遠い昔、竜と人間は同じものだったという。
そのうち、考えたりものづくりをしたりすることを嫌い、空を自由に飛ぶこと、欲しいものを奪うことをえらんだものたちが竜になった。飛ぶことよりも、ものづくりに励み、知識をためこみ、宝を所有し守ることをえらんだものたちが人間になった。
竜は火をとり、人間は土をとった。
そのうち、考えたりものづくりをしたりすることを嫌い、空を自由に飛ぶこと、欲しいものを奪うことをえらんだものたちが竜になった。飛ぶことよりも、ものづくりに励み、知識をためこみ、宝を所有し守ることをえらんだものたちが人間になった。
竜は火をとり、人間は土をとった。
いま、僕の中でちょっとメキシコブーム。
目の前に「暴君ババネロ メキシコ荒野篇」というお菓子があります。辛いです。「かくし味サボテン」だそうですが、さすがかくし味、辛さにかくれてわかりません。
サッカーワールド杯始まりました。そのなかで一番おもしろかったのが「メキシコ=イラン戦」。メキシコチーム、すごい。速いし上手いし広く使うし体力もある。メキシコの初優勝もあるのでは。
目の前に「暴君ババネロ メキシコ荒野篇」というお菓子があります。辛いです。「かくし味サボテン」だそうですが、さすがかくし味、辛さにかくれてわかりません。
サッカーワールド杯始まりました。そのなかで一番おもしろかったのが「メキシコ=イラン戦」。メキシコチーム、すごい。速いし上手いし広く使うし体力もある。メキシコの初優勝もあるのでは。
「とうとう、わたしたちふたりを自由にしてくれたね。」ゲドは言った。「ひとりでは誰も自由になれないんだ。行こう。まだ間に合う。ぐずぐずしてはいられない。だが、もう一度、ちょっとだけ、見せてくれ。」テナーは銀の環を固く握りしめていたが、ゲドに言われて、てのひらを開けて見せた。環の端はたがいに接していた。
『ゲド戦記』は第2部「こわれた腕環」がよみやすい。主役の少女テナーに感情移入しやすいのです。第1部をとばして第2部から読む、というのもありかと思います。
第1部の主役ゲドは「才能ある人間が優れたひとになる話」なので平凡に生きるわれわれと少し離れたところがあります。対して2部のテナーは「重荷を背負った平凡な少女がふつうの自分をとりもどす話」なので誰にも当てはまるのです。
このテナーは第3部には出てこないので「どうしてるのかな?」と気になっていましたが、第4部が出て、テナーがまた登場することになります。テナーはおばさん、ゲドは老人として。
『ゲド戦記』は第2部「こわれた腕環」がよみやすい。主役の少女テナーに感情移入しやすいのです。第1部をとばして第2部から読む、というのもありかと思います。
第1部の主役ゲドは「才能ある人間が優れたひとになる話」なので平凡に生きるわれわれと少し離れたところがあります。対して2部のテナーは「重荷を背負った平凡な少女がふつうの自分をとりもどす話」なので誰にも当てはまるのです。
このテナーは第3部には出てこないので「どうしてるのかな?」と気になっていましたが、第4部が出て、テナーがまた登場することになります。テナーはおばさん、ゲドは老人として。
河合隼雄(心理学者)の対談の本を図書館でかりてきて読んでいたら、宮崎駿(ハヤオつながり!)が『ゲド戦記』(アーシュラKルグイン著)について述べていた。(たぶんこの対談10年以上まえだとおもう)
その発言の内容は、
「『ゲド戦記』をアニメにしたい、という意見がスタッフの中にたくさんあって、僕は強硬に反対している」
というものだった。その宮崎さんの息子宮崎吾郎が監督で『ゲド戦記』をやるんですってね。
『ゲド戦記』は僕も大好きな本で、初めは三部作だったんだけど最近4部5部が発刊されて、これがまたいい内容なんだな。
映画化するのはたぶん第1部で、これは「影」と主人公ゲドが戦う。「影」のおそろしさとゲドの苦しさをどう表現するのか… それがポイントと思う。ここは素直に期待してみよう。(ストーリーはいじりようがないと思う。)
『ゲド戦記』といえば竜がウリなのだろうけど、竜と人間のかかわりがテーマになっているのは第4、5部。だから映画では竜は脇役だろう。
いまちょっと読み返しているんだけどね、それにしても毎回ゲドはへとへとになっていますね。ヒーローというより修行者だね。
その発言の内容は、
「『ゲド戦記』をアニメにしたい、という意見がスタッフの中にたくさんあって、僕は強硬に反対している」
