦」さんの活用と言う動きも出ているようなのだ。
実は、私は助産婦さんに取り上げてもらった赤ん坊だった(と言っても、当然のコトながら記憶は無い)。
昭和30年代の頃は、助産婦さんが赤ん坊を取り上げると言うコトは、珍しいことではなくむしろ、助産婦さんが産後のケアや授乳方法、育児相談などを丁寧に指導していた、と言う話を聞いた事がある。
むしろ病院出産が一般化し始めたのは、ここ30年くらいの間の事のようだ。
とすれば、助産婦さんと産科医、小児科(病院)をネットワークで繋げるという方法もあるのではないだろうか?
それによって、ここの分野の医師の労働環境が改善されれば、医療従事を希望する医師も増えてくるのではないだろうか?

そんな考えの第一歩が、今回の市医師会の施設と言うコトのようだ。
高度な治療や難病に関しては、やはり大学病院などの専門科目の充実した病院が必要だろう。
だが、何が何でも大学病院などの総合病院の専門外来を受診しなくては、病気が治らないわけではない。
ネットワーク化するコトで、それぞれの病院の特性を活かした医療の充実ができれば、それがベストなのではないだろうか?
そんな動きが、医師の中で生まれ始めていると言う気がしている。
もちろん、私達生活者の意識も大きく変わる必要もあるのだが・・・。


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