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トランプvs米国有名大学‐反リベラルではなく、反トランプ

2025-04-16 18:37:29 | アラカルト

昨日、トランプ大統領が米国内の大学50校に、政府助成金凍結を発表した。
BBC News:米ハーヴァード大、トランプ政権の要求拒否 政府は助成金を凍結

補助金凍結となった大学の中には、ハーバード大やコロンビア大といった米国でもトップクラスの大学が並んでいる。
ハーバード大などは、私立大なので助成金が支払われているとは知らなかった。
というのも、ハーバード大のような大学になると卒業生や在校生から相当額の寄附があり、その寄附金などをファンドなどに投資し、資産を増やす、と聞いていたからだ。

もちろん、そのような寄附金などを投資で大学の資産を増やすことで、様々な研究に投資することができる。
私立大学ならではの、大学運営ということになると思う。
そして、凍結される補助金額を見て、驚いたのだ。
補助金額が一番多いハーバード大に関していうなら、数億ドルという金額ではない。
20億ドルという多額な金額なのだ。
だからこそ、寄附金などでえられた資産を給付型奨学金として、優秀ではあるが経済的問題で、ハーバード大に進学できない学生たちを集め、トップクラスの大学としての実績を上げ続けることができるのだ、という納得もした。

と同時に、米国政府がこのようなエリート大に対して巨額な補助金を提供している、ということに驚きながら、日本の大学が置かれている状況に危機感を感じた。
とにかく日本は公的教育にお金を掛けない、ということがOECDなどの調査からも判明しているからだ。
私立高校の授業料無償化よりも、経済的に豊かではない子供たちに対して、それぞれの進路過程で給付型奨学金の拡充を図る方が、有益なのでは?という、意見もある。
国会議員さん達の経歴を見ると、親や祖父母から引き継いだ資産が潤沢にあり、その時点で恵まれた環境で育ってきている世襲議員が多い。
そのような人達には、分からない世界なのだろうな~と思いつつ、今のような状況は日本の将来にデメリットはあれど、メリットは皆無なのでは?という気がしている。

話が逸れたが、トランプ氏のこのような「反知性的行動」は、トップクラスの大学だけではない。
この大学の補助金凍結の前には、スミソニアンに対しても同様のことを行っている。
日本では「スミソニアン博物館」と紹介されることが多いのだが、「スミソニアン」は様々な分野の博物品を展示している包括的集合体名なのだ。
スミソニアンの中には、広島に原爆を投下した「エノラゲイ」を展示している航空・宇宙に関する展示があったり、民族に関する展示があるなど、幅広い内容を包括している。
その中で、民族に関する展示に対して、トランプ氏は難色を示し、補助金凍結を打ち出したのだ。

そう考えると、トランプ氏のやっている学術的な分野における補助金凍結などは「反リベラル」なのか?という、気がしてくる。
むしろ、前トランプ政権時に言われた「反知性主義的」、「反トランプ」に対する対抗措置のように思えてくるのだ。
その先にあるのは、様々な分野で活躍できたはずであろう人財の流出であり、それは国力の低下に繋がっていくのではないだろうか?
(日本の政治家と官僚は、もっと危機感を覚えた方が良いと思う)




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