というものだった。その宮崎さんの息子宮崎吾郎が監督で『ゲド戦記』をやるんですってね。
『ゲド戦記』は僕も大好きな本で、初めは三部作だったんだけど最近4部5部が発刊されて、これがまたいい内容なんだな。
映画化するのはたぶん第1部で、これは「影」と主人公ゲドが戦う。「影」のおそろしさとゲドの苦しさをどう表現するのか… それがポイントと思う。ここは素直に期待してみよう。(ストーリーはいじりようがないと思う。)
『ゲド戦記』といえば竜がウリなのだろうけど、竜と人間のかかわりがテーマになっているのは第4、5部。だから映画では竜は脇役だろう。
いまちょっと読み返しているんだけどね、それにしても毎回ゲドはへとへとになっていますね。ヒーローというより修行者だね。
祖母が他界して、2年後に、使われなくなった台所の奥に「梅酒」があるのを発見した。酒を飲まない祖母は、たぶん「梅」のほうをたべたくて作っていたのだ。2年たってもすごく美味しい。川辺を遊ぶセキレイをながめながら一日一個いただきました。
「申(さる)年の梅は実が少ない」なんてことも言ってたなあ。
梅酒づくりの季節ですね。
「申(さる)年の梅は実が少ない」なんてことも言ってたなあ。
梅酒づくりの季節ですね。
ヘビに出くわすとドキッとする。ヘビの横を歩くのは緊張する。もう何年もそういうことがないが。東京はヘビが少ないな。ヘビなんてありふれた生き物なのに「非日常」を感じさせられる不思議な存在だ。
うちの祖母は蛇年生まれだからか蛇には甘かった。
ずいぶん前のはなしだが、「きのう家のまえで蛇をみたよ」と家族と話をしていたら、よこで聞いていた祖母が話にはいってきて「あれはうちの守り神だから」。僕はおもしろくなりつっこんで聞くと
「このまえはあれが家の台所にいてあたしは『そこをどいてくれんかね。あんたがおったら気持ち悪いけえ仕事ができんわあね。たのむけえどいてえね』と話しかけた」
というのである。「気持ち悪い」と守り神に言うのはいいらしい。
うちの祖母は蛇年生まれだからか蛇には甘かった。
ずいぶん前のはなしだが、「きのう家のまえで蛇をみたよ」と家族と話をしていたら、よこで聞いていた祖母が話にはいってきて「あれはうちの守り神だから」。僕はおもしろくなりつっこんで聞くと
「このまえはあれが家の台所にいてあたしは『そこをどいてくれんかね。あんたがおったら気持ち悪いけえ仕事ができんわあね。たのむけえどいてえね』と話しかけた」
というのである。「気持ち悪い」と守り神に言うのはいいらしい。
僕のスーパースター升田幸三の『勝負』から。
前回は「魚を手でつかむコツは愛だ」とういはなしを書きました。今度はヘビをとるはなし。
ヘビは愛情ではとれない、というのです。気合、だそうです。面白いですね。なんでそんなこと知ってるんだ、このひとは(笑)。升田さんはこう言います。
「あいつ(ヘビ)はこっちの迫力がないといかん。あの野郎、とる、という迫力が。で、青大将やシマヘビというのは、私を見ると、とんで逃げよったもんですよ。」
「カエルがヘビににらまれると動けんようになるというが、私がヘビの前にまわると、もうかなわんのだ、悪いやつにつかまったと思うて。」
ヘビをにらみ倒すとは…!
なぜヘビを獲っていたかというと、食うためだそうです。19歳のとき、体調を悪くした升田さんはまともに医者にかかっていたら金銭面で迷惑をかける、それで「ヘビを食うのがいいんじゃないか」と思ったんだそうです。「食ってやる!」という迫力でヘビも金縛りになるわけです。
升田幸三のあの鋭い目はこうして養われたのか。
升田さんの妻になった静尾夫人は、初めて升田にあったとき
「こんな怖い目をしたひとが世の中にいたのか」と動けなくなったと言っている。言い方を変えれば、「腰がぬけるほどのひと目惚れ」である。
前回は「魚を手でつかむコツは愛だ」とういはなしを書きました。今度はヘビをとるはなし。
ヘビは愛情ではとれない、というのです。気合、だそうです。面白いですね。なんでそんなこと知ってるんだ、このひとは(笑)。升田さんはこう言います。
「あいつ(ヘビ)はこっちの迫力がないといかん。あの野郎、とる、という迫力が。で、青大将やシマヘビというのは、私を見ると、とんで逃げよったもんですよ。」
「カエルがヘビににらまれると動けんようになるというが、私がヘビの前にまわると、もうかなわんのだ、悪いやつにつかまったと思うて。」
ヘビをにらみ倒すとは…!
