経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

カメかバルビーヨか

2007-08-04 | 書籍を読む
 「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」以降、奇抜なタイトルのビジネス入門書が増えましたが、最近本屋で平積みになっている「なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか?」を読んでみました。
 ショートストーリーが13話掲載されていて、経営者の心得を説いたものが多くなっていますが、特に第1話と第12話には、知財の実務家にも示唆されるものがあると思います。

 第1話は、進化を拒んで絶滅した古代魚(バルビーヨ)と、陸に上がって生き残ったカメの話です。知財の世界でも、着々と環境の変化が進行しています。そうした中で何かをやろうとすると、非常にしんどく、時に息苦しくなることもありますが、カメのように少しずつでも進化のための努力を続けることが必要なのでしょう。少しずつであれ、やっているかやっていないかの違いは大きいのだと思います。

 第12話は、ボロボロのガレー船と3人の船長の航海術の話で、「戦略」の重要性が説かれています。戦略的な思考が重要なのは勿論ですが、「戦略上必要と判断したことは全力で実行しなければならない」、逆に「それ以外のことに割く資源はできるだけ抑える」という、戦略的な思考の後の行動の重要性がよく理解できます。知財戦略も、どのような戦略を構想したかということ以上に、その後の行動、戦略上必要と判断したことをどれだけ実行できるかが、成否を決めるキーファクターになるのだと思います。


なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか?
パコ・ムーロ,坂東 智子
ゴマブックス

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