拙ブログにこられる方の中で、日ごろから家事をされている方は、どのくらいいらっしゃるのだろう?
日々家事をする中で、「日本の技術ってすごいな~」と感じるモノがある。
家電のデザインや使い勝手の良さなどではない。
もっと身近なモノだ。
それは瓶入りの調味料やジャムのパッケージだ。
その日本の技術の凄さを感じるのは、使いおわり破棄をする時だ。
ご存じのように、日本全国様々な自治体が「ゴミの分別」を推進している。
ガラス瓶に限らずペットボトルなども、「極力ラベルをはがすように出してほしい」という、注意書きが(名古屋市の場合)ある。
もちろん、ガラス瓶やペットボトルのラベルをはがさなくても、さほど問題はないのかもしれないのだが、回収されたガラス瓶やペットボトルが再利用される時の手間を省く為に、極力ラベルをはがしてほしい、というお願いを自治体がしているのだ。
そのような自治体の意向を踏まえ飲料メーカー各社は、ペットボトルのラベルをはがしやすいような工夫をしている。
今年に入ってからは、ラベルそのものをつけない、という飲料メーカーも登場した。
ニュースイッチ:ラベルなしペットボトル飲料が増えている理由
「分別のひと手間を省く」という点では、生活者にとってメリットがある取り組みだと思う。
そしてこのような活動を通して、企業側はSDGs意識の高い企業というアピールを生活者にすることができる。
生活者にとっても企業にとっても、このような動きはメリットが高い、ということが言えると思う。
この「ラベルなし飲料水」は、ニュースなどに取り上げられたが、ニュースに取り上げられることなく、「当たり前」になっているのが、ジャムなどの瓶製品のラベルだろう。
時折、海外の有名な食品店のジャムなどを、頂くことがある。
食べきった後、瓶を洗いラベルをはがそうとすると、案外大変な思いをされた方はいないだろうか?
ラベルそのものが、がっちりと瓶に張り付けてあるため、瓶を水に浸してラベルを柔らかくし(?)丁寧にはがすのだが、1度でキレイにはがれた経験はほぼ無い。
ところが、日本の瓶詰商品の場合、瓶を洗う時に水に浸すだけでほぼキレイにはがせるのだ。
スッキリ!とラベルがはがれた時の気持ち良さは、経験された方はお分かりになっていただけると思う。
環境問題などに積極的に取り組んでいる、といわれる国の瓶詰であっても「ラベルのはがしやすさ」という点では、日本のほうがはるかに進んでいるのでは?と、常日頃感じている。
とても些細なことだと思うのだが、このような技術は海外から見た時、「クール(=カッコイイ)」と思える技術なのでは?と、度々感じるのだ。
「クールジャパン」といったとき、アニメや日本の古典文化などを指すことが多い。
しかしこのような「使い勝手の良さを考えた技術」もまた、「クール(ジャパン)」なのではないだろうか?
何より「ゴミの分別」という視点だけではなく、「再利用」という点でも生活者の協力が得やすい技術であり、上述したようにSDGsという「持続可能な社会創り」という視点でも、とても小さな技術でありながら効果が高い技術だと思うのだ。
そのように考えれば、「クールジャパン」となるモノは、案外私たちの身近にあるのではないだろうか?
そしてそれを海外へと売りこむことで、このような技術を持っている企業の海外進出の後押しとなるのでは?と、考えるのだ。