なぜヘビを獲っていたかというと、食うためだそうです。19歳のとき、体調を悪くした升田さんはまともに医者にかかっていたら金銭面で迷惑をかける、それで「ヘビを食うのがいいんじゃないか」と思ったんだそうです。「食ってやる!」という迫力でヘビも金縛りになるわけです。
升田幸三のあの鋭い目はこうして養われたのか。
升田さんの妻になった静尾夫人は、初めて升田にあったとき
「こんな怖い目をしたひとが世の中にいたのか」と動けなくなったと言っている。言い方を変えれば、「腰がぬけるほどのひと目惚れ」である。
高尾山に登ろう! ということで
「山を歩きたいんですが、適当なのはないですかね。安いやつで。」
と下北沢のスニーカーショップで聞いたら、店員さんすこし考えて
「お客さま、ぴったりのものがあります!」
といってこれを紹介してきた。 ナイキのTAKAOⅡ。
「これは高尾山に登る人のためにつくられたんです! だからTAKAO。」
おお、それはぴったり。すごい、高尾山、とは言ってないのに。
山がオレを呼んでいるぜ。
「山を歩きたいんですが、適当なのはないですかね。安いやつで。」
と下北沢のスニーカーショップで聞いたら、店員さんすこし考えて
「お客さま、ぴったりのものがあります!」
といってこれを紹介してきた。 ナイキのTAKAOⅡ。
「これは高尾山に登る人のためにつくられたんです! だからTAKAO。」
おお、それはぴったり。すごい、高尾山、とは言ってないのに。
山がオレを呼んでいるぜ。
『のんちゃん』のPART3
僕は今年の2,3月に気になっている星がありました。北斗七星の尻尾をたどっていくとその先にある星。よく目にとまるけど、あの星はなんだろう? それで調べたら牛飼い座のアークトルス。
その星をのんちゃんはこの本の中で雲のおじいさんにもらったんでした。いま発見したその偶然がなぜかうれしい。
このはなしは主人公ののんちゃんが雲の上にいるおじいさんと話をするという物語ですが、そのおじいさんの横で一緒にはなしを聞いていたのが長吉。長吉はのんちゃんの同級生ですがのんちゃんは長吉がすきではありません。長吉がのんちゃんをいじめるからです。
ひととひととの関係は微妙なものです。
いじめられると、そのひとに会うだけでかまえて、いやな顔をする。相手にしてみれば、自分に対してなにもしなくてもそんな顔をすれば、気分が悪いに決まっています。長吉にすれば、きっとのんちゃんは、長吉がいじめはじめる前から「いやな顔」をしていたのかもしれません。
そんな風になってしまった関係というのは、決まりきった日常生活ではなかなか変えられません。(そんなときこそファンタジーが役に立つ。)
雲の上の世界から帰るとき、のんちゃんはおじいさんに星をもらいました。アークトルスです。雲のおじいさんのことをおとな達に話すのですが、あんまり信用してもらえません。それでのんちゃんは授業中、長吉に話しかけたのです。
長吉! 長吉! (!)
こんにちは! (おや!)
いつかえってきたの? 星、もらってきた?
(おやおやおや!)
というように、長吉は口まであけました。
きのう、アークトルスを見よう、と思いましたが曇っていました。このところ星の見えにくい天気です。でもやっと夏らしくなってきましたね。
僕は今年の2,3月に気になっている星がありました。北斗七星の尻尾をたどっていくとその先にある星。よく目にとまるけど、あの星はなんだろう? それで調べたら牛飼い座のアークトルス。
その星をのんちゃんはこの本の中で雲のおじいさんにもらったんでした。いま発見したその偶然がなぜかうれしい。
このはなしは主人公ののんちゃんが雲の上にいるおじいさんと話をするという物語ですが、そのおじいさんの横で一緒にはなしを聞いていたのが長吉。長吉はのんちゃんの同級生ですがのんちゃんは長吉がすきではありません。長吉がのんちゃんをいじめるからです。
ひととひととの関係は微妙なものです。
いじめられると、そのひとに会うだけでかまえて、いやな顔をする。相手にしてみれば、自分に対してなにもしなくてもそんな顔をすれば、気分が悪いに決まっています。長吉にすれば、きっとのんちゃんは、長吉がいじめはじめる前から「いやな顔」をしていたのかもしれません。
そんな風になってしまった関係というのは、決まりきった日常生活ではなかなか変えられません。(そんなときこそファンタジーが役に立つ。)
雲の上の世界から帰るとき、のんちゃんはおじいさんに星をもらいました。アークトルスです。雲のおじいさんのことをおとな達に話すのですが、あんまり信用してもらえません。それでのんちゃんは授業中、長吉に話しかけたのです。
長吉! 長吉! (!)
こんにちは! (おや!)
いつかえってきたの? 星、もらってきた?
(おやおやおや!)
というように、長吉は口まであけました。
きのう、アークトルスを見よう、と思いましたが曇っていました。このところ星の見えにくい天気です。でもやっと夏らしくなってきましたね。