今日、何気なくセブンイレブンに行ったら、「サントリー✖セブン・イレブン、限定カシスオランジ―ナ」という商品を見かけた。
セブン・イレブン:オランジーナ カシス&オレンジ
パッケージを見てわかる通り、「クリスマス向け商品」としてセブン・イレブンで数量限定で発売された商品のようだ。
ただ、この商品が本当に「クリスマス向け商品」として、発売されたのだろうか?という、気がしたのだ。
その理由は、コンビニでは最大手となったセブン・イレブンの限定で、発売をされるという点。
もう一つは、コンビニそのもののユーザーが、かつてのような若い独身者という顧客層ではなく、老若男女問わず利用する小売店になってきた、という点だ。
セブン・イレブンがコンビニ最大手とはいっても、一部地域には進出していない地域もあるし、北海道のように地元コンビニ・セイコーマートが圧倒的な強さを持っている地域もあるが、全国区での販売網を持っている、という点ではやはりセブン・イレブンということになると思う。
とすれば、もしかしたらこの商品の数量限定発売の目的の一つは、「テストマーケティング」なのでは?という気がしたのだ。
私が子供の頃、「テストマーケティング」を実施する地域は、静岡県と言われていた。
何でも、「日本の平均」となるのが、静岡県だからという説明を聞いたコトがある。
その真偽ともかく、新しい商品を販売する前には「テスト販売」を実施し、その売れ行きや購買層を調べるのが、一般的だった。
実際、比較的若い家族世帯が多い地域に住んでいると、スーパーマーケットで「お試し販売をしております」という、食料品その中でも特にお菓子などのデモ販売に遭遇するコトが多かった。
そしてその時の「お試し販売」をされていた商品が、その後市場に登場したコトもあれば、登場しなかったこともあった。「お試し販売=テストマーケティング」の一環だったのだろう、と気づくのだ。
そう考えると、限定的な地域で「店頭テストマーケティング」を行うよりも、全国展開をしているコンビニとコラボレーションをして、「限定商品」として発売したほうが話題性があるだけではなく、「テストマーケティング」もしやすいのでは?
それだけではなく、サントリーは今年の春「レモンジーナ」と「南アルプスの天然水&ヨーグリーナ」で、生産が追い付かず一時販売中止をしたコトがあった。
この2商品が立て続けに、生産が追い付かずに販売中止をしたため、一部では「話題をつくるための計画的な生産中止なのでは?」ということまで、言われたことがあった。
「レモンジーナ」も「南アルプスの天然水&ヨーグリーナ」も、おそらくテストマーケティングは実施をしていたはずだと思うのだが、予想外の売れ行きによって商品評価とは違う話題を作ってしまった、という反省があるのかもしれない。
今回のように、最初から「数量限定」で全国販売をすれば、販売中止ということも起きる心配はなく、その後「ご好評につき、定番商品化」となっても、生活者には印象を悪くすることはないからだ。
今回の「オランジーナ カシス&オレンジ」は、コンビニを使った「テストマーケティング」も兼ねているのでは?という気がするし、今後このようなコンビニとコラボレーションをし「テストマーケティング」を繰り返しながら、商品の定番化を図っていく企業が増えてくるのでは?という気がしている。