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日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「地方空港の活性化」ね・・・???

2015-11-09 16:43:39 | ビジネス

昨日、今日とYahoo!のトピックスに「逆転の発想」ということを考えさせられる記事が、2つ掲載されていた。

Yahoo!トピックス(乗りものニュース):
          超低速列車「スノータートル」走る 背景に新幹線の存在 新たな道を歩き始めた北越急行

毎日新聞:京都市動物園 来場者が驚異的なV字回復 狭いから人気

北越急行の「スノータートル」のウリは、「超」が付くほどの低速走行だ。
スピードが優先される時代に、真逆の発想で「スノータートル」のチケットは完売し、イベントの日を迎えたようだ。
「超低速」だからこそ体感できるコト、を考えたイベントはこれまでにはない「列車の楽しさ」を乗客に与えたようだ。
そして京都市立動物園もまた、「狭い」を逆手にとって展示の仕方を変えるコトによって、人気を博している。
何より広い動物園内を歩かなくても動物を間近で見られる、というのは案外小さなお子さんをお持ちの方にとっては、メリットが大きいかもしれない。

「新しいお客様を呼ぶには、それなりの発想が必要」ということと「これまでと同じ発想では、新しいお客様を引き付けることは難しい」ということを、この2つのニュースは教えてくれているような気がする。

今日、政府が新たな「観光ビジョン」として、「地方空港の活性化」ということを話しているようだ。
確かに日本全国には、閑古鳥が鳴く地方空港がたくさんある。
理由は採算が取れずに、航空会社が撤退したためなのだが、そもそも「空港を造る」ということが目的で造られたような地方空港のほうが、多いのではないだろうか?
それを「観光ビジョン」の一つとして、活性化策に盛り込むというのは、いかがなものだろう?

というのも今日本に観光として訪れる人の多くは「東京→京都(と大阪)」というルートで観光をするか、中国からの観光客の目的の多くは「買い物」だからだ。
実際、ヤマダ電機などは「爆買い観光客」が見込める地域に、店舗を集約し採算の厳しかった?地方の店舗の閉鎖を決めている。
そのような目的の人たちを対象とした「観光」に、地方空港の活性化というのは、難しいと思う。
それこそ「逆転の発想」で、地方の自治体や観光事業者が、アイディアをだし、日本観光リピーターの海外からの観光客を呼び込むようなプランを立てなければ、政府の声だけで終わってしまう可能性のほうが高い。

例えば、10年ほど前だっただろうか?青森の「地吹雪体験ツアー+温泉」のような、日本のその地域に行かなければ見るコト・体験するコトができない、というものを見つけだし、それを直接海外の旅行会社に売り込むくらいの努力がなければ、難しいと思う。
「地方の活性化」の声そのものが、東京視点という気がする。