中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

酒と女と歌を愛さぬ者は……

2010年09月28日 | 朝日ベルばらkidsぷらざ
 朝日新聞ブログ「ベルばらkidsぷらざ」で連載中の「世界史レッスン<映画篇>」第47回の今日は「良き師に導かれて」⇒ http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2010/09/post-60c1.html#more
 黒澤明の「赤ひげ」について書きました。

 この映画は拙著「恐怖と愛の映画102」でもとりあげました。ラスト近く、登の母がワンシーンだけ登場し、人間として大人になった彼に向かい、こう言うのです、「おまえはなんだか人が変わったようにさっぱりして、まるでお湯からあがりたての人みたいですよ」

 こんなふうに息子を褒めることのできる母、こんなふうに母から認めてもらえる息子というのは、なんと幸せなことでしょう。理想の親子関係ですわねえ。

 さて、印象的な言葉というので思い出しましたが、宗教改革をしたマルティン・ルターもずいぶん名言を残しています。クラナッハが描いた肖像からはちょっと想像しにくいところがまた面白いというかーー

「恋なき人生は死せるに等し」

「20歳で美しくなく、30歳で強くなく、40歳で賢くなく、50歳で金持ちでない人間には、もはや望みはない」

「酒と女と歌を愛さぬ者は、一生バカのまま」


☆最新刊 「『怖い絵』で人間を読む 」(NHK出版生活人新書)4刷中。
産経ニュース「話題の本」♪⇒ http://sankei.jp.msn.com/culture/books/100918/bks1009180748003-n1.htm
他に朝日新聞、赤旗、東京新聞、中日新聞の書評にとりあげられました。

「怖い絵」で人間を読む (生活人新書)

 (本書は今年の2月から3月にかけて、NHK教育テレビ「知る楽」で8回、後にNHK/BSで2回に再編集されて再放送された番組のテキストを、加筆・再編集して新書化したものです。絵の数はテキストよりだいぶ増やしました♪33点のカラー図版、10点のモノクロ図版)
 
☆光文社新書「名画で読み解く ブルボン王朝12の物語」3刷中。

「明大新聞」での、谷川かおる先生(仏文学者・美術評論家)のご紹介が載りました⇒
http://www.meiji.ac.jp/koho/meidaikouhou/20100801/r_book1.html
 
名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語 (光文社新書 463) 


☆「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)13刷中。

名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

☆「怖い絵」16刷中。

怖い絵

☆「怖い絵2」、9刷中。

怖い絵2

☆「怖い絵3」♪ シリーズ完結篇です。6刷中♪

怖い絵3


☆「危険な世界史」(角川書店) 4刷中。
危険な世界史

☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
 
 恐怖と愛の映画102 (文春文庫)

☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
おとなのための「オペラ」入門 (講談社+アルファ文庫 D 61-1)

☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。

歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫)
コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 超弩級の映画「瞳の奥の秘密」 | トップ | 『残酷な王と悲しみの王妃』 »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (みなさま(kyoko))
2010-10-03 18:33:01
みるくさん
 「美男子なら反発しますが」というのに笑えました。ほんとですね!

よ之介さん
 エリザベートは二年前からわたしも出版社さんと書く約束をしているのですが、忙しくてなかなか書き始められません。
 とりあえず講談社文庫で漫画が出ているので、それからどうでしょう?原作がしっかりしているので、けっこう面白かったです。

ともこさんへ
 ドイツからのご訪問、ありがとうございます♪
 ネットによって世界はほんと狭くなったなあとつくづく感じます。拙著も読んでいただき嬉しいです!
 現地では美術館やコンサートに積極的にいらして栄養としてくださいね。
返信する
はじめまして (ともこ)
2010-10-02 02:41:05
私はドイツに留学中の大学生です。新刊『「怖い絵」で人間を読む』を母がたまたま送ってくれて、昨日から読み始めています。私は理系だったこともあり、歴史の知識はほとんどなく、ヨーロッパにいて本物の作品と出会うことがあっても、何も感銘を受けることができずにいました。歴史を勉強しなくては、と思うのですが、“普通の”歴史本では、私の未熟さもありフィクションのように感じてしまって、実感できずに、結果何も残らずじまいです。しかし中野さんの作品を読み始めて(読み始めたばかりですが)、登場人物が体温をもった人間であることを感じることができて、とても興味深く読ませていただいています。是非、その他の著書も読ませていただきたいと思います。
中野さんがどんな方なのかな、と興味があって検索させていただいたら、こちらのサイトにたどり着いたので、コメントを残させていただきました。著書の中では、西洋史だけにとどまらない幅広い知識にも触れられていて、学ぶことがとても多く、そんな見識をお持ちの中野さんにおこがましくも憧れます。
長々と失礼しました。この先、またどんな人間くささが芸術作品に隠されているのか、楽しみにして読んでいきます。
返信する
皇后エリザベートを (よ之介)
2010-10-01 08:44:10
中野京子さま、「ハプスブルク家の12の物語」も一気に拝読しました。そこで絶世の美女皇后エリザベートのことが気になりました。もう少し詳しく知りたいのですが、何かご推薦の本はございましょうや。なるべく難しくないものを・・・。
返信する
情熱家ですね☆ (みるく)
2010-09-30 16:33:15
宗教改革をした人とは思えない、ユニークな名言ですね~

ルターが美男子なら反発しますが(笑)
情熱的な人だったのですね。
返信する

コメントを投稿

朝日ベルばらkidsぷらざ」カテゴリの最新